一話 いきなり
響と別れて家についた、今は夜の七時か家には誰もいない母はこの時間はまだ働いてる ちなみに僕は二人暮らしだ、父は病気で死んでしまって現在僕と母だけの生活
「腹減ったな」
独り言を呟きつつ冷蔵庫をみる 何もないな
しょうがない、めんどくさいけどコンビニ行くかな
私服に着替えて家の鍵を閉める、家からコンビニまでの距離は15分くらいだ いつもはチャリに乗って行くけど今日は気まぐれに歩きで行くことにした
住宅街を歩いていると何か不気味な雰囲気がして後ろを振り返った
「…」
もちろん誰もいない、いやいた方が怖くなかったかも知れない ヤバいマジで怖い
この感じなんだろう まるで怖い映画を見た後に風呂場に一人ではいってる感じ そうだコレだ
そんなかんじがするこの町がとても怖い
「ん?」
ふと数十メートル前を見るとコートを着たオッサンがいた、そのオッサンは狭い路地に入っていった
「なんだ人いるじゃん」
僕はそう言って少し安心した、あたりを見渡したがやっぱり誰もいない
今のところエンカウントしたのは一人か、でも人がいるいないで恐怖心が大分薄くなってきたのを感じた ほっと一息ついた所に後ろから声をかけられた
「何してる?」
「うおぉー、びっくりした。」
後ろから声をかけられ思わず声がでてしまった おどろかさないでよ ん? ふと我に返って考えた いきなり知らない人に声をかけられたそして周りには人はいない、ちょっと怖くなってきたぞ
「今から塾に行くところです」
よし、この場所からすぐ立ち去ろう コンビニまで行けば人もいるだろうし
「そうなのか」
オッサンはそう言うとぶつぶつ独り言を言い始めた
やばい人かも知れない すこし冷静になっておかしな点を見つけてしまった
あの人さっきまで前にいて、いきなり後ろにいたことを
おちつけ、あの狭い道が後ろの道に繋がってただけだろ とにかく逃げよう
そう思ったときだったオッサンが口を開いた
「そうかよし、俺と遊ぼう」
やばいやばいヤバい 逃げ…
横からすごい衝撃を受けてそこで意識が無くなった