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最強の男の娘の異世界戦記~異世界にて近代軍隊創りませう~  作者: 永遠の42歳時雨上等兵
第2章 |軍団《アルメーコーア》と商会を設立しよう
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もう1つの人格

 ???


 気がつくと、俺は古びた屋敷の前にいた。

 石作りの2階建ての屋敷で、庭は草が延び放題。壁にも蔦植物が生えている。

 何気なく周りを見渡す。周りには屋敷や庭以外はなにもなく、空も夜なのか暗闇に覆われていた。しかし、ただ闇に覆われているのではなく、雲がかかっているだけで、時折月が雲の間から顔を出していた。

 入り口に近づく。 

 入り口は重厚な2枚扉になっており、庭は手入れされていないが、扉は軽くではあるが手入れされていた。

 扉に手をかけようとすると、自動的に扉が開く。

 躊躇わず、中にはいる。

 中の内装はよく見る一般的な物で、広い空間の中央に階段があり、その階段は中ほどで2つに別れている。

 壁掛け時計の音を聞きながらゆっくりと階段を上る。

 階段を上りきり、右手にある扉を開ける。扉を潜るとそこは廊下になっており、床には毛の短い赤い絨毯が引かれている。

 ゆっくりと廊下を歩き、廊下の中間地点で止まる。 

 左を見ると大きな2枚扉がある。

 扉に手をかけ、押し開ける。

 そこは巨大な空間になっており、明かりがないためか暗闇に覆われていた。

 しばらく見渡していると、天井の窓から、月明かりが射し込んできた。


 「久しぶりだね。深雪。いや、今はリタと言う名前だったね」


 月明かりが差し込んむでいる場所は玉座になっていた。

 そこには1人の少女が座っており、足を組み、肘をついて頬杖をついていた。


 「ああそうだ。4年ぶりだな。ツェツィーリエ」


 「フフッ。そうだね」


 少女の名前はツェツィーリエ・フォン・バイルシュミット。

吸血鬼(バンパイア)の祖先たる吸魂鬼(ソールイーター)。その真祖にあたる少女。


 「久しぶりっつってもてめぇの生きてる年から言えば微々たるもんだろ」


 「フフッ。それは盛大なブーメランってやつだよ。リタ君?」


 吸魂鬼の少女は、そう言うと玉座から立ち上がった。

 2人は少しの間見つめ合うとどちらかともなく歩き出す。

 そして、部屋の中央でお互いの体を抱き合った。


 「んふっ」


 「…どうした?」


 「いや、何でもない」


 「そうかよ。てか、その服装にその髪型は合わん。変えた方がいいぞ」


 そう言うと、リタは体を離す。


 「そう思う?なら変えるね」


 ツェツィーリエはそう言うと1度指を鳴らした。

 すると、身に付けていた黒ゴスが消え、黒を基調としたワンピースが現れる。


 「似合ってるよ。そっちの方が」


 「おだてたってなにもでないよ?」


 首もとに手を回し、見つめ合うと2人。そして、しばらく見つめ合うと、2人の唇が近づき、重なりあう。

 静寂の中、漏れ出す吐息と啜り合う水音が周りを支配する。

 どれほど経っただろうか。

 2人は唇を離す。そこには2人の唾液で出来た銀色の橋が名残惜しそうに掛かっていた。


 「ハァ。ハァ。相変わらず、上手いね」


 「そりゃ何年も生きてるからな」


 「フフッ。そうだね。じゃあそろそろ本題に入るかな」


 「あ?自我を確立したからその報告じゃねーのか?」


 「まあそれもあったんだけどね。なにやら今回はいつもと事情が違うみたいだし」


 ツェツィーリエはそう言うと右手をリタの頬に当て、ゆっくりと撫で回す。頬、首筋と徐々に下に向かい、肩で止まった。


 「はぁ。堪え性がないな。ほれ」


 「いいの?じゃあ、遠慮なく」


 左手を首もとに回し、右手で腰を支えるツェツィーリエ。すると、リタの細く、白い首筋に犬歯を突き立てる。


 「っつ」


 「ほぉへぇふ(ごめん)ひははっは(痛かった?)?」


 「いや、大丈夫だ」


 ツェツィーリエはリタのその言葉を聞くと首筋から滴る血を舐め始めた。

 首筋に舌を這わせ、啜り、噛みつく。

 リタはなされるがまま、血を与え続ける。

 血を啜るごとに荒くなる吐息、落ち始める腰、それをリタが手を回し、やさしく支える。

 血が主たる栄養源の吸魂鬼。しかし、愛した者に血に限り、それはただの食事ではなく、極上の美酒となる。

 しばし血を啜り続けていたが、ついに首筋から離れる。

 吐息は荒く、上気したように頬を赤めらせ、潤んだ瞳で物欲しそうな目でリタを見るツェツィーリエ。

 しかし。


 「残念だがこの歳だと最後まではいけんな。わかってくれ」


 「ハァ…。ハァ…。それがわかってて血を吸わせるなんて、君も趣味が悪い」


 「フフッ。今更か?ところで、本題とは?」


 「ああ、そうだったね。知っての通り、この世界には魔法が存在する。あっちの世界には存在しなかった魔法がね。しかし、いくら君が適応能力が高いとは言え、流石にやり方を知らなくては魔法を発動する事は出来ない」


