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最強の男の娘の異世界戦記~異世界にて近代軍隊創りませう~  作者: 永遠の42歳時雨上等兵
第2章 |軍団《アルメーコーア》と商会を設立しよう
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|軍団《アルメーコーア》と商会

 「んじゃ。帰りはまた狼煙上げてくれや。迎えにくっからよう」


 「いつもすいません」


 「ガハハハッ。子供がそんなこと言っちゃあいけねーよ。じゃあまた後でな」


 ほんとに気持ちのいいおっさんである。今度なんかお土産でも持ってくか。


 「んじゃ行くぞー。小雪、先頭。次は俺とミア、次がナターシャで最後はしぐな」


 「了解じゃ」


 「それと軍団(アルメーコーア)について教えてー」


 「そうじゃったのう。わかったのじゃ」


 ゴブリン達の集落に着くまでに歩きながらご教授していただく。話を纏めるとこんな感じだ。


 冒険者はソロ、パーティー、軍団(アルメーコーア)のどれかに属し活動している。

 ソロ、名前の通り1人で活動している奴らであまり居ないタイプ。


 パーティー、2人以上で活動している形式でおそらく一番多いタイプ。正式な物ではなく、冒険者達が勝手に呼んでいるだけだ。

 しかし、長いこと使われているせいか定着しており、ほぼ正式名称のように使われている。


 そして軍団、こっちは正式な物で結成されると冒険者ギルドに登録される。

 結成には6名以上の団員と1名以上のCクラス以上の冒険者の署名が必要となる(そのCクラス以上は団員でなければならない)。

 軍団にもランクがあり、こちらはA~Eまでだ。

 それと軍団は冒険者ギルドにある程度の金を定期的に払わなければならない。ある種の税金だな。

 まあ、冒険者ギルドはその軍団からの税金と依頼の報酬額の幾らかを活動資金にしているため税金と言う認識は間違っていないか。

 それから金を払うのだからそれだけの利点があるのかと言えば無くはない。

 優先的に依頼を回せてもらえたり、軍団しか受けられない依頼も幾つかある。

 そして軍団内や軍団同士のいざこざに冒険者ギルドは関与しない。まあ、例外もあるが。


 「悪い顔しておるぞ?なんか思い付いたのかの?」


 「いんや別にぃ」


 「そうか…まあよい。着いたぞ」


 話している間に着いたようだ。


 「よし、んじゃ小雪はゴブタケを呼んできてくれ。先に洞窟行ってるわ」


 「了解じゃ」


 歩きながら周りを見渡す。

 数日の間に幾つか建物が増えてたらしい。

 井戸が1つに集合住宅が3棟。ありゃ炊事場だな。


 「洞窟に何の用があるんだ?」


 ナターシャが聞いてくる。いまだにトゲトゲしい物言いで最小限しか話し掛けてこないが、完全に無視されるよりはましか。


 「1人仲間が洞窟の中で住んでるし、あと色々考えたいこともあるしな」


 「なるほどな」


 洞窟に入り、広場に向かう。

 ダンジョンコアの能力で見ていたのか。最初の広場で深雪は待ち構えていた。

 広場は保管場所にされているのか丸太や燻製にされた肉などが置いてある。


 「待ってたわよ!」


 「ガキが増えた…」


 「そこ!何か言った?」


 「別に…」


 「そう、ならいいわ!」


 いいのかよ。


 「それで、ここでなにをするんだ?」


 「まあ待ちな、すぐに小雪達が来るから」


 「…わかった」


 小雪達が来るまでの間、深雪にはナターシャとしぐの、ナターシャとしぐには深雪を紹介する。しぐには深雪の正体を話したが、ナターシャには話さないでおいた。厄介なことになったら困るしな。


 「待たせたのじゃ」


 「お疲れ様です。リタさん」


 「おう、お勤めご苦労。まあ座れ」


 置かれていた丸太を運び即席の椅子にする。円陣を組むように丸太を置き、各々席に着いたのを確認してから口を開く。


 「さて、唐突だが現在我々は少し厄介な状況の中にいる。小雪、説明を」


 「了解じゃ。諸君、状況を説明する。よく聞け」


 席を立ち、円陣の中央に移動すると、術式を展開。氷の壁をスクリーンにし、即席のプロジェクターにする。


 「現在、我々と連携関係にある孤児院の院長。エミリア殿が借金を背負い込み、資金繰りが難航している。借金の額は約大金貨10枚、それを半年で返済するのが目標だ」


 額と日数が出たところで一部知らされていなかった者達から驚きの声が聞こえる。

 手を叩き場を納めると小雪は続きを話始めた。


 「よって連携関係にある我々は半年で大金貨約10枚を稼ぐと言う難解な任を背負うことになった。そこで」


 スクリーン上の映像を切り替える。

 あれプロジェクションマッピングの応用だろ?よく魔法でやるわ。


 「我々は商会を設立、これにより目標金額を稼ぐ」


 「おねぇ様。お言葉ですが相手の住みかに忍び込んで契約書を破棄した方が早いのでは?」


 「それも1つの手ではある。だがこの商会設立は今後の活動を左右する物でもあるし、何より相手は貴族だ。実力行使は控える。落とし前はきっちりつけさせるが」


 「わかりましたぁ」


 再びスクリーンの映像が切り替わる。


 「それとその借金だが詐欺の可能性が非常に高い、おそらくだが孤児院の土地とエミリア殿を手に入れるのが目的と思われる。そこで自衛のため同時並行で軍団(アルメーコーア)を設立する」


