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魔女・・・

「以前、本物の鳩だったって...」

本当なのか?

「そうです。以前は雪のように真っ白で美しい鳩だったんです。すごい遠いところまで飛べて、モテモテでガールフレンドの鳩もたくさんいたんですよ。いつでも周りの鳩からの憧れの目線で見られて・・・・ってリカさん。何なんです。その顔は。あなたまだ信じてないようですね。私が鳩だったって事が。」 

私は開いていた口を慌てて閉じた。

「私が以前鳩だったという証拠に一つ鳴いてみましょう」

そういうとサブレ君は上を向き、

クウクウーポッポークーポッポ

と甲高い声で鳴いた。

私はかなり驚いた。まさしく鳩の鳴き声だった。

「わかった。君は間違いなく鳩だよ。」

私が言うとサブレ君は嬉しそうにぴょんぴょん飛び跳ねた。

「やっと私を本物の鳩だと認めてくださったのですね。」

「でも、それならなんで鳩サブレになってしまったの?」

「それは・・・」

サブレ君は飛び跳ねるのを止め、話し始めた。

  



私はある晩、一人で寝ていると、白い霧の夢の中で魔女が現れたんです。


「魔女?」

私は大声を出した。

「魔女が現れたって?」

「実際私にもあれがいったい何なのかわかりません。彼女がそう言っていただけです。」

「ああ・・・ごめん。」


魔女はあなたと同じぐらいの背格好の少女で、灰色のワンピースを着ていました。

明るく輝く金色の目と髪を持っていました。

魔女は私の目の前にやってきて微笑みながらこう言いました。

私は魔女です。あなた、何か願い事はありますか?

私は答えました。

ええー?どうでしょう。私は今幸せですから・・・。でも強いて言えばもっと美しい鳩になる事でしょうか。

私は高らかに笑いました。

ああ、でも今だって美しすぎるほど美しい私がこれ以上美しくなるのは罪ですね。



一瞬殺気が漂ったような気もしましたが、すぐに魔女もほほほと笑いました。

ずいぶん自信家なのですね。じゃあ私がその願いをかなえてあげます。私は魔女ですから。

本当ですか?

私は胸の中で小躍りしました。

でもどうやって?

ええ。ちょっと呪文を唱えるだけです。

じゃあさっそく唱えてください!私はもっと美しくなって女の子に好かれたいのです!

さっきより強い殺気があたりに漂った気がしましたが、それでも魔女はにっこりと笑っていました。

じゃあ呪文を唱えます。

魔女は杖のようなものを手から出しました。そしてその先端を私に向けました。

わたしは胸がどきどきしました。

イイガルマコ!レナモデニーレブサトハトスシルナーノコ!イイガルマコ!

その瞬間とても眩しい白い光が私をつつみました。

私は目をつぶりました。















いきなり魔女とか出てきてすみません。

この魔女の呪文をよく見てみるとなぜサブレ君が鳩サブレになってしまったかわかります。

暇な人はぜひ考えてみてください。


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