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殺気を解いたソーヤは

「フィリア様、モテますね。」

剣を鞘に納めてルードに向き直る。


「私が付いていながら、フィリア様に怪我をさせてしまい申し訳ありません。」


「あぁ。」

すうっと瞳が細められる。


こんな冷たい表情もされるんですね、驚きです。


「ここはもう解散で構わない。リュファス祭は延期に。」

ルードの通る声で場が仕舞われる。


祭司や貴族達が中腰に屈み、礼を取り退出していく。


「待てっ‼︎ルードと申したな。隣国の祭司がなぜ我が国の祭をないがしろにする⁉︎」


ぎゃーーーその口を閉じて‼︎バカ王子‼︎!

誰です、教育係‼︎


王子の声に足を止めた皆は惑います。


リュファス祭をないがしろにした本人のお馬鹿発言に開いた口は塞がりませんよ。


さすがに空気を読んだ、取り巻き達が王子を別室へ誘う。

「王子、あの公爵令嬢のお蔭でケチが付きました。

仕切り直しましょう。」

「む…そうだな。行くぞルチェル。」

「はい。アランド様」

従順なルチェルの腰を抱き寄せ、颯爽と向かう。


「さて、我々も参りましょう。」

「どちらにですの?」

「王宮にて王と謁見をします。」


自然に右手を出され、左手を重ねてしまいました‼︎


感触を確かめる様に、優しく握られます。


慈愛に満ちた笑顔は、さすが聖職者と言いますか

私、流されちゃってませんか⁉︎


令嬢としては身長高めの私の目線は彼の肩下。

華奢に見えますが、しっかりと身体を作られている様ですわね。


「フィリア様、未婚の女性がその様な目で男性を見てはいけません。」


背後に控えるソーヤから、ため息と共に注意されました!


「なっ…‼︎ジロジロなんて見てないわっ。祭司長様の前で何て事、言うの⁉︎」


顔が赤くなり、ソーヤを問い詰めてしまいます。


ソーヤは無表情で目を伏せ従いてきます。


「くすっ。」


ソーヤ‼︎!笑われてしまったじゃないの‼︎


悔しいわ。きっと私、赤面しています。


巫女から還俗して、すぐにバカ王子と婚約しましたもの。

免疫なんてありませんわ‼︎‼︎


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