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ホラー作品

薬物依存者


私はある反社グループのリーダーをしている。


収入源は麻薬。


日本海沿岸の沖合で、大陸から来た船と落ち合い荷を受け取る。


荷を受け取った漁船は、漁で獲った魚と一緒に荷を日本海沿岸の某漁港で水揚げした。


某漁港からはトラックに乗せられ、都内にある海産物加工会社まで魚と共に運ばれて来るって訳だ。


3ヶ月程前、荷を運んで来るトラックのドライバーを海に沈めた。


ドライバーは女だったのだが、此の女荷抜きをしやがったんだ。


最初のうちは1000錠入りの袋から2〜3錠ずつチマチマと抜き取る程度だったから、目溢ししてた。


目溢ししてたら荷抜きの手口が荒くなり、最後には1000錠入りの袋を1袋荷抜きする。


此処までされると目溢しするわけには行かず、私の下に連れて越させてから見せしめの為に殺す事を告げた。


まぁ連れて来られた時にはもう、女の頭の中はキャハハ状態で正気じゃ無かったけどね。


告げた時もポケットから錠剤を取り出しポリポリ齧ってた。


そのポケット一杯の錠剤を女を連れてきた手下が取り上げようとしたんだけど、女の名前と私が組織で使ってる名前の読みは違ったけど漢字が同じだったんで情が湧き、餞別として持たせたんだが、此れがいけなかったんだろうな。


重しを括り付けて東京湾に投げ込んで殺した女が今、目の前に立っている。


殺った時は薬のやり過ぎで痩せ細っていたのに今は水ぶくれで丸々と太り、海藻を身体に巻き付け身体の一部が魚に齧られているけどあの女に違いない。


頭がキャハハ状態だったから、自分が死んでいる事に気がついてないのかも知れない。


その女が私に手を差し出してこう言った。


「姐さん、姐さん、あれポッチの薬だと直ぐ無くなっちゃうから、もっとタクサーンのお薬ください」







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