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幼馴染みで婚約者だった彼に切り捨てられてしまいましたが、自分にできることをしながら生きていたところ意外な良縁に恵まれました。  作者: 四季


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20話「それぞれの場所で」

 マリエがラムティクと良い関係を築いているのと同じ頃。

 かつてマリエを傷つけたダットとアレンティーナはそれぞれの場所で痛い目に遭うこととなっている。


 ダットは牢屋内で同じ犯罪者の男たちから嫌われ虐められている。

 なぜならダットはいちいち狡いところがあるから。ただ悪いだけでなく正々堂々としたところがない、そういう点が特に皆から嫌われている。

 彼はたびたび呼び出され周りに殴られたり蹴られたりしているのだ。

 ただ、彼は元々それほど強い男でないので、怪力系かつ暴力的な男たちの中に入れられてしまえば抵抗することなど不可能である。


「あいつさぁ、鼻水垂らして泣いてやんの。ダッセー。よくあんなんで生きてこれたよなぁ、今まで」

「同感の極みだわ」

「マージでな。それ思うわ。女にしか威張れない男とかよ、マージでダセェよな」

「きっつい、きっつい、きっついぞ」


 現在の状況においてダットは最弱の男。

 それゆえ彼は暴力地獄から逃れることはできない。


 ダットはもはや男たちの暇潰し用おもちゃのようなものである。


「ぎゃはは! 泣かせやろうぜ!」

「うっほほほぉい! うぎょっほほほほぉいん! うっけるなぁ! うっほほほぉぉぃん!」

「あいつ泣いて謝んのおもろいからなぁ」

「そっれなそっれなそっれななァ! うっけるうっけるうっけるよっなァ! うっぎゃぎゃうっけるうっけるなァ! うへへぎゃぎゃははァ!」



 一方アレンティーナはというと、牢内のボス的女性に目を付けられ、陰湿ないじめを受けている。


 周囲に嫌われているという意味ではダットと似たような境遇とも言える。

 だが少し違っているのはどういう虐められ方をしているか。

 分かりやすい暴力に晒されているダットとは対照的にアレンティーナはじわりじわりと湿った類の虐められ方をしている。


「あいつの作った椅子、取って来な」

「はい」

「そんで落書きするんだよ。ふざけたエロ画とかな。で、あいつが作ったことにするんだ」

「面白いですね」

「そうすりゃあいつはまた怒られるだろね。仕事中にふざけんなって。この前とおんなじ流れさ。オーケイ?」

「もちろんです」

「んじゃ、よろしく」

「お任せください。必ずや、完全なる恥ずかしいものを作ってみせます。そしてあの女に恥をかかせます」

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