71:無料分譲農地始めました(今契約するとなんと家まで付いてきます)
最初は1畝(1r)で書いたのですがちょっと小さいかなと言うことで4畝(4r)に変更しました
コンクリートの城壁より外の土地を四畝(4アール)+家を子供を学校に行かせる家庭、子供の居ない家庭もしくは独身者、子供を学校に行かせない家庭の順で分譲(実質譲渡)する特別法案が施行、一応10年間限定の法案だ、その後も継続するかどうかは再度法案が審議される
プラスは有っても断っても現在の生活は保証されるのでマイナス要素は無い法案になっているはず…
城壁の中は安全だがドワーフ以外の種族は家が有るだけで土地を持たない、里を追われて此処へやって来たのだから仕方がない事でもあったが学校を設立するにあたり土地を解放してみてはどうだろうという話になったのだ
城壁の外の治安に関しては軍が警邏をすることでなるべく安全に配慮しているし、いざとなったら城壁の中へ、農地も家も譲渡なので小作人ではなく地主にも成れる、年貢は収めてもらうが最初の三年は免除四年目から一年に5%ずつ上がっていき現状では15%を国に収める事になっている
結果として現在子供を保育園に通わせている家庭の六割が学校へ通う事を希望してくれた
学校は三年間は義務制それ以上勉強したい者には一年ずつの延長で最長三年で合計六年在学できる仕組み
学校は今年は準備期間で来年の雪解けと雨季の間に開校する予定
条件面としてはやむを得ない理由以外での三年以内の退学の場合、土地と家は国に返還となっている
雨季も明けて今は来年の分譲に向けて開墾が行われていて宅地造成も同時進行、しばらくすれば家の建設も始まるだろう
建設ラッシュに備えてドワーフ側からの提案で建設協会の設立を打診された、これは他種族共生社会として各種族で家のサイズや構造の違いで困らないように情報を共有しておきたいからと言われ申し出は受理
工場脇に協会の事務所が作られる運びになった
パン屋も開業以来盛況、売れ筋は最初のインパクトも有ってかアンパンが人気だがフランスパンの様にヤンゲの乳から作るバターやチーズに合うパンも中々好評、働き手の人たちにはカレーパンが人気、今はまだ原種に近くて食用には適さないトマト等が使えるようになればもっとメニューの幅も広がっていくのだろう
子供達のパンも月一で並ぶ、一回きりよりも継続した方が身につくだろうという目算でも有り料理や食じにもっと興味を持ってもらう為でも有った
「将来はパン屋さん!」
という可愛らしい夢を語る子も出てきて微笑ましい限り
そしてロシアと言う国に行った事の有るノウミさんからはピロシキというパンとライ麦パンを開発して欲しいと懇願されていたりもする、ロシアにはスノーモービルという雪の上を走るバイクの様な物で遊ぶ為に行ったらしい
それって日本じゃ乗れないんですか?ってクレイさんに聞いてみたら
「日本でも乗れるけどノウミさん曰く雪質が違うらしいよ」
ちょっと私には理解できないかも…
ロシアが好きすぎてクレイさんと一緒にやってた戦車ゲームでもロシアの戦車ばっかり乗ってたみたい、残念ながらそのゲームはインターネットが無いこの世界では出来ないけど
チハが有るんならKVなんちゃらが有ってもおかしくないって言ってたみたいだからロシア戦車が見つかったら自分専用にしちゃいそうな気がする
クレイさんからもパンに関する要望が有るんだけどこっちはパンそのものじゃなくてパンを作る機械について、クレイさんパン工場でも働いてたことが有るんだって、ほんとうちの旦那色んな仕事やり過ぎ…それだけ職がたくさん有って自由に選べると考えると向こうの世界って本当に発展してたんだろうなって思う
要望っていうのはオーブンの自動化と食パンの製造、原理としてはそんなに難しいことじゃないみたいなんだけど、オーブンはそのままでオーブンの中にコンベアが通っていてオーブンの中を通過すると焼き上がっているというものらしい
オーブン自体は私の考案した燃えるコンクリートを使えば出来そうだし、食パンのための容器は鉄で作れそう、問題はコンベアが熱に耐えられるようにする事かしらオーブンの中はかなりの高温になるからね
そういった物を向こうでの仕事で見たことが有るんだって、そのコンベアだけじゃなくて粗熱を取るためのコンベアも有ってそこを通った後はもう常温に近くて火傷もしないそうだ、確かに出来たら凄い機会になるんだろうな、でももう一つの問題はパン屋そのものよりも設備の方が大きくなってしまうというね…
あともう一つあった…そんなに大量に作れてしまうと麦の収穫量から考えるとあっという間に消費し尽くしてしまうわ
便利だけどクレイさんの自動化案は当分後回し、食パン自体は作る事でとりあえず落ち着いた
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