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22.翌日の目覚めはスッキリ爽快です

「良い朝ですわ……」


とは言ってみたものの、びっくりですが起きたらお昼間でした。

本当、子供じゃあるまいし寝過ごすとか。


カーテンを開けるとソーヤの瞳みたいな空?

う〜ん、夢の中の名前の思い出せないあの人の瞳の色かしら。また、逢えるといいですが……。

胸に微かな痛みが生まれますが飲み込みました。


「お嬢様、お目覚めですか」


軽いノックの音と共にリナの声。


「あぁ、入っーー」

「お嬢様‼︎ ひどいです‼︎」


間髪入れず扉は開け放たれリナはなじりながら駆け寄って来たわ。


「久々に学院から帰って来て下さったのに側付きの私を締め出して無表情従者だけ深夜にお部屋に入れるなんて差別です‼︎」


ハンカチで、目元を覆い小刻みに震えていて可愛いらしいわ。


チェリーブラウンの髪が肩まで。焦げ茶の瞳に感情表現豊かな顔で裏表もなくて。


従順に私を慕う様子が見てとれるから、この子の事は好きなのよね。


海千山千の学院には連れて行けず屋敷に置いていってしまったのも恨まれているかしら。


「昨夜は熱にうなされてしまって……皆に迷惑は掛けたくなかったのよ。ごめんなさいね」


「迷惑だなんて⁉︎お嬢様に掛けられるなら甘美なご褒美です‼︎」


ん?

たまによく解らない反応する子なのよね。

スルーしましょう。


「ふふっ。達観した顔のお嬢様も素敵です!」

頬が色付き、いつもの笑顔になったリナは


「お食事の用意が出来ておりますが、お部屋で取られますか?」

「着替えて下に行くわ。お父様、お母様は?」


「侯爵様は知恵熱で倒れられたお嬢様の事が心配すぎて夜も眠れず、目の下にくまを作られ嫌々、王城に出仕に行かれました。本当はお嬢様が起きられるまで待ってるとか仰ったので 家令のロダンに追い出されて泣いておいででした」


お父様……。

頭痛がしてきたわ。


「奥様は、ご旅行に一昨日から出られています。無表情仮面は階下で、お嬢様をお待ちです。」




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