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 うさぎ男は鉈を下ろすと、ゆっくりと語り始めた。



「ひなこは俺の幼馴染だった。小さい頃からずっと遊んでて仲が良かった。俺はひなこの事が好きだった。明るい笑顔が好きだったんだ。だけど・・・」



 男は俯いた。しばらく沈黙が流れた。



「中学に入る頃に引っ越して行った。それでも俺たちは時々会ったりしたけど、その度にひなこの笑顔に元気が無くなっていった。引っ越して環境が変わったせいだと、あの時は思ったんだ。」



 翔と亮介は目を見合わせた。

 やはりうさぎ男はひなこの知り合いだったのだ。


 そもそも、ひなこが中1から引っ越して来たのも初耳だったが、いつも俯いて誰とも話さないし、目も見ない。そんな態度を取っていたから、ひなこに友達がいたとは思いもよらなかった。



 いつも1人ぼっちの暗い女の子。


 それが2人の知っている、ひなこだった。



「中2の夏にひなこに会いに行ったんだ・・・そしたら、おばさんから死んだって聞いた。それだけでもショックだったのに、まさか、自殺だなんて・・・。ひなこの部屋にあげてもらった時に、机の上にノートがあって、何となく中を見たら・・・お前らの名前があった。」



 うさぎ男の言葉を聞いて、翔と亮介は絶句した。

 あのノートはひなこと仲が良かったこの人物に見られていたのだ。



「でも俺は、時間が経つにつれその事は忘れてたんだ・・・大学に入るまでは。」


「大学って・・・・・・お前、誰なんだ?」



 翔と亮介がうさぎ男の仮面を見つめた。


 ゆっくりとうさぎ男の手が仮面を掴み、そして外した。




 それは・・・


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