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15.王の選択 Ⅲ

「父上、第二に彼女は王家を敬ってなどいません」


ーーほう?


所詮しょせん、幼少時に巫女だっただけの事。それだけが彼女の矜持きょうじ。薄っぺらいものです。恐らく、じょう

巫女になった際に隣国に置いてきたのではないですか。彼女に国母になる資格はない。」


先程までの激怒から一転、アランドは落ち着き

静かに言いおった。


「フィルトーレ嬢は王妃になる為の必須高等教育も教養も学問も国際情勢も外交の帝王学も既に納めている程、優秀であろう?」


「そ、それが何だと言うんですか。あの女が私より優秀だとして、王になれる訳ではないっ。」


吐き捨てるかの様に言い返しおった。


頼りない王子への支えとして宛てがった公爵令嬢は

アランドの劣等を煽ったか……。

代わりに手に入れた者が、更に毒婦とは救いようがないが……。


仕方あるまい。



起こってしまったのだからな。



フィルトーレ嬢は、運がなかったのだ……。


王家の為に沈んで貰おう。



「アランド、お前の言い分は分かった。」

わしは鷹揚おうように言う。


「お前の言い分を受け入れよう。」


「フィルトーレ・ダリアース・リトレイアを高等審問に招聘しょうへいする。」



我が息子の顔がほころぶ。


妃に似た美しさが際立つ。



まるで華の様だーー。





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