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スローライフ  作者: 観覧
3/4

第3話

そこから俺は彼女の家に

お世話になった。彼女は俺の様子を一日3回程見に来て健康を確認したあと少しお喋りして帰るを繰り返し、

ローズと、兄さんは一日に1回来てくれた。どうやら俺がここに居ると知った日から毎日そうだったらしい。

そんな日が続いたある日、


「これなら大丈夫そうね。」


と言った感じに彼女からもう帰っていいとお許しが出た。

そうして俺は、村に彼女と一緒に戻った。

とても顔が困っていたが恩人なんだ。それに俺があそこに居たのできっと

まともにありがとうも言われてない

んだろうと思ったからだ。

村は小さいがその分みんなが互いに

想いあって生活しているし、優しいから部外者だとしても...まあ俺の

恩人だし、大丈夫だと思うな。

そのまま村へ行き、門前まで着いた。


「みんなただいま!」


と俺が色んな所に叫びながら走っているとぞろぞろと溢れ出して来た

いつも怒るおばちゃん。俺がふざけていないからか緩んだ顔で出迎えてくれた。

畑を耕したりしているおじさん、

いつも挨拶をしている仲だからか

育った野菜を貰った。あと泣かれた

近所のおじいちゃん...は物思いにふけっている、いつも通りだ。

他のみんなも泣いたり笑ったり

喜怒哀楽が激しくて戻ってきた

安心感があった。もみくちゃにされて苦しくなったので助けを求めると

あかぎれた手が俺の腕を掴んだ。

引っ張り出されて感謝を伝える前に

抱きしめられた。


「おかえり」


引っ張り出してくれたのは俺の

お母さんだった。気恥しくて少し

暴れて離れようとしたが、あまりそうはしたくなかったので無理にはやめた。でも首が閉まっている。

死にかけているとと駆け足で

ローズと兄さんがやってきた。


「...お母さんシエル苦しんでるよ」


「シエルのお母様...傷が開いちゃう」


普通の友達と兄だったのだが

今の俺には救世主に見える。

強く抱き締めるお母さんを軽く

引き剥がしてくれた。

よく見るとポロポロと泣いており、

言葉を出そうとしても出てこなそ

うな様子だった。

しばらくして、お母さんは言った。


「おかえり」


また同じように抱きしめられ、

デジャブだと思ったが今度は続ける

事なく解放された。

お母さんはその後、彼女

を見て近寄ったあと膝を地面につけて頭を刺した。


「この度は私の息子を助けていただきありがとうございます。」


彼女は、困った顔で

目が右往左往していたが落ち着いたのかしばらくして片手を横に振った。


「大丈夫ですよ。聞きたい事が

あっただけなので...」


落ち着いたような口調で言ったがお母さんは止まらずにあなたのおかげで救われたやらを言いまくっていた。

それに応えるかのように周りの

人達も野次馬になって言っている。

少し恥ずかしい...

そんなこんなで今日は村で沢山

お祝い物を出すらしかった。


「...なんで私が...?」


彼女は困惑していた。

魔女だと言って、何故自分を迫害などしないのかとびっくりしていたっけ。

でも人を助けたんだからこれぐらいは当然だと俺も兄さんもローズも

みんな言うからか少し顔を赤らめていた。




俺が魔女さんに助けてもらって

生きて帰ってきたお祝いとして

開かれた宴ではみんな騒いでいて

みんな俺の事は覚えてたり忘れてたりで楽しそうだった。

兄さんもローズもいい雰囲気だ。

そんな2人をよそ目に俺は1人で

楽しんでいた。別に他に楽しむ相手

がいないからでも無いしそういう事

でもない。

そんな中、ふと彼女の事が気になった。

一応この村にはまだ一緒に楽しむ

ような友達もいないはずなので、

1人かもしれない

こんな希望が見えた。

だが彼女はお母さんと一緒に居た。

楽しそうな感じで会話していて

俺は凄く悔しかった。

なぜなら俺の方が一緒に居た時間が

長かったから勝手に仲良しだと

思っていたからである。なんなら一生の親友だとも思っているのに、

だから出会ったばかりのお母さんに負けて悔しんだ。

でも2人の間に入るのも嫌なので

大人しく1人を満喫しようと

その場から離れる直前

後ろから大きな音が聞こえた。

遠くの山にまで届きそうな強い

咆哮音、振り向くと何メートルか先にとても大きい動物がいた。

だが普通の動物ではなく、それに

似たような...何かだった。

俺があの崖の時に出会った

あの神とか言うやつの雰囲気にも

似ているような感じだった。


「逃げなさい!」


彼女は強い声でいい、みんなは

動物とは反対方向へ逃げた。

それを追いかけようとしていたそれは、彼女が熱い火を出したので怯み

対象が変わった。そして動物は強く

暴れて色々なものを吹き飛ばしている。お母さんが俺の手を取り、早く逃げようと催促して我に帰った俺が逃げようと振り返る直前、ローズと兄さんの姿が見えた。

兄さんは動物が飛ばしたであろう物

に下敷きになっていて、ローズは

それを必死に助け出そうとしていた。

俺達は逃げる事はせず、2人を助けに

向かった。


「ローズ...逃げて...」


「嫌よ!だって私まだあなたに!」


いい感じの会話に割り込むように

助けに入った。でも仕方がない。

謝った後急いで下敷きになった

兄さんを助け出し、逃げた。

まだ動物の咆哮が聞こえる。

火の明かりが見える。

きっとまだ、戦ってる。


「...ごめん」


俺は言った。なぜなら俺は彼女に助けられた、なら受けた恩は返さないといけない。そう思ったからだ。もし行って大丈夫そうだったなら戻ればいい、そんな事を言った。

苦虫を噛み潰したような顔で

2人は行って助けてこいと言ったような言葉を受け取った。

本当は止めたかった見たいな顔で

見られると少し迷ってしまう。

そんな俺に気付いたのかお母さんは

俺の背中を押した。その手は震えて

いた。


ごめんなさい。


俺は走り出した。

彼女には確かに優れた力がある。

でもだからって1人にしていい理由

にはならない。でも感謝して

その場は逃げる事が普通は良いんだろう。


でも嫌だ。


俺はまだ彼女に恩も返せていない。

だから



「俺は盾になってでも恩を返す」



それが義理ってものなんだと思う。




ゲームに時間を取られてとても残念な仕上がりです。

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