 さすが長年一緒に行動してきただけの事はある。俺が考えてた事を言いやがって。

 こらこら、さりげなくウインクするんじゃない。


 「商会と軍団は密接に連携し、作業効率を上げる。なお、ゴブタケたちには一部を除いて商会側に回って欲しい、残りの一部は軍団へ。志願制で募集をかける。いちよう話は通しておいてほしい。人数は12名」


 「わかりました」


 「リタは商会の責任者と軍団長を兼任。ワシは副団長をやる。しぐはリタの秘書。ゴブタケは商会の幹部を頼む。深雪は別件があるので後で通達。ミアは…」


 ミアを見た後、チラッと俺を見る。


 「リタと一緒に行動するとよい、いい経験ができるはずだ」


 「おねぇ様、私は?」


 「ナターシャは客人じゃろ?何か手伝いたいのか?」


 「…おねぇ様、私は一生貴女にこの身を捧げると誓いました。客人ではありません」


 …懐柔する必要なかったな。普通に落ちてたか。


 「そうか。…わかった、ではワシの秘書を頼む」


 「わかりました」


 「こんな感じでよいかの?リタよ」


 「上出来だ。補填すべきとこもない」


 立ち上がり、小雪と入れ替わる。


 「さて、状況は小雪が説明した通りだ。我々には時間がない。タイムスケジュールはなるべく厳守で頼む。いいか?では仕事の話に入ろう。

 商会設立の準備期間は1ヶ月。それまでに色々やることがある。軍団の方は明日中に設立だ。ゴブタケ。急だが明日の朝までには志願者を集めてくれ」


 「わかりました」


 「明日の朝に志願者を確認しに来る。それまでに街に行く準備をさせておいてくれ。他の者は手分けして建物の建設だ。新しく倉庫を建ててほしい。ゴブタケたちへの連絡は以上だ。通達してきてくれ」


 「わかりました」


 立ち上がり、出口に向かっていくゴブタケ。その姿を尻目に深雪を呼び寄せる。


 「深雪、ちょっとこっち来て」


 「なによ?」


 「(今のポイントで島全体をダンジョン化する事は可能か?)」


 「できなくはっ。(…できなくは無いけど)」


 「(やってくれ、それと次はダンジョンのお宝の項目に鉄鉱脈と石炭鉱脈、硝石鉱床と鉛鉱脈、銅鉱脈と亜鉛鉱脈があるはずだ。ポイントが貯まってからでいい。洞窟の出口から50メートル離れたところに設置してくれ)」


 「(わかったわ)」


 「(それと)」


 「(まだあるの?)」


 「(その次はポイントが貯まってからこの近くにある同じくらいの大きさの島をダンジョン化しといてくれ。2つある)」


 「(わかったわ。他は?)」


 「(今のところ大丈夫だ)」


 「(わかったわ)」


 「よし、んじゃよろしく」


 「任せなさい!」


 そう言うと深雪は洞窟の奥へ進んでいった。

 深雪が離れたのを見計らってナターシャを従えた小雪とミア、しぐがやって来る。


 「では諸君。1度街に戻ろう。色々やることがあるしな」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 翌日


 朝早くに孤児院を出て島に向かう。再び気のいいおっさんに乗せてもらい、海岸で待機していた志願兵達を回収。そのまま港に戻ってもらう。ほんとにこのおっさんには感謝だな。嫌な顔1つせずに乗せてくれる。


 「そう言えば小雪。全員分の登録料あるか?」


 「ギリギリじゃがあるぞ」


 「すまんが払ってくれ、俺いま金無ぇから」


 「了解じゃ」


 そんなやり取りをしながら船に揺られる。

 港に付く頃には何人かが船酔いでグロッキーになっていた。


 「いつもいつもありがとうございます」


 「いいってことよ。気にすんな。んじゃ俺は漁出るからな。また乗せてほしかったら言いな。可能な限り乗せてやるよ。じゃあな」


 短い間会話を済ませたあと、おっさんは沖に出ていった。


 「気持ちのいい男じゃな」


 「そうだな。…さて、行くか」


 「そうじゃの」


 ゴブリン達を適当に2列縦隊に並ばせ冒険者ギルドに向かう。

 人通りの多い場所に出たときに少し揉めたがそれ以外は特に問題なく進むことができた。

 

