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攻めんといて!俺達は異世界にコンクリートで専守防衛国家を作りたい  作者: くろすおーばー
三章:コンクリートの国
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72:凹凸

71話で最初1畝(1r)で書いたのですがちょっと小さいかなと言うことで4畝(4r)に変更しました

以前作った魔法陣による固まらないコンクリート、今でも使用法が見つかっていないのだけどこの作用を応用して鉄を柔らかく成形しやすいように出来ないかという依頼が舞い込んできた


固まらないコンクリートで判ったことだけど、その魔法陣固まらない所為で魔法陣も消えてしまうが効果は持続してしまう、結局固めるには硬化の魔法陣を書き込まないといけないんだけどドロドロで書いたそばから魔法陣が消えてしまう、当たり前の話だけど魔法陣は正確に書かれていなければ魔力をいくら込めてもちゃんとした効果を得られない、下手をすれば命の危険性も有る


魔法陣を『書く』という行為、実はちょっと違う物体に魔力を込めるには同じ魔法陣でも『彫る』凹、魔力を放出させるには『盛る』凸というのが正しい


だから硬化の魔法陣凸を別の物体に書き、固まらないコンクリートに押し付けて魔力を込めれば固まるのだ…偉そうに言っているけど此処で研究するようになって私も知ったんだけどね


そうあのコンクリート巨大鍋を作った時にね、簡単に言うと凹は内向き凸は外向きに効果が発揮されると考えると楽かも


鉄を柔らかくして成形したいのは水筒などの軍用品、多少乱暴に扱っても壊れない物を作るのに利用したいそうだ、だから程よく形を保てるくらいの柔らかさにして成形したら判子のように硬化の魔法陣を押して魔力を込めて固める


実験中に見に来たクレイさんが

「T-〇〇〇〇みたい」

アレかな?映画に出てくる液体金属の殺戮ロボット…いや流石にあそこまで自由自在に操ることは魔法陣じゃ無理かな…でもちょっと挑戦したい気もしちゃう、武器としても防具としてもかなり有用だもの



魔法陣って他の種族はあまり使っているのを見たことがない、こんなに便利なのに認知されてないのよね、エルフ独自で進化してきたってことも有るけどオークにせよドワーフにせよ魔法に対して苦手意識というか身体強化に特化している種族が多い所為かもしれない…


とか思っていたら、ドワーフがこの鉄を柔らかくする魔法陣に目を付けた


そりゃそうだ、鉄に目がないドワーフにとって夢のような技術だもんね、鉄を叩くために身体強化に使っていた魔力が有るのだから魔力自体は有るのだ


今まで内(身体)に使っていた魔力を外(魔法陣)に向かって使う事に挑戦し始めた、正に魔法陣の凹凸の様なもの


同じ魔力でも内向きと外向きでだいぶ苦戦しているけど、鉄のためならとことん学ぶしチャレンジする姿勢はドワーフらしさを感じる


彼らはこの技術ですぐにでも武器を作りたい様だったけど、私はあえて四角い立方体や円柱や円錐を作らせたこれらのものを正確に作るのは外向きの魔力をコントロールさせる勉強にもってこい、これができれば他の魔法も上手くコントロールできるからね


案の定というか、通常の仕事でもふいごを使う作業に風魔法、鉄に熱を持たせる作業に火魔法と今まで教えても使わなかった魔法を使う様になった、使わなかったと言うよりコントロールできないから使えなかったのかもしれない


これは魔法を教える側の私達エルフにとっても種族や個人の特性に合わせて教えるという良い教訓になった



======

道路の北進を切り上げ宅地造成と農地造成を進める敷設部隊、スワンザ伍長もチェンソーで伐採を手伝っていた


「精が出るのぅ」

「これは精霊様、お久しぶりでございます」

神出鬼没の精霊様は様子でも見に来たのか開墾された土地に目をやる


「その道具、人間のものかえ?」

「はい、クレイにぃ…クレイさんのものですね、使い方にコツが要りますが慣れるとかなりはかどります、今日は里に御用ですか?」


「いや、開墾の方を見に来たのじゃ」

「やはり、精霊様としては森を切り開かれるのはご気分がよろしくないと…」


「?別に構わんぞ、なにゆえその様な考えになるのじゃ」


「精霊様はこの森を守護しているのではないのですか?森の木々を切られるのは土地を汚されるとお思いなのではと…」

少し間があった後に精霊様は笑い出す


「わしは確かに森の有るこの地を護る為におるが、それは土地が変化する事を拒むことではないぞ」

「と仰いますと?」


「もちろん木々も生きておるじゃがお主等も生きておるじゃろう、壊すだけならばわしも力を行使せねばならぬがこの程度許容範囲じゃ、身の程をわきまえておるのならわしがどうこう言う話でもなかろうて」


「精霊様の寛容さに感謝いたします、今後とも仰られたことを忘れずに暮らしてまいります」

「堅苦しいやつじゃの、主等が森を無駄にせねば何も言わぬわ、それよりもそのチェンソーとやらを使っている所を早う見せぬか」

それが目的だったらしい、意外とミーハーな精霊様だ


「ご要望とあらば喜んで」

スワンザはチェンソーのエンジンに火を入れ木々を切り始める、おおぉ~だの凄い凄いだの歓声を出す精霊様はご満悦の様だった

ブクマや評価をしていただけると作者が大変喜びます!続きを書く活力になりますので


『ページの下にある☆マークでの評価』


よろしくお願いします!

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