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高校共学化においての辛辣な意見

埼玉県公立高校の共学化推進。実際には現実に高校の生き残りをかけた今更ながらの


少子化深刻化の令和21世紀に至っては必至必須の「焼石に水」の方針なんですが。


ネットを見る限り現実を知らないワガママな方がた多いようで。


自分の出身高校が無くなっているか、進学校を卒業したシアワセな方かどちらかでしょうね。

つい先ごろ埼玉県教育局は、県内公立高校への共学化を「必須」としてより一層主体的に


進めるという方針を打ち出した。それに対して元男子校・女子高校OBから御不満や批判の声が


あがっているそうな。またアンケートでも多様化の観点から男子校女子校という選択肢を残すのは


重要であり、一律にその選択肢を無くすのはいかがなものかという意見であった。


これに対して筆者の意見であるが、お気持ち表明や批判は結構でありますが、件のOB方々。


輝ける進学校の皆様以外の半数の高校はとっくに共学化か、合併・廃校になっておりますが


その現実を令和現在において認識されておりますでしょうか?


筆者が調査したところ県内公立高校で 男子校はわずか6校、女子校は7校で


男子高校に関してはその6校はいずれも地域の「進学校」である。


女子高校は進学校ではないところはいずれも定員割れでいわゆる「共学化」の候補である。


これの意味するところは 至極単純明快で 


共学化して定員確保・入学倍率や進学率=偏差値を向上させなければ 


廃校や合併の憂き目に遭うという事である。


埼玉県の高校統廃合にあたってはかつて「戸田高ショック」という事例があった


かつて戸田市にあったマンモス高校戸田高校が就職率100%の地元労働力供給目的の


地域密着型の高校として高度成長期には市内の進学先として膨張したが 大学進学率の低さと


校風・風紀の悪さから不人気と、市内父兄からは進学先として忌避されるようになった。


それにより坂道を転げるように定員割れを起こし 赤字企業のごとく3期定員割れならば


全日制から定時制に移行するという 県から三行半を突き付けられたのである。


当時 戸田高校は県内では多くの生徒収容するマンモス高校であったので


高校関係者の危機感は皆無であった。


これだけの多くの生徒を定時制に移行するなど無理無茶な話で脅しであろうと。


ところがタイムリミットの翌年、戸田高校は「総合定時制高校パレットスクール戸田翔陽高等学校」


として改変され全日制から転げ落ちたのである。


実は当時周辺進学校は高度成長期からの残滓として大学進学する全日制の生徒を指導する傍ら


定時制を設定して生徒を受け入れていたのだが、時代の流れとして校内にこの2つの違う方式の生徒を


時間が別としても並立して収容することは校内の風紀や状況に


齟齬が生じることが多くなったのである。


そこで伝統維持から高度成長期からの全日制OBの反対の強い一部進学校をのぞき


「不人気全日制はこれらの進学校から廃止された定時制生徒の受け入れ先の定時制高校に改変する」


という基本方針が約30年前に設定されたのである。


それにより いわゆる定員割れの地域高校の定時制化は加速したが さらには


この方針を良しとしない地域関係者や この県の方針を受け入れない高校に至っては


「定員割れなら廃校の方針とする」という選択を余儀なくされるのである。


かくして21世紀までに第一次埼玉県公立高校の廃校・合併ブームが起こるのである。


受け入れた学校の識別は容易である。なぜならその必要の有無も確認できないまま


校名が改変され取って付けたような定時制の設定か増員がなされているからである。


その中で 定員割れ回避・人気上昇・進学率改善の秘策として「共学化」が選択されるのである。


この方策は、不人気短大や経営に悩む芸術大学が総合学科の四年制Fラン大学に改変する秘策と


並び世紀末の 不人気学校の救済策として広まり、かくして県内高校の不人気女子校や男子比率が


低い高校は軒並み 共学化への転身を図るのであった。


