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過渡期…
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のり子は小さかりし頃、オカンに言われた事がある。
『アンタは、木の股から産まれてきたんだよ…』と。
それを聞いた師匠が笑う。
『あっ、やっぱり貴女も宇宙人だ』と。
『違う、違う』と、のり子は否定する。
そして、師匠の誕生日に、のり子と同じ『動物の耳が2つ付いた幼稚園児の帽子』をプレゼントする。
そして、師匠に無理やりかぶらせる。
だんだん師匠も、のり子に染まりつつあるのかも知れない…。
そのうち、『おままごと』でもするようになるのかも知れない。
高齢者は、次第に赤ん坊に戻っていくと聞く。産まれたままの姿になっていく、と。
のり子は既に、その過渡期に入っているのかも知れない…。