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攻めんといて!俺達は異世界にコンクリートで専守防衛国家を作りたい  作者: くろすおーばー
四章:初めての戦争
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75:蹂躙

祝!10000PV達成しました!これからもよろしくお願いします

※今回結構グロいかも?あとドライバーのノムさん初登場!普段は城壁の警備ばかりで出していませんでしが他にもドライバーさんいっぱい居ます

発砲音にかき消される魔物達の声、断末魔を上げることすら叶わず舞い上がる血煙と共に命が消えていく


三八式歩兵銃は五発の弾倉撃ち尽くし、九七式車載重機関銃もその速さから二十発があっという間に撃ち終わる、一瞬の静寂の瞬間にクレイが指示を出す


「ノムさん今です!」

「任せな!」


突進する前衛を潰され勢いの鈍る魔物の軍勢に今度は猛スピードでショートトレーラーが突っ込んでくる、キャビンの上に組まれた台の上には製品であるPC杭が五本並んで載っていて急ブレーキとともに慣性の法則に従って前へと発射される


「今の内に装填だ、装填次第各自撃て」

耳をつんざく怒号の様な指示がレシーバー越しに飛んでくる


PC杭は鉄板の上を滑り魔物の群れに突き刺さるが自重に依って止まること無く奥へ奥へと魔物を巻き込みすり潰す、受け止めようとしたミノタウロスは膝から下をもぎ取られのたうち回る


発射された計五本の杭は魔物を巻き込んだことで回転がかかり横向きにスピンする、長さ10m1本2tはある杭が野球のバットのように回転して魔物たちを容赦なくすりつぶしていく


大混乱に陥った魔物の軍勢をまるで作物の収穫の様に左右に溶接されたブレードで刈り取るトラクターヘッドが自陣に戻ってくると、今度は一斉射が再開されあっという間に5000ほどまで膨れ上がっていたはずの魔物の軍勢はゴリゴリと削られていった、一度のサイクルで1000近くは減ったのではないか


混乱は起こしているのだが魔物たちは逃げようとはしない、まるでゾンビか何かのように襲いかかろうと必死だ


「A5エリアに小型ドラゴン」

駐屯地の発令所からドローンの映像を頼りにノウミから指示が出る


「了解、ドラゴンはこっちで貰います」

チハの九七式五糎七戦車砲が火を吹きドラゴンを地上に叩き落とす、ホビット族の兄弟ジェイルとケイルは良くやったとバンバン、チハを叩く


銃弾が飛び交う中ものともせずに魔物を撃退するチハはその進化した装甲と息の合った兄弟とホビット4人のコンビネーションを武器に味方からの銃弾を受けながらも問題なく稼働していた…がチハの主砲は効果としては低かった、砲弾が硬すぎて、敵が柔らかすぎてというべきか徹甲榴弾は炸裂せずに貫通、敵の遥か後方で炸裂して土煙を上げていた


それでも15tの物体が時速30km以上のスピードで駆け回るのだ、いかに魔物が恐怖を感じず突っ込んでこようとチハにとってはただの生肉でしか無い


銃器の一斉射、トラクターヘッドの蹂躙これを10回も繰り返さない内に鉄板の上は肉塊で埋まり戦闘は孤立した魔物の残党狩りに姿を変えた


この状況でも魔物は赤い目をギラつかせ闘うのを止めない、明らかに異様だ、クレイはノウミにドローンでの状況確認を求めた


「ノウミさん、何かがおかしい!ドローンでなにか見えませんか?」

「ドローンはバッテリー切れで戻ってきてる確認は出来ない、敵の援軍か?」


「解りません、でもこいつらの行動は普通じゃない…ノウミさんミュレッタは近くに居ますか?」

「ああ、隣りにいる」


「ミュレッタの念話でコンクルザディアに異常がないか確認させて下さい。もしかしたらこれは揺動かもしれない」

「判った直ぐに確認させる」


「こっちも残りは残党狩り程度、直ぐに…」

レシーバにノイズが混じって途切れる

「クレイ!クレイ応答しろ!くそっ何が起こってんだ」

ドローンは急速充電でも後30分は掛かる


残党狩りに向かおうとする兵士たちにクレイが叫ぶ

「戻れ!塹壕に身を隠せ!早く」

直系1mは有るだろうか火弾が弧を描きクレイ達の上に降り注ぐ、転げ落ちるように塹壕へ滑り込み難を逃れたクレイだが何人かの兵士は直撃を喰らい火だるまになった


「クソったれがぁ!ジェイル、ケイル聞こえるか」


「聞こえます!」

「そっちから魔法を撃ってきてる奴らの位置は?狙えるか?」

「やってみます」

「無理そうなら位置と人数だけでもいい、無茶はするなよ」


「「了解」」

息ぴったりに返事が帰ってくる


「ノウミさん聞こえますか?」

「おう!心臓止まるかと思ったぜ、無事か」

安堵した声が聴こえてくる

「今のところは…敵が後方から魔法を撃ってきて塹壕から身動きが取れませんけどね」

「ドローンの充電は後二十分掛かるそれまで持ちこたえろ」


「中々に無茶いいますね」

不思議と笑みがこぼれる、ハイになってるのかもなとクレイは思う


「新婚なんだから意地でも持ちこたえろ」

「ノウミさん…」

「なんだよ」

「フラグ立てないで下さいよ、フフフ」

「へし折れ」

無茶苦茶な上官命令だな…いや俺軍人でもなかったわ


「トラクタ部隊は後方へ」

魔法部隊にとってトラクタや重機は大きな的、機動力と装甲の有るチハ以外は下がらせる


「クレイさん聞こえます?」

「聞こえてる」

「魔法使いは平原の向こう、丘の上です」

大した高さの丘じゃないが、ここまで届くってことは射程距離は向こうが上か


「判った、ジェイルとケイルはそのまま走り続けて注意を引き付けられるか?」

「もちろん、一発だって被弾しませんよ」

心強い返事が帰ってきた


「スワンザ!平原の左右から回り込むぞ!」

五人ずつの2チームで森伝いに回り込む、残りの兵士は2チームの動きを悟られない様に此処で残党狩りをし続けてもらう


待ってろよ、亡くなった兵士の敵取らしてもらうぞ、クレイは声を出さずハンドサインで仲間に指示を出して森へと入って行った

ブクマや評価をしていただけると作者が大変喜びます!続きを書く活力になりますので


『ページの下にある☆マークでの評価』


よろしくお願いします!

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