 「まあそうだが」


 「もう気づいてると思うけど、ボクはこの世界の出身だ。魔法の使い方や発動方法も知ってる。で、自我が確立したから今日君を呼んだんだ」


 「なるほどな」


 「てなわけで、今夜はみっちり特訓してもらうよ」


 「まあ魔法は使ってみたいと思ってたした。やってみるか」


 体を離し、軽く体を伸ばす。

 ツェツィーリエはそれを見ながら1度指を鳴らした。

 すると、周囲の風景が一変し、背の高い草の生えた荒野に移動した。前を見ると、約25メートル先に木製の案山子が設置してあり、手前には長机が置かれ、色々な銃器や刃物、紙が置かれていた。


 「こっちの銃器や刃物とかはあとで使うからまだ触らないでね。まずは基礎からやってみよう。魔法の知識は覚えてる?」


 「確認しなくてもわかるだろ?」


 「こう言うのは雰囲気だよ。まあいいや。じゃあまず、自分の魔力を感じてみて」


 「魔力を感じる…」


 「そう。体の内部に意識を集中させ、魔力を感じる」


 言われた通り、意識を集中させてみる。

 …あこれかな?なんか体の中心に感じるやつ。(もや)みたいな…。


 「おっ。出来たみたいだね。じゃあ次はそれを切り離して小さくなったやつを体の中で動かしてみて。こう。動けーて感じで」


 ようわからん説明だがやってみる。

 …あ、出来た出来た。靄の一部を切り離して動かす。簡単だな。


 「流石飲み込みが早い。じゃあ次はいよいよ魔法を使うよ。ちなみに極論から言うと魔法は詠唱をしなくていい。術式をイメージで構築して魔力を流してむだけでいいんだ。君の場合は飲み込みが早いから無詠唱でやってみよう」


 「イメージねぇ…」


 イメージ、イメージ、火炎放射機をイメージしてみるか。

 右手をつきだし、火炎放射機をイメージして術式をイメージしてみる。まあ、術式をイメージといっても見たことないが。


 「術式はよくラノベとかで見た魔方陣でいいよ」


 「アドバイスありがと。ほっ」


 出来た魔方陣に魔力を流し込むイメージをする。

 すると、手のひらからホースで水をぶちまけるように炎が飛び出し、案山子に命中した。


 「そうそう。で、止めたいときは魔力をカット。簡単でしょ?」


 「ああ、思ってた以上に簡単だった」(※彼らが簡単と言ってるだけで、本当は一部の者しか出来ない高等技術です)


 「あとはイメージを変えるだけで色々な魔法を使える。あとで試してみて。じゃあ次だ」


 「次は?」


 「防御魔法。君には必要ないかもしれないけどね。まあ簡単だよイメージを某国民的アニメ映画のAT○ィールドや幼女が戦争するアニメのあの丸いやつとかに変えればいい。違うのは魔力を注ぐ量を増やすと規模が大きくなるんじゃなくて固さが増すってとこかな?」


 「なるほどな。やってみるわ」


 頭の中であの丸いやつを思い浮かべる。すると、体の周りをぐるりと囲む、幾何学模様の球体が現れた。


 「そうそう。そんな感じ。あと君の魔力量的に全力で防御魔力を使った場合、恐らく120㎜砲のAPFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)を防げるんじゃないかな」


