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最強の男の娘の異世界戦記~異世界にて近代軍隊創りませう~  作者: 永遠の42歳時雨上等兵
第1章 お貴族様に目にも見せてやろう
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ヘイトスピーチは絶対にやめましょう

 「んじゃ行ってくる」


 「最初が肝心じゃぞ。なめられないようにの」


 「言いたくねぇがこの姿でなめられないもクソもないよね」


 そう言いながらも歩き出す。さて、どんな反応されるか。


 「みんな不安だと思うが俺を信じてほしい。俺達はこれからある人についていく。その人の話を聞いてからでいいが俺、私はついていけないって奴はここを去ってくれても構わん。意見がある奴も言ってくれ。それじゃ、お願いします」


 おっ、出番か。


 「はじめまして。さっき紹介された者、リタだ。よろしく頼む。さて、俺の姿を見てガキだの憎き人族だのぬかすのは別に構わん。別に俺はてめぇらの村は襲ってねぇがてめぇらからしたら同じ人族だからな。だがまあひょんな事からてめぇらを拾った。つまりあれだ雇い主と従業員の関係だ」


 少し言葉を区切り辺りを見渡す。おーおー。憎悪と侮蔑の視線をおくってくれてまぁ。


 「さて、そんな訳だが。現在俺は諸君らから熱烈に歓迎されてるらしい。見ればわかる。さぞひどい目にあったのだろう。まあ、だからと言って別に同情しようとは思わんが」


 もう一度見渡す。こら見事に驚いてますなー。あといっそう強くなる憎悪。


 「なんだ?同情してほしかったのか?俺から言わせりゃあてめぇらの村が襲われたのも仲間が殺されたのもてめぇらが弱かったからだ」


 途端に俺への罵声がとんでくる。そりゃそうだよな。こんなに言われたら。


 「だが、それで良いのか?気にくわなかったから殺されて、時間潰しに殴られる。自分の愛した家族も守れない、そんな惨めな生活。俺だったらやだね。ああ、てめぇらの言いたい事は分かるぞ。てめぇに何が分かるとか好きでそんな生活してる訳じゃねぇとかそんなんだろ。どーせ」


 おー。石とか土とか飛んでくる。あっ小雪さんお疲れです、飛んでくる石や土の処理。


 「ああもう投げんな。そんなてめぇらに力をくれてやるって言いてえんだよ。誰にもごたごた言われねぇ力をよ!」


 鳴り止まぬ罵声。宙を舞う石や土。


 「最初に雇い主と従業員の関係だっつたよな?雇ってやるんだよてめぇらを!んででけぇ事業やって会社でかくしてよ。てめぇらの村を襲ったゴミどもとそれを雇ったクズに落とし前つけに行こうっつうことだよ!あ゛あ゛?確かに今はなにもねぇよ。だがなにもねぇからなにもしねぇじゃはじまんねぇだろ?だったらやってやろうじゃねぇか?え!どうなんだよ。俺についてきて血へど吐きながら歯ぁ食い縛って働いて、てめぇらを地獄に落としたクズどもに落とし前つけさせるか。それともこのままウジ虫のようにもがき苦しみ同じ生活を続けるか。てめぇらが選ぶのはどっちだ?このまま何代にも渡って子供たちに同じ生活をさせるのか?」


 罵声はいつしかやんでいた。

 誰もが少年の演説に聞き入っていた。

 誰もが言えたであろう不可能の言葉すら出ていなかった。

 それほど少年の言葉には説得力があった。


 「どっちなんだよ?時間がねぇ。今この場で決めろ」


 誰も動かなかった。

 つまり、そう言うことだった。


 「んじゃ全員ついてくるでいいんだな?後で後悔しても知らねぇぞ?」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 「いやー。熱のこもったいい演説だったのう。まあ、完全に復讐をネタに働かせるみたいなノリじゃったが」


