そのままの物語
「なるほどね」
退屈凌ぎに情報にdive。
もう一つの僕が操る画面に流れるMovieを読み終える。
まあ、いつだって、どこだってタチの悪いのに当たることはある。仕方ないんだけど。くっっだらない!!
まだピースは「揃っていない」。事件としては発生してはいないけど、今んところの「行き先」は判明した。
「神の恵みなかりければ、汝もかくなるべし」っていうけど、運命はどうしてこうも悪戯して人を試すのだろう。
電脳空間に作り出したお気に入りの椅子に深く沈む。
はっきり言っちゃえば、要は「ボスコム谷の惨劇」擬きが発生しようとしている。
あのバカに昔、彼女取られた勾留中のボンボンが喚き散らしながら皿を庭に投げて癇癪起こした理由。
このクソがその昔、劣等感から父親のコネを使って進学時にギムナジウムを「選択できない」ようにさせた相手が「SNS」の著名人になった。
それが許せないので、親父の権力かざしてムカつく相手を懲らしめよう、というか遊ぶ金欲しさに上納金せしめようとしたら拒否された上に警察に相談すると言われました。
んで、ムカついて皿投げたら警察官呼ばれて勾留された、と。その警察官は昔、好きだった女の子を取って行ったとそのパータレが思い込んでいる奴でした。
ここまでは「既に起きている」ショートムービー。もう一つは「このままだと起きる」ショートムービー。
こいつは逆恨みして、いじめていた相手を装って昔フラれた彼女呼び出し襲う。でそれを「SNS」に上げて晒す。速攻で垢BANされるがデジタルタトゥーは消えない。
いじめていた相手は訴えるけど、ニュースになんてなったもん勝ち。「推定有罪」で「著名人」としては終わってしまい、かつて川原でいじめられていた時に見上げていた橋の上から身を投げる。
襲われた彼女も晒し者にされて同じ川が流れる公園の木で首を括ってしまう。怒り狂ったうちのバディがこのゴミをとっ捕まえる。だけど、刑事罰にはならない。
被害者死亡だし同意の上だとか証拠不十分で「推定無罪」。何故か双方の「遺書」が見つからなかった様子。
で、いじめられていた相手の親が情報をメディアに売る。「ニュース」は瞬く間に拡散。父親はその尊大な自尊心から敵が多かった。
メディアに苦しめられ、最期の最後で良心の呵責から父親はこの反省のないバカを殺害し、自殺。可哀想なボンボンになりましたとさ。
まあ、表に出た情報だけなら「著名人に罪をなすりつけられ父親に殺された」可哀想な人だよね。被害者と加害者が入れ替わる。
ベタすぎる展開で、ある意味驚愕する。
つまらなすぎる!?
でもあいつが関わるなら仕方ない。「ピース」はあと少し。振り撒かれる「不幸」ってやつの「結節点」はどこにある?