代表的な事例は 川口市立川口女子高校であり、共学化に当たり「川口総合高校」と改変された。


共学化にあたり 定員を確保した川口総合高校であったが経営母体の川口市の財政難から


同じ川口市立川口高校と共に県へ経営移管され 埼玉県立川口市立高校に合併改変されるのである。 


共学化という「秘策」により定員危機を脱した全日制高校であったが、つぎに起こったのは


県内公立工業商業高等学校の超絶不人気化であった。


かくして「存続をあきらめた地域底辺高校」の統廃合と、これら不人気工業商業高校のリストラが


コロナ明けを持って開始される 21世紀の第二次埼玉県公立高校統廃合の始まりである。


2024年現在統廃合が決定された高等学校は工業制全日制含めて6校であり、決定事項である。


奇しくもこの数は現在県内で存続する高校男子校と同じ校数である。



さて、これらの現実事実をもって 立ち戻ろう。 共学化に反対する方がたに聞きたい。


筆者としては 共学化がイヤならば必須条件として


偏差値65以上の進学校の立場を維持し、伝統進学校並のクオリティと人気を保持する以外


に方策は皆無であろうと認識している。


そうでなければ川口女子に続き、県立川口高校のように共学化し、校風改善に運動部を活性化させ


校内風紀を改めより多くの生徒を受け入れる環境でなければ 令和現在の公立高校の存続は


きわめて難しい時代になったとみるべきである。


またその共学化した川口高等学校でさえも、市制につづく来るべき「鳩ケ谷高校との合併」の事態


への準備段階に過ぎないことを認識すべきである。


現在をもって レッドラインにある高校は主に女子校であり、鴻巣・久喜・春日部はすでに共学化


への移行に舵を切っている可能性が高い。根拠は定員倍率と偏差値の推移である。


偏差値60が分水嶺であり、久喜高校はすでに共学化の方針がまことしやかにささやかれる。


根拠はやはり久喜高校も定時制受け入れにあたって「女子」の文字を改変した過去事例をもつ


学校であり、定時制はすでに共学である。


鴻巣女子高校に至ってはもっと深刻で実質倍率は1を切っており


廃校合併を視野においた危機レベルにある。


共学化を反対するOBの方で 県内有数進学校出身ならば まあ安心していただければ良いかと


そうでない方は今現在の出身高校を至急調べることをお勧めする。


最後に それでもOBとして共学化は嫌だ。廃校合併なんてとんでもないというワガママな方に


最悪の解決策を申し上げる。


日本のとある私立高校が経営と存続の為にとんでもない経営方針と生徒受け入れ策を打ち出した。


その方針とは、「中国籍外国籍の生徒を、学費を払うなら無制限に受け入れる」


インタナショナルスクールではない。私立全日制一条校の話である。


結果、校内は中国籍の日本語を話さない生徒であふれかえり日本人生徒は少数派になり


ウワサによれば中国人生徒に理不尽な扱いを受けているそうな。


件の川口のクルド人なる移民の皆さんとか、芝園団地にお住まいの方がたとかに進学先として


お勧めしてはいかがだろうか?定員は埋まるだろう。学校は存続可能だろう。


しかしながら、失うものは廃校以上のものになるだろうけれど。









 

埼玉県教育局も情報発信が不足していると思います。


まず6校廃校合併の現実を広く喧伝し、その上で共学化は必至、必須ならぬ必至という


切実な状況を伝えるべきでした。今更アンケートなんてしている状況じゃないんです。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 進学校が男女別学であるべき理由がわからない。単に昔、旧制中学(男子のみ)と旧制高等女学校(女子のみ)の流れをそのまま継いでいる(または真似ている)かどうかだけのように感じる。 [一言]…
[一言] 共学化云々というより人口に対する高校の数の問題の様に思えました。 ニーズ(金を払う親)が在るなら、経営の成立つ数の男子校も女子校も残る訳でしょうし、極論各県1校づつとかになれば倍率も上りそう…
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