 「まあ、その通りだ。あんだけ煽って誘導したんだからな。冷静になって思い出せば誘導されてたって気づくだろ」


 演説を終え、ミアと小雪、深雪を紹介した後、ゴブタケの指示の元、全員が住める大きさの集合住宅を建てるように指示をだし洞窟に戻る。

 こっちはこっちでダンジョン関係をやらにゃいかんからな。


 「それで、ダンジョンはどうするの?」


 「あー。そのダンジョン操作するやつ俺も見れるようになる?」


 「確かダンジョンマスターはダンジョンコアとは別に操作出来たはずじゃ」


 「だからそう言うことはもっと早く言ってくれない?」


 「いやー。聞かれなかったのでの?」


 「はいはい、んで、どうやってやるの?」


 「ダンジョンコアと一緒じゃ。深雪に聞いたほうが早いじゃろ。ワシ知らんし」


 「んで、どうやるの?」


 「えーと。こう、出ろー、て思うだけ」


 「あっはい、そうですか」


 説明については役にたたないと言うことがわかりました。

 まあやってみるしかないか…。


 「おっ、出来た」


 「何故あんな説明で出来るのか未だにわからんのじゃ…」


 出てきた項目を1つづつ見ていく。

 ダンジョン拡張に魔物、トラップ、お宝、なんだこれ?ガチャ?なんの携帯ゲームだよ。


 「どうじゃ。なんかあったかの」


 「んー。なんとも言えねぇ。…おっ。これ、いいな」


 「なんじゃ?」


 「ん?いや、また今度な。とりあえず、今のところは…。これだ、お宝、魔術具」


 「それをどうするんじゃ?」


 「小雪、確かバナードに冒険者ギルドがあったよな」


 「そこに売る。小雪が持ち込みでな」


 「それはいいがのう。十中八九入手場所を聞かれるはずじゃぞ?」


 「そこは濁せ。情報は小出しだ、しばらくしたら許可出すからそのあとバラせ。盛大にな」


 「了解じゃ」


 んで、出すのは…。


 「魔剣、こいつなら売れるか?」


 「性能によるのう」


 ポイントがもうちょいあればなぁ。あー、魔剣。戦闘用のがいいか?


 「見た目が派手なのがいいだろ。剣の刃の部分が火を纏う剣とかどうだ?」


 「あー。たぶん売れるのう。んー。…大銀貨5枚ってところかの?」


 「てーと。6本で小金貨3枚か」


 「そう言うことになるかのう」


 「まあ、幾つか別の種類出すか」


 魔剣4本に槍2本。これでいいか。


 「都合ポイントが60万か…」


 「残り日数を考えるとギリギリじゃのう」


 「とりあえずお前は今日から2日間この洞窟で生活。そうすりゃ5本は出せる」


 「となると今昼ぐらいじゃろ?明後日の昼までかの」


 「そうだな。んで、あと大銀貨5枚分はどうする?」


 「そっちはワシに任せてほしいのじゃ。あてがある」


 「んじゃ任す」


 「それで、このあとはどうするんじゃ?」


 「ダンジョン関係はポイント貯まるまで無理だ。てな訳で家の建設手伝うぞ」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 洞窟を出たあと、広場で集合住宅と柵の建設を手伝う。


 「やっぱ魔法ってすげぇな。さくさく進んでくぜ」


 「そんなこと言ってお主は少しも手伝っておらぬではないか」


 「俺4歳だしぃ」


 「はあ。まあいいがの」


 ぶつくさ言いながら仕事を続ける小雪。切り倒しから水分抜き。加工まで1人でやってるよ。仕事効率が素晴らしい。

 まさに圧巻。だって見てるだけで建物ができてくんだぜ?


 「いやー。重畳、重畳」


 「いやに上機嫌じゃな。と言うか軽い仕事でよいから手伝ってほしいのじゃ」


 「えー。仕方ねぇな」


 てな訳で仕事を手伝う。…おっ。弓持ってる奴がいるな。狩りか?


 「よう。これから狩りか?」


 「そうだがなにか?」


 幾つか道具を準備していた男たちのリーダーらしき男が答えた。少し対応が刺々しいなぁ。まあ仕方ないか。


 「邪魔じゃなければ同行したいんだが」


 「はぁ?なんでてめぇみてえなガキ…。あ?なんだよ」


 なんか却下されそうになったがリーダーらしき男が連れていかれる。


 「(なんだよ)」


 「(いえね?あのガキ少し俺達をなめてるとこあるじゃないですか。なんで、狩りに同行させて実力を教えてやるのはどうです?)」


 「(…いいな、それよし、そうするか)」


 そんなことを喋ったあとこっちに戻ってきた。すまんな、君達の内緒話は全部聞こえていたよ。


 「いいぜ、連れてってやるよ。ただし、邪魔はすんなよ」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 そんな訳で狩りに出て大体2時間。