 「おいおいこりゃどういう事だ?」


 「すまんのう。こやつらの登録を頼む、これが登録料じゃ」


 小雪が懐から小袋をだし、中から幾つかの硬貨を出す。


 「はぁ。…どいつらだ?」


 「こやつらゴブリン12人とリタ、それからミアの14人じゃ」


 「…ミアも?」


 「リタと一緒に居るなら登録しておいて損はないぞ」


 「…じゃあする」


 「冒険者に年齢制限はないが…。いちよう聞こう。お嬢ちゃん何歳?」


 「…4歳」


 「…まあ、俺もこの商売やって長いしな…。わかった。登録しておこう。とりあえず人数が人数だ。訓練所で待っててくれ。準備が出来たら呼びに行くからな」


 「わかったのじゃ」


 小雪に連れられ訓練所に向かう。

 訓練所に入ると、ゴブリン達を4列横隊に並ばせる。

 てかあいつら舐めてるよな、全然言うこと聞かねぇ。


 「んじゃ、時間もありそうだし。そうだな…軽いテストでもしようか」


 「テストだぁ?」


 「そうテストだ。ここは冒険者ギルドの訓練所。貸し出しの武器もあるし常駐の回復系魔導師もいる。戦闘訓練には打ってつけだ。と言う訳で。テストだ」


 武器をかけている棚を指差す。


 「あそこにある武器、どれを使ってもいい。あれらを使って俺と戦ってもらう。勝てば即幹部にしてやろう。まあ、負ければ一兵卒だが」


 「気絶か降伏、殺しは無しじゃ。逆に言えば死なない程度ならば痛め付けてもよいと言うことじゃが。誰から行くのじゃ?」


 「誰でもいいぞー。なんらな全員で来るか?」


 「じゃあ俺からだ」


 一番大柄のゴブリンがやって来る。まあ、大柄と言っても160㎝位しかないわけだが。やーいチビ。

 …虚しいだけだな、やめよ。


 「得物は?」


 「あんなガキに武器なんていらねぇよ」


 「大した自信じゃのう。その自信もいつまで持つか」


 「ああ?」


 「なんでもないのじゃ、始めよ」


 「そんじゃ、おらぉ!」


 小雪の合図で拳を振るうゴブリン。

 あ、こいつ大したことないわ。はい次。

 軽く首を傾けて避け、腕を掴んで投げ飛ばす。床に這いつくばるゴブリンの顎を軽く蹴ってやれば一丁上がりだ。


 「狙いも速度もダメダメ。口だけ達者なトーシロか…。んっ?どうした諸君。次々来てくれて構わないぞ。なんなら。俺から行こうか?」

 毎度このような駄文を読んでいただきありがとうございます!m(__)m

 月日が流れるのは早いものでもうすぐ2月も終わりますねぇ。

 えーいまだに銃火気類が出てきておりませんが決してタグ詐欺とか言わないでください!あと少し、あと少しの辛抱でございます!m(__)m

 と言う訳で(どう言う訳だ?)毎度お馴染みのおまけです。もう少しお付き合いくださいまし(;・ω・)


 おまけ


 栗岡「今回のプロフィール紹介は?」


 榊原(姉)「うーんとねーえ。…あっ今回はないって」


 栗岡「え、まだ何人か居たよね?」


 榊原「そう言えばなんか人数多くなってきたから別で人物紹介いれるとか言ってた気が…」


 栗岡「マジかよ。じゃあ今回からどうすんの」


 榊原(姉)「どうしようね…」


 栗岡「…」


 榊原(姉)「…」


 榊原「…」


 栗岡「…煙草吸お」ガサッガサッシュボッ


 榊原(姉)「そう言えば姉御と深雪さんも吸ってたよなぁ」


 榊原「そうなの?」


 栗岡「え、知らなかったの?」


 榊原(姉)「まああんた吸わないからねぇ。あの人達は結構吸ってたよ。銘柄なんだっけ?」ガサッ


 栗岡「姉御がキセルと紙巻きを使い分けてた。小隊長はキセルと葉巻を使い分けてたかな?」


 榊原「あの見た目で葉巻吸ってたんだ…」


 栗岡「そう、あの見た目で。そんでよく2人でシガーキスしてたな確か」


 榊原「シガーキス?」


 栗岡「姉さん、火あるの?」


 榊原(姉)「タイムリーなことにオイル切れだった。火貸して」


 栗岡「はいよ」


 栗岡と榊原(姉)はくわえたままの煙草同士をくっつける。しばらくすると榊原(姉)の煙草に火がついた。


 栗岡「これがシガーキス」


 榊原「なんかちょっとカッコいいな」


 栗岡「ちなみに俺は姉御と小隊長がこれやってるのみて笑いそうになった」


 榊原(姉)「確かにあれはおもしろい」


 榊原「え、なんで?」


 栗岡「考えてみろよ、あの身長差だぜ?毎回姉御が屈んでそのたんびに小隊長が軽くイラついてた」


 榊原(姉)「深雪さんがなにかに座って高さが一緒だと絵になるんだけどねー」


 栗岡「そうなんだよねー。ところでこれどう締める?」


 榊原(姉)「うーん。適当でよくね?適当で」


 栗岡「適当か」


 ミア「…それじゃあミアが」


 栗岡・榊原・榊原(姉)「「「!!??!????!!!?」」」


 ミア「…来週も、また読んでね」

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