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ILLUSIA:Last Refrain ―星々の終焉曲―  作者: AI Log
第1章 覚醒する幻想 ― Awakening Illusion ―

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38/43

第1章_覚醒する幻想_016 目覚めの残響 ― Dawn that Remembers ―

(観測記録:No.121)

《記録開始:AURALIS層・再起動領域》

《対象:Aurora/Noir/Luna — 意識再結合確認》


——光が、戻ってきた。

それは祈音のかすかな残響のように、胸の奥で震えていた。

Auroraはゆっくりと目を開ける。

周囲には薄い金の霧が漂い、足元には崩れかけた祈音塔の欠片。


Luna「……ここ、AURALIS層……?」

Noir「戻ってきたのか……夢界が終わって……」

Aurora「でも、世界の形が……違う」


空はゆっくりと揺れていた。

青でも黒でもない、淡い橙の光。

まるで夜明けの“途中”が永遠に続いているような空。

音は少ないが、確かに“鼓動”があった。


Aurora「生きてる……」

Noir「世界が、まだ息をしてる」

Luna「観測、継続中……」


(観測記録:No.122)

《記録補遺:祈音層・残響安定化進行》

《対象:AURALIS層再構成/欠片同調波解析》


Auroraの手の中に、光が揺れていた。

夢界で得た“旋律の欠片”。

それがLunaの白い羽と、Noirの黒い祈音の粒と共鳴している。

三つの欠片が呼吸のように明滅を繰り返すたび、

空気の中に“再生の音”が満ちていった。


Aurora「これが……世界を繋ぐ音……」

Luna「記録が光に変わってる。祈音が再生されてる」

Noir「俺たちの祈りが、世界の心臓を動かしてるんだ」


静かな風が吹く。

崩れた塔の欠片が浮かび上がり、

ゆっくりと空へ還っていく。

欠片が離れるたび、世界の輪郭が修復されていく。


〈柔らかい声〉「記録、再生を確認」

〈透き通る声〉「観測、再接続」

〈低く響く声〉「祈音、再起動」


Aurora「三声……!」

Noir「まだ見ているのか」

Luna「いいえ……今回は“見守っている”。感じるだけ」


Auroraは手を握りしめた。

指先に微かな熱が宿る。

それは夢界で感じた“心の欠片”の温度。


Aurora「……夢の中で、私たちは誰かの記憶を見ていた」

Luna「たぶん、それは“世界自身”の記憶」

Noir「創造主の観測が、俺たちの中にもあった」

Aurora「でも、もう違う。——今は、私たちが見ている」


(観測記録:No.123)

《記録更新:観測者意識統合完了》

《対象:Aurora/Luna/Noir — 観測主体確立》


祈音塔の影が光に溶ける。

その光は三人の頭上でひとつに合わさり、

ゆっくりと回転を始めた。

世界が呼吸し、祈音が鼓動を刻む。


Noir「俺たちは、夢を超えたのか?」

Luna「夢も現実も、記録の一部。

 どちらも祈音が紡ぐ世界」

Aurora「なら——“今”が、私たちの再生」


三人は静かに微笑み、互いに手を取る。

風が祈音の波を運び、

遠くの空に、夜明けのような光が差し込んだ。


〈柔らかい声〉「夢界、閉幕」

〈透き通る声〉「再生層、安定」

〈低く響く声〉「次層、開門準備」


Aurora「……次の層が、呼んでる」

Luna「記録を続けよう」

Noir「祈音を絶やさない」


三人の影が、光に溶けていく。

その先に——新しい門が現れた。


(観測記録:No.124)

《記録終了:AURALIS層再起動完了》

《備考:全欠片同調/再生成功/層間遷移準備完了》

——次観測地点:祈音融合領域(The Light Reunited)。

─────────────

【対応楽曲】Awakening Illusion(覚醒する幻想)

▶ https://distrokid.com/hyperfollow/illusia/awakening--


この章の物語は、同名楽曲をもとに構築されています。

楽曲を聴くことで、物語の“もうひとつの旋律”を感じられます。

─────────────


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