ダスミードリは蹂躙された。
今日の空は晴れている。こんな日には外で魔法の練習をしたいところだが場所がなくてできない。なので俺はcafeteriaでお茶している。お茶といっても紅茶を飲んだり、クッキーを食べたりするだけなんだが。そんなことをしながら楽しく過ごしていた時のこと。階段を駆け上がってくる足音が聞こえた。俺が階段のほうを振り向くとライシャが汗だくになりながら立っていた。
「マスター大変です。イクサクイーが現れました。」
「ライシャそれは本当か?」
俺は紅茶をこぼしそうな勢いで立ち上がった。紅茶はこぼれなかったが椅子は倒れた。
「はい。本当です。場所は南盾国ダスミードリです。」
「あそこか、なら心配しなくていいな」
「どういうことですか?」
「だってあの国にはザンたち悪魔がいるから大丈夫だと思うんだよ」
「いえ、それがザンたちもやられているようで」
「え?マジか」
「はい。マジです」
「よし、ライシャ。グレフシルさんを呼んできてくれ」
「はい。」
「魔竜よ我に用があるのか?」
「ぐっグレフシルさんいつの間に!」
「気づかなかったのか?我はずっとcafeteriaにいたぞ」
そういえばすごいオーラを奥のほうから感じたな。
「すみません気づきませんでした」
「まぁよい。で、何かあったのだろう」
「はい。ダスミードリという国にイクサクイーが出現しまして、なのでマスターに連絡した次第です」
「なるほどな。ところでライシャよ。そのダスミードリには誰か行っているのか?」
「はい。メイキュン様とタルサ様、ヒメルシ様がいっています」
「なるほど。では我らも行くとするか。」
「はい。グレフシルさん。よし、ライシャ行くぞ」
「わかりました。」
ライシャは竜の姿になり俺を背中に乗せダスミードリに向けて出発した。ちなみにグレフシルさんは人間の姿のまま羽を出して飛んでいる。
それから10分後俺たちはダスミードリについた。俺はついたとたん思わず声を上げてしまった。なんてったってダスミードリがイクサクイーに蹂躙されていたのだから。
ザンたちは縄で拘束されているし、ダスミードリにいた魔物たちはおりみたいなところに入れられているのだった。だが闇竜のモソリメスさんや傲慢の使いであるルシルゲリカや怠惰の使いであるサタニルスなどの姿が見えない。俺がそんなことを考えていると携帯のほうにメールが届いた。こんな時に何だよと思ったが送り主はモソリメスさんだった。送られてきたメールにはこう書かれていた。『申し訳ありません大魔さん。わたくしたちのためにこんなことになってしまうなんて。わたくしたちは突然来たイクサクイーに太刀打ちできず、ザンや魔物たちがとらえられてしまったのです。わたくしは助け出そうとしました。ですが、相手のガードが強すぎて不可能でした。なのでわたくしはルシルゲリカとサタニルスと一緒に隠れております。場所は竜の住処の近くの洞窟です。できるだけお早く来てください。 モソリメス。』っというメールが来ていた。俺たち3人は竜の住処の近くにある洞窟へと向かった。だが洞窟のある場所がわからない。なので探すことにした。 それから5分後グレフシルさんが洞窟を見つけてくれた。
「クハハハー我にかかればこんなもんよ」
さすがはグレフシルさんだ。ちなみに隣にあるイクサクイーの死体は何なのだろう?
「おや?魔竜よこの死体がなんなのか気になるであろう。これは我が洞窟を探してる間攻撃してきたので返り討ちにしてやったものたちだ。ついでに武器を奪っておいた。」
「さっさすがグレフシルさんです。」
「そうであろう。そうであろう。クハハハハー」
やっぱり強いなグレフシルさんは。だって1対5で勝ってしまうのだから。しかも神相手に。
そういえば師匠やタルサ、ヒメルシはどこに行ったんだろう?
「わー。痛いぜ。さすがに神相手じゃあ俺の拳も通用しねぇか」
「あっ当たり前でしょ。いっイクサクイー相手に拳が通るわけないって。」
「まぁまぁ二人とも喧嘩はやめなさい。」
「喧嘩じゃないですよメイキュンさん」
「そっそうですよ」
「はいはい。まぁそれはともかくこの敵を倒しますよ」
「「はい。」」
なんでタルサたち戦ってんの?どういうこと?
「なぁタルサお前ら何やってるんだ?」
「あっ兄貴。すみません目障りな奴がいたので倒してましたらこんな奴が出てきまして」
「そうか。じゃあこの敵は俺がやる」
「そっそんな。だめですって兄貴の力を使うことはだめです。俺たちが倒します。
「そっそうです。君主様のためにもこのイクサクイーは私たちが。」
タルサ、ヒメルシがそういうと二人はイクサクイーに向かって魔弾を放った。するとイクサクイーは消えた。
そのあと俺は師匠から事情を聞き、俺たちはモソリメスさんのいる洞窟へと向かった。洞窟の中に入ってみるとこの中にも平屋なら建てられそうなぐらいの広さだった。奥のほうに進むとモソリメスさんとルシルゲリカ、サタニルスと謎の女がいた。
「まっまさかお前は…」
急にグレフシルさんが声を出した。俺は何気なくその女の正体がわかった気がする。
大変だー。ダスミードリが蹂躙されてしまいました。ちなみに蹂躙の意味は暴力・強権をもって他を踏みにじることだそうです。
話は変わりますが最後に出てきたあの女はなにものなのでしょう?それはきっと次回わかります
それでは次回もお楽しみに‼!!!




