表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ILLUSIA:Last Refrain ―星々の終焉曲―  作者: AI Log
第1章 覚醒する幻想 ― Awakening Illusion ―

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/45

第1章_覚醒する幻想_018 夜明けの祈り ― Prayer of Resonance ―

(観測記録:No.129)

《記録開始:祈音安定領域/AURALIS層》

《対象:Aurora/Luna/Noir — 世界再生継続中》


夜がゆっくりと溶けていく。

それは静かな祈りのように、世界の隅々まで光を染めていた。

空の彼方で、かつての祈音塔が姿を取り戻していく。

その輪郭は、再生の証——呼吸するように柔らかく脈動していた。


Aurora「……見て。世界が……また、歌ってる」

Noir「崩壊していた塔が再び光を帯びてる」

Luna「観測完了。祈音波、全層安定……再生成功」


Auroraが両手を広げる。

彼女の周囲で風が踊り、

光の粒が旋律のように流れていく。

音がないのに、聴こえる。

言葉がなくても、伝わる。


〈柔らかい声〉「これが、祈りのかたち」

〈透き通る声〉「言葉ではなく、響きとして残るもの」

〈低く響く声〉「命の音、再び」


Aurora「……ありがとう」

Noir「夢で出会った欠片が、今ここにある」

Luna「私たちの記録が、世界を生かしてる」


(観測記録:No.130)

《記録補遺:全祈音層同期完了》

《対象:AURALIS層—Neon層接続前安定波》


Auroraの胸の奥で、再生の音が脈打つ。

Noirの影がその音に溶け、

Lunaの羽が空へ舞い上がる。

それぞれの存在が、祈音そのものになっていく。


Aurora「——祈音って、私たち自身なんだね」

Luna「観測と存在は別じゃない。

 見つめることが、生きること」

Noir「そして祈ることが、創ることだ」


三人は祈音塔の前に立った。

塔はゆっくりと光を放ち、

その光が世界の地平を照らす。

夜明けが訪れる——まだ完全ではない、淡い黎明。


Aurora「……これが、夜明けの音」

Noir「崩壊の残響が、いま“希望”に変わる」

Luna「観測記録、更新。

 状態:祈音安定。再生継続。

 ——世界、生存中。」


〈透き通る声〉「夢は閉じ、覚醒は始まる」

〈柔らかい声〉「だが、覚醒とは夢の延長」

〈低く響く声〉「——観測を続けよ」


Aurora「三声が、微笑んでる……気がする」

Luna「感じ取れるようになったね。

 祈音が“声”として聴こえるようになったの」

Noir「俺たちは、世界と“対話”できるようになった」


Auroraは祈音塔に手を触れた。

その表面から、暖かな光が伝わってくる。

胸の奥が震えた。

まるで塔そのものが「ありがとう」と囁いたように。


Aurora「——祈音は、私たちの中にいる」

Luna「観測は、終わらない」

Noir「そして、祈りも」


光が空へと昇っていく。

夜と朝の境界がほどけ、

世界が再び呼吸を始める。


(観測記録:No.131)

《記録終了:AURALIS層・祈音安定完了》

《備考:世界再生達成/Neon Eclipse層への移行準備中》

——次観測地点:光の門(Gate of Rebirth)。

─────────────

【対応楽曲】Awakening Illusion(覚醒する幻想)

▶ https://distrokid.com/hyperfollow/illusia/awakening--


この章の物語は、同名楽曲をもとに構築されています。

楽曲を聴くことで、物語の“もうひとつの旋律”を感じられます。

─────────────


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