 「…それだいぶ固くね?現用主力戦車並の防御ってことか?」


 「そう言うこと」


 「頭がおかしくなりそうだ」


 「それだけ君が規格外ってことだよ。それじゃあ次いってみようか」


 そう言うとツェツィーリエは三八式歩兵銃と三八式実包を手に取った。


 「これで最後。付与魔法だよ」


 「付与魔法?」


 「そ。何か物に魔法を付与して強化したりする。たとえばこれ」


 指を鳴らし、案山子を50メートル先に大量に設置する。

 それを見ながら1発の三八式実包を握り、少ししてから装填する。


 「出来た。撃ってみて」


 「わかった」


 三八式歩兵銃を受け取り、中央の案山子に狙いを定める。引き金を引き絞り、体の微細な動きが止まった時に、引き金を引ききる。

 発射された三八式実包は案山子に目掛け飛翔し、見事命中。しかし、ここで普通ではあり得ない事が起こる。


 「…なるほどな」


 起こったのは爆発。直径約20メートルの火球が現れ、案山子を焼き尽くし、盛大に吹き飛ばした。


 「これが付与魔法。面白いでしょ?」


 「ああ、こいつは面白い。どうやるんだ?」


 「簡単だよ。こう、弾丸を持って。で、弾丸に術式と魔力を込めるイメージを持つ」


 そう言いながら三八式実包を持ち、握りしめる。

 数秒後、手を開き、弾丸を見せてくる。

 よく見るとその弾頭には幾何学模様が彫りこまれていた。


 「さっ、撃ってみて」


 「了解」


 弾薬を受け取り、槓桿(こうかん)を引き、薬室に装填。槓桿を戻し再び設置された案山子に狙いを定める。

 引き金を引き、案山子に弾が当たる。

 今度は爆発ではなく、案山子が凍りついた。


 「今度は氷魔法を付与してみた。どう?」


 「どうって言われてもなぁ」


 「まあいいや。じゃあやってみて」


 三八式実包を渡される。イメージ、イメージ。

 何をイメージするか…。あ、分裂させてみるか。

 途中で分裂するイメージを乗せ、弾頭に術式と魔力を乗せる。


 「出来た?」


 「いちような。撃ってみるわ」


 装填、引き金を引く。

 するとイメージ通り、発射されてすぐ弾頭が分裂、案山子をズタズタにする。


 「おー。やっぱり飲み込みが早いね。じゃあガンガンやっていこうか。ここにある物なに使ってもいいよ」


 「マジで?じゃあ遠慮なく」


 「ただし、付与魔法の練習はしないとね」


 「了解」


 三八式歩兵銃と弾薬を手に取り、弾頭に付与魔法を込める。

 装填、射撃、案山子を炭にする。


 「そうそう。じゃあ慣れてきたらマガジンに込めた弾丸にも出来るように練習ね」


 30発程撃ち、案山子だった炭を量産していく。

 三八式歩兵銃を長机に置き、M1911A1を手に取る。


 「弾倉を持って中の弾丸全部に魔法を付与するイメージで魔力を込めるとうまくいくよ」


 「わかった」


 弾倉を取り出し、そのまま握りしめる。しばらく魔力を込め、再び弾倉を装填し、スライドを引く。

 両手で構えリズムよく連射する。

 7発すべて命中し、案山子を炭にする。

 さらに弾倉9本分を撃ち、ガバメントを長机に置く。


 「じゃあ次はショットガンをやってみよう。やり方はマガジン入りと一緒。ショットシェルを握って魔力を込める。このとき散弾全部に魔力を込めるイメージでね」


 「了解」


 イサカM37を手に取り、ダブルオーバックの装弾を手に取る。

 魔力を込め、装填、案山子郡に向かって撃ち込む。

 9発の散弾が一斉に爆発、周りを火の海にする。

 さらに30発程撃ち、イサカを長机に置く。


 「やっぱり飲み込みが早いね。これだけ出来るのに人によっては数年かかるのに」


 「だてに長生きはしてないさ」


 「長生きだけじゃ別に理由にはならないと思うけどね。さて、基本はこんなもんかな。応用は自分で考えてやってみてね」


 「了解した。まあ、おいおいやるさ」


 「フフッ。じゃあ…」


 妖艶な笑みを浮かべ、指を鳴らすツェツィーリエ。

 ただの荒野が、一瞬にして天涯付の豪奢なベットがある寝室に変わる。


 「えーと。ツェツィーリエさん?さっきの話聞いてました?最後まではいけないって…」


 「でも…。楽しむ方法は…。いくらでも…。あるんだよ?」


 「いやその年齢と言うものを考えていただいて…」


 「だったら姉ショタと言うジャンルは存在出来なくなっちゃうよね?それに、もう我慢できない…」


 「だからちょまってって。あーもう畜生…」


 抵抗むなしく、俺はベットに押し倒された。

 毎度このような駄文を読んでいただきありがとうございます!m(__)m

 (わたくし)感謝感激雨霰でございます!

 出来ることなら感想などを書いていただければなぁと。思ったり。さて、では皆さんお待ちかね、おまけです。ちなみに本編とは基本的に何の関係も無いので(登場人物紹介は別です)読まないと言う方は飛ばしていただいて結構です。


 おまけ


 朝時雨「思わぬ邪魔が入ったが。まあいい。チャンスはあるのだからな」


 ???「残念じゃのう。そのチャンスとやらは訪れぬぞ?」


 朝時雨「貴様はっ!」


 小雪「ワシじゃよ。久しぶりじゃのう。狂った作者よ」


 朝時雨「おのれぇ!何故貴様らは俺の邪魔をする!」


 小雪「それはワシらがお主を気に入らぬからじゃ!」


 朝時雨「うぐはっ!」(言葉の暴力)


 小雪「フフフッ。覚悟するとよいのじゃ」


 朝時雨「くそ!だが、俺はチャンスあるかぎり、何度でもやる。何度でもだ!」チャカバン!


 小雪「戦術的撤退じゃな。じゃがしかし。(携帯ガチャ)あ、しぐよ。そっちに行ったのじゃ。よろしくの(ピッ)…くそ作者。お主の好きにはさせぬのじゃ…」


 次回予告。転移を繰り返す作者。先々に回り込む強大な敵。絶望の先に、彼が見た物とは!次回、魂の咆哮!朝時雨の反撃!

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