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攻めんといて!俺達は異世界にコンクリートで専守防衛国家を作りたい  作者: くろすおーばー
四章:初めての戦争
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84:小火演 その2

本日投稿二話目


先に83話 小火演 その1 を投稿してますのでご注意を


シェリルはいい子

フェデンはうるせえ

「いやだからドワーフやオークがどうやって放出魔法を此処まで制御しているのかと聞いているのだ!…です」

一瞬素に戻ったわね、シェリルも律儀にそこまで通訳してあげなくてもいいのに


「放出系…ああそれに関しては普通に教えていますからそれなりに使えますよ、もちろん身体強化などのほうが得意ですけどね」

それを聞いてホッとしているお貴族様、確かに私も教えるまでドワーフやオークは向いていないと思ってたけどさ


「これが普通だと?いや、それどころではないその優秀な教師はあなたなのか?是非指導法を教えていただきたい」


「なんでですか?」

なんだろう話が噛み合ってない気がする、シェリルの通訳が上手く行ってないのかしら?


「だーかーらー!この武器を使うための魔力コントロール方法をご享受頂きたいと言っておる…のです」


「使ってませんよ、魔法も魔力も」


「それはおかしいではないか!ではどうやってこの武器を発動させているというのだ」


「え?引き金を引くだけですよ、凄いですよね」


「はっ…はっ…」


「は?」

「はあああああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーありえん!!!」


パタリ


倒れちゃった…どうしようこれ助けてクレイさーん!




小火演中断




演習側のトラブルで中断は想像しても見物客側のトラブルで止まるとは予想外でした


どうやら彼らは銃は杖のような物で魔力を込めて攻撃魔法を打ち出しているのだと思っているようだった


フェデンさんが気を失っている間にベルザードさんとコータローさんに事情を聞いて判った、どおりで噛み合わないわけだわ、物理と魔法じゃ根本から間違ってるもの


中々目を覚まさないフェデンさんはとりあえず放置してここは味方作り


ベルザードさんとコータローさんにさっさと実体験してもらう


撃ち終わった二人は顔を見合わせて目だけで会話してる、私達に向き直ると無言でうんうん頷いている、判ってもらえたようで何よりです、そして実はそれ空砲です


事前に決めてたんだけどね、クレイさんも最初の一発目で的当てられないと思うから大丈夫でしょって言ってたし魔力封じの腕輪してるから魔力で撃ったんじゃないと解れば目的達成


騙したみたいで申し訳ないけど突然こっちに発砲されないとは言い切れないんだから仕方がない


やっと目を覚ましたフェデンさんを二人で説得してもらう、きっと私達が言っても先に進まなそうだし…まだ認めないで揉めてる、なんであんなに頑ななんだろ…あ~あなんか疲れちゃった


『クリシュナ様、面倒くさいんでもう持たせて撃たせましょう』

びっくりしたぁ、まさかの真面目なシェリルの面倒くさい発言!

『そうね、そうしましょう』

実際私も面倒くさいから提案に乗ることにした


ベルザードさんとコータローさんの二人にお願いして何度も射撃してもらう、彼らは腕輪をしているから魔力が使えない事もフェデンさんも理解するだろう


わなわなと震えながらやっと銃を握るフェデンさん、危なっかしいなぁ空砲だから反動も少ないから怪我はしないだろうけど怖がってるというより葛藤してるみたいな感じ


「ならぬ…ならんぞそんな事があってたまるか…」

ブツブツと小声でなにか言っていると


「往生際が悪い」

背後から近づいたノウミさんが強引に用心金の中に指を入れてフェデンさんの指もろとも引き金を引く


「あああぁぁぁーーーーーーーー!」


パタリ


もうヤダこの人


埒が明かないので気絶したままデモンストレーションを続行!ベルザードさんとコータローさんに演習の立会人になってもらうことにした


既に1時間はロスしている、再開されるとしばらくしては起きて発砲音でまた気絶を繰り返すがもう誰も気にしない


やっとフィナーレにして目玉の演目、チハ君の頭…砲塔と砲身を徹底的に分解して丘の力で複製された九七式57ミリ野砲、オリジナルの名前は九七式五糎七(5センチ7)戦車砲だけど、読みやすく現代風にちょっとだけ弄ってる


野砲と銘打っているけど足回りが開発途中のため車輪は無く現段階では地面に固定されていて移動させることは出来ない


「では九七式式57ミリ野砲による6の段3000m先の標的への砲撃をご覧いただきます」

『チッ』

アナウンス直後に念話で舌打ち!そうね…この日の為にずっと練習したんだよね、アナウンスもエパール語の後に私達向けに日本語のアナウンスもして大変だったよね…


それを台無しにされかけるわ当の本人はブツブツ言っててまともにアナウンスも聞いてないもんね、むしろ念話の舌打ちで済ませてるだけシェリルは優しいよ


後で好きなだけドワーフのパン屋でスイーツ食べようね奢るから…


緑の旗から赤い旗に切る変わるとシェリルの怒りの籠もった


「撃て!」


今まで最大の音を放って発射された砲弾は目視することは出来ず標的を貫通して派手に土煙を上げた


「嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!」

『嘘じゃないもーーーーーーーーーーーーーん!』


シェリルの文字通りの心の叫びと泡を吹いてぶっ倒れるフェデン、こうしてカオスな小火演は幕を閉じたのだった…

ブクマや評価をしていただけると作者が大変喜びます!続きを書く活力になりますので


『ページの下にある☆マークでの評価』


よろしくお願いします!

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