落ち着きましょう。
ナトは冷却材^^
こんな医療制度があるなんてなんで教えてくれなかったのかと、
ファルに対して少なからず怒りが湧いてくるとともに、ドッと疲れがぶり返してきた。
『テレパス、ナト。』
『何?明日香。』
『お医者様貴重だってファル言って・い・た・わ・よ・ね!』
『言ってたね。』(にっこり)効果音付きで返事が返ってきた。
『はぁ。ナト~。』
『ねぇ明日香、医療制度はキャメリア様捜すのに
そんなに大事な情報じゃないからじゃない?』
うっ、確かに。
『明日香、あまり知っていることばかりだと返って怪しまれるよ。
他領から来た人間が、簡単に医者にかかれないのは事実だから。』
『ナト。』
『人とのつながりは大事だし、怪しまれたりしたら情報も得られないよ。』
ナトの言う通りだ。
『ありがとう、ナト。』
『うん。虎君が心配してるよ。明日香が間抜けな顔してるから。』
『もう!ナト。テレパスダウン。』
ナトのおかげで落ち着きを取り戻すことができた。
「明日香さん、失礼しますね。」美代さんがお茶を持って入ってきた。
「あなた、お義兄さんが来られています。」
「兄さんが?」
「えぇ、虎の事を聞いて、明日香さんにお礼が言いたいそうなの。
それと、罠の事聞きたいと。」
「そうか。明日香さん通しても大丈夫か?」
「はい、かまいませんが。」
「美代、兄さんを通してくれ。」
そういえば、虎君を助けた時に和助さんが罠かってつぶやいていたっけ。