 「まあざっとこんなもんか?」


 「…」


 血抜きの為に目の前に吊るされる獣たち。

 吊るされる獣を見ていると、作業を終えたのか小雪がやって来た。


 「どうじゃ?成果は」


 「やっぱ少し腕が落ちたな」


 「どれじゃ?」


 「そっからそこまで」


 「確かに落ちたのう」


 「だろ?恥ずかしい限りだよ」


 狩った獣たちに背を向け歩き出す。

 するとすぐ目の前にそこそこ大きい木造の建物が現れた。


 「こっちも出来たな」


 「まあ急拵えではあるがの」


 「まあ短時間生活するだけなら十分だろう。もういい時間だし、俺は帰るかな」


 「エミリア殿も心配するじゃろうからな」


 「ついていかなくていいのかの?」


 「大丈夫だろ。んじゃ、お先ー。ミア、行くよー」


 「…うん」


 ミアを連れて歩き出す。


 「そこまでお送りしやす」


 「あー。んじゃお願いするわ」


 ゴブタケとミアを連れて海岸まで歩く。

 海岸につくと、生木を集め、焚き火を用意する。


 「はい、ありがと。お疲れさん」


 「いえ」


 「んじゃ俺たちは帰るから、しばらくは村のことをよろしく。何かあったら小雪を頼れ」


 「わかりやした」


 「もう戻っていいぞ」


 「わかりやした。ではまた」


 「おう、またな」


 村に戻っていくゴブタケ。

 しばらくすると、街の方から1隻の船がこっちに向かってきた。


 「今日はどうだった?」


 「…どうだった?」


 「楽しかったとか」


 「…少し、寂しかった」


 「そうか…ごめんな」


 くしゃくしゃと髪を掻き乱すように頭を撫でる。


 「明日は、ゆっくり出来るかな」


 「…ほんと?」


 「ほんと」


 「…それじゃあ、明日は、その」


 「ミアとゆっくりするよ。迷惑じゃなけりゃ」


 「…全然」


 「そう」


 それから、漁船が来るまで海を眺めた。

 漁船に乗ってたおっちゃんに冷やかされたこと以外はそこまでやなことがあった訳じゃない、いい1日だった。







 訂正。孤児院に帰ってから何故2人で帰ってきたのかと怒られなければいい1日だった。

 毎度毎度このような駄文を読んでいただき誠にありがとうございますm(__)m

 つきましてはレビューや感想などを書いていただければ泣き笑いながら狂喜乱舞します(;・ω・)


 おまけ


 栗岡「さて今回も始まりました!巻末おまけページ!」


 榊原「巻末でもなけりゃページでもないけどね」


 榊原(姉)「細かいことは気にしなぁい。禿げるわよ?」


 榊原「はぁ。てか姉ちゃんなにしてんの?」


 榊原(姉)「だから、細かいことは気にしなぁい。わかった?」


 榊原「はいはい(帰りたい)」


 栗岡「んじゃ本題はいるぞ」


 栗岡「今回のお題は、これだ!」


 プロフィール紹介


 榊原「プロフィール紹介?」


 栗岡「そう、残念ながらここのクソ作者のせいで本編では詳しい容姿がでてきません」


 榊原(姉)「それで、ここで紹介していこうとそう言うことですね?」


 栗岡「そうですそうです。さすがは(あね)さん、話が早い。てな訳で早速見ていきましょう。ババン!」


 プロフィール


 リタ(峰岸 深雪)


 本作の主人公。戦闘力は計測機が壊れるくらい高い。

 艶のある黒髪に透き通るような白い肌。乱暴に扱えば折れてしまいそうな華奢な手足をしている。が、実はプロ野球選手のフルスイングは軽く受け止めれる程頑丈。

 顔立ちは整っている部類に入るであろう。

 パッチリとした少し大きめの目、ぷにっとした自然な赤みを持つ唇。スッキリした鼻筋。

 身長は現在成長中。

 しかし、いつも通りにいけば120㎝を越えた辺りで止まる。

 瞳の色は右が赤の左が黒。オッドアイと言うやつで、これもいつも通りである。


 榊原「やはり小隊長は異世界でも可憐な少女として頑張っているのか」


 栗岡・榊原(姉)「「えっ」」


 榊原「えっ」


 栗岡「あそっか。知らないんだっけ」


 榊原「何が?」


 栗岡「ふーん。ほーん。ははーん」


 榊原「なんだよ、おい」


 朝時雨「オチはないが終わりです(唐突)」


 栗岡・榊原・榊原(姉)「「「いやオチは考えろや」」」

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