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2人は別荘の中を探したが、海斗を見つける事はできず、今度は外を探す事にした。
雨は止みかけており、冷たい湿った空気で肺が満たされると、より一層陰鬱な気分になった。
別荘の周りに海斗がいないか探しながら、うさぎ男について話した。
「なんなんだ、あいつ。なんで智也の別荘にあんなのがいるんだ? なんで智也を殺したんだ?」
亮介は足元を見て歩きながら独り言のように呟いた。翔も同感だった。偶然別荘に遊びに来ただけなのに、何故不気味な仮面を被った男に怯えながら、夜の森の中を歩かなければならないのだろうか。
亮介が突然足を止めたので翔が振り返った。
「どうした?」
「そういえば・・・ここに来る時に、変なばあちゃんが動物の首なし死体がよく見つかるって言ってたよな。もしかして・・・」
「・・・・・・」
翔が黙っていると、亮介が再び歩き出した。
「俺たちって運がないな、翔。」
「なぁ、亮介。もう日付は変わってると思うか?」
「いきなり何だよ。とっくに変わってるだろ。」
「もうそろそろ『あの日』だな。俺、時々思うんだ。あいつにあの日言ったことが原因で、いつか罰を受けるんじゃないかって・・・」
亮介が翔を睨みつけると、いきなり襟首を掴み小声で囁いた。
「その事は言わない約束だろ。いい加減、もう忘れろよ。」
「ご、ごめん・・・」
亮介が手を離すと、翔は俯いた。
その時、視界の端で何かが光った。
「あ、俺のスマホ・・・」
「お前こんな所に落としてたのか? よく見つけたな。」
2人は歩きながら、いつの間にか昨夜花火をした場所まで来ていた。
スマホを触ると、画面が光りアプリの通知を表示していた。電池は半分ほど残っており、電波もあった。
翔は通報をするとポケットにスマホを入れた。
ズズズ・・ズズズ・・・ズズズ・・・
何かを引きずるような音が森の奥から聞こえる。
翔と亮介は目を見合わせた。
「あっちに誰かいる。海斗かもしれない。行ってみるか?」
亮介に尋ねられ、翔は返事をした。
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