表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】方舟の子 ~神代の遺産は今世を謳歌する~  作者: 篠見 雨
第3章 ローエンディア王国と士官学校
80/270

第3章 第33話 新学期前の彼女たちの攻防


 その日、≪緋の戦乙女(ヴァルキュリア)≫のクランハウスは荒れていた。


 隊員達に囲まれ、正座をさせられているのはリーダーであるオフィーリアだ。

「被告人オフィーリアよ。あなたは寝起きを装いラムザ君に無理チューをしました。その罪を認めますか?」

 両腕を組んで冷たい目でオフィーリアを見下ろしているのはカイエだ。

「ち、ちがうんだ!装ってなんていない!」

 カイエと同じく、冷たい目で見下ろしているレーヴィアが責める。

「寝起きだったから無罪だと言いたいのでしょうか?自己中心的じこちゅーですね」

「違、あれは、その、そう、事故チューだ!」

 オフィーリアは劣勢だった。カナリエが深く溜息を吐き、首を横に振ってみせる。

「≪緋の戦乙女(ヴァルキュリア)≫の他メンバーが前後不覚であった事を良いことに、被告人は無理チューした事実を隠蔽しようとした。これは重大な背信行為です」

 カイエは重々しく頷いてみせる。

「アーシェス様から事実を伺った時、私達がどれだけ羨ま……裏切られた気持ちになったかお分かりですか?」

 外部顧問からの密告リークは、仲間達の信頼を裏切る行為であった。

「くっ……。あの時はお前たちも夢の中でもっと凄い事してただろうッ!凄いことをッ!」

 オフィーリアを囲む彼女達の目が泳ぐ。

「普段はメシの顔しかしない癖にメスの顔してたじゃないかッ!ラムザさんにどんな凄いことしてたのかなー?んん?」

「な、なんて暴言を!」

「戦争だ!!」


 その日、≪緋の戦乙女(ヴァルキュリア)≫のクランハウスは荒れていた。


◆◆◆◆


「ラクス様。≪緋の戦乙女(ヴァルキュリア)≫にはオフィーリアさんの寝起き事故チューの件の垂れ込みをしました。これで暫くは遠征のお誘いを封じることが出来るでしょう」

 ラクスは紅茶を一口のみ、目を伏せて口元だけで微笑む。

「さすがですアーシェ様。その一手が我々の充実した長期休暇につながることでしょう」

「では、事前のお約束の通りに……」

「えぇ、長期休暇を半分ずつに……」

「ふふふ、えぇ、半分こですね」

 お嬢様方が悪い微笑みを交わし合っていた。

評価、ブックマーク登録、いいね などの応援をお願いします。

モチベーションや継続力に直結しますので、何卒よろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