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息を潜めながら音のする方に近づくと、人影が見えた。
「・・・海斗? 海斗なのか?」
亮介が人影に近づいた。
そこに居たのは・・・
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
大きな鉈を持ったうさぎ男だった。
男から逃げようと背を向けた亮介は、ぬかるみに足を取られて転んだ。
その背後で男が鉈を構え・・・
振り下ろした。
翔はその光景を見てしまった。
恐怖で腰が抜け、湿った地面の上に尻もちをついた。
うさぎ男は血に染まった鉈を引きずりながら、今度は翔の方にゆっくりと歩いてくる。
ズズズ・・・ズズズ・・・ズズズ・・・
逃げ出そうと試みたが、思うように体が動かない。
見上げると、うさぎ男が目の前に立ち鉈を構えて呟いた。
「お前達のした事は許さない。」
翔は強く目を閉じた・・・・・・
BAD END




