朝御飯はちゃんと食べましょう
私は緊張して朝から何も食べれない。
だって、今日はピアノの発表会。
失敗しないかドキドキするの。
先生は観客をカボチャと思いなさいと言うけど。
前の人が演奏終わって。次は私の出番よ。
さぁ、行くわよ。
皆カボチャ、カボチャ…あっ、本当にカボチャに見えて来た。
カボチャに見えて、パンプキンパイ、カボチャの煮物、何か緊張はほぐれたけど、お腹空いてきちゃった。
あら、ステージの裾で先生が何か言ってる。あっ、よだれ垂れてた。ヤバイヤバイ。集中して演奏スタート。
順調に進んで、ポロンポロンと指が鍵盤を叩くの。さぁクライマックスよ。
感動して啜り泣く声が聞こえて来てとても嬉しい。
ジャーン、終わったー。
皆が立ち上がって拍手喝采よ。
私は顔を赤くさせてお辞儀しの。
拍手が収まったので、ステージを颯爽と去ろうした瞬間、有り得ない音が「グゥー」っと私のお腹から。
私は違う意味で顔を更に真っ赤にして、
ステージを逃げるように立ち去ったの。
その後、私は毎日朝食を食べるようになった。
私の一生忘れられない恥ずかしい経験でした。
カボチャは暫く見たくなぁーい。