第3章 第12話 東迷宮の合同遠征(2)
PV数やユニークアクセス数が地味に伸びているのが嬉しいです。
評価者数やブックマーク数は全然増えていないのに。アカウント登録しないと評価したりブクマしたり出来ないから仕方ないのかなぁ。
読んでくださる方々、今後ともよろしくお願い致します。
二十一階層目から二十五階層目。飛行型の個体が多く弓や魔法が主体の戦闘になった。小型のワイバーンも出て来て、ワイバーンステーキを思い出す。いずれ肉を取りに来よう。
二十五階層目ボス戦。
鉱山迷宮を思わせる大柄な推定リビングメイルが単体で登場した。
懐かしさを感じつつ、戦鎚や戦棍、大戦鎚を振り回す。いかに大楯をどかして急所を晒させるかの勝負である。大楯の縁を殴って体勢を開かせ、開いた胸元にマツリの大戦鎚が叩き込まれて撃破。さすがの腕力である。
二十六階層目から三十階層目。
罠が数多くあり、カイエが大変そうであった。罠を巧みに避けながら迫って来る多脚型ゴーレムや飛行するため踏むタイプの罠に掛からない巨大な蝙蝠型など、罠を発動させ終わったエリアへの誘因にもカイエが活躍してくれる。
三十階層目ボス戦。
複合形成獣が一体居た。
複合形成獣は過去に魔導実験で生み出された、複数の魔物を継ぎ接ぎしたような姿の獣だ。そんな生まれをしている上にダンジョンに取り込まれ、地獄に繰り返し産み出され続けているかと思うと同情心が湧きそうになるのだが、生来が残虐で獲物を楽しみのためだけに殺す性質を持つ。獲物を痛めつけて愉悦を覚えている顔を一度でもみると、不幸な身の上などスッと忘れてしまえる。
上半身が猫科の猛獣を思わせる姿だが、背中から下半身にかけてが熊のような重厚感のある筋肉に覆われていて、後ろ足で立ち上がるって両前足を広げ威嚇をしている。
その尾は鱗で覆われていて長く、先端に刺突に向く棘が見えている。ワイバーンの尾の様だった。
エイルとマツリは大身槍の長槍を構え、左右に展開しつつ間合いを詰めて行く。
エイルを向けばマツリが刺し、マツリを向けばエイルが刺す。遠間から下半身へのダメージを重ねていく。焦れた複合形成獣がエイルに向かって突進を仕掛け、覆いかぶさるかのように両の前足を振りかぶり、噛み付きまで駆使するようにして詰めて来る。
エイルは向かってくる複合形成獣の顔面に向かって大身槍を突き込むが、頭骨を滑るようおに逸れてしまい、肩口に深く刺さった。
エイルは大身槍を手放して間合いを広げようとするが、四つ足立ちになった複合形成獣がしつこく追いすがる。その間にマツリが間合いを詰め、後ろ足に大身槍を深く食い込ませると手放し、大戦斧を取り出して厄介な尾を叩き斬る。
「GAAAAAAh!!」
複合形成獣はエイルを追うのをやめ、エイルとマツリを同時に視界に捉えられる位置まで下がっていく。部屋の角を背にするようにして、牙を剝き出しにし怒りをみせる。
「(無駄に知恵が回るな)」
エイルが先に仕掛け、複合形成獣の注意を引き付ける。迎撃に伸ばしてきた前足を打刀の抜き打ちで迎撃し、返す刀で前足へのダメージを積み重ねる。立ち位置を調整しつつ打撃を誘い、伸ばしてきた前足を斬りつける。この流れを繰り返していると、焦れ始めた複合形成獣が後ろ足立ちになって上から飛び掛かるように襲い掛かるが、マツリが身を捻り回転による遠心力を高めた大戦斧で、立ち上がった後ろ足に刃を突き立てた。大戦斧は複合形成獣の左後ろ足の骨を両断しており、バランスを大きく崩した。後ろ足を軸にした行動に大きなペナルティを負い、複合形成獣に傷が増えていく。
「Urrrraaaaaah!!」
十分に機動力を削いだところで、エイルが全身を捻り重大剣を振り下ろす。魔力を込めた刃が超重量化し、その首を断ち斬った。
「ふぅぅぅぅ」
デカいは強い。分厚くなる筋肉が武器であり鎧になる。致命傷を与えるにはエイルの錬気はまだ力不足で、超重量の大剣頼みになりがちだった。
「この位の首は、打刀で断ち斬れるようになりたいね」
エイルが溜息を吐きつつ、重大剣を収納して長槍を手に戻す。
「武装に回す錬気で頑丈さは補強出来ているけど、刃の鋭さはまだ難しいね……」
マツリが武器を回収しつつ肩を竦めた。
「でも、刃自体はものすごい名刀なんだよね。斬れ味を足すというよりかは、相手の魔力や霊力での防御性能を突破する、あるいは中和するって考え方が良いのかな」
エイルはマツリと話をしながら、錬気の使い方について考えを巡らせていた。
◆◆◆◆
「おぉ……二人で倒しちゃったね」
オフィーリアが複合形成獣を仕留めた二人に瞠目する。カナリエとレーヴィアに《黒絹》の話を聞いた時、「話を盛ってるなぁ。でも腕は本当に良いんだろうね」くらいにしか思って居なかったのだが、流石に考えを改めた。
二人がどこまでやれるのかみてみたい。そんな気にさせられた。
「まだ魔法は全然使っていないのですけど、あの二人は魔法も得意ですよ」
レーヴィアがオフィーリアの期待感を煽ることをいう。
「いいね、楽しみだよ」
オフィーリアは、久しぶりに他人の戦いで胸が躍るのを感じていた。
評価、ブックマーク登録、いいね などの応援をお願いします。
モチベーションや継続力に直結しますので、何卒よろしくお願いいたします。




