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攻めんといて!俺達は異世界にコンクリートで専守防衛国家を作りたい  作者: くろすおーばー
三章:コンクリートの国
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70:体力測定(0から始める軍隊作り)

旧日本軍の遺構の整備が進み、軍隊としても指揮系統をはっきりさせようという話になった


と言っても本物の軍隊には程遠い組織なうえ人数も少ない、役職としてはトップでも軍曹、そこから伍長、一等兵、二等兵、三等兵、ほぼ名目上の役職でしか無く向こうの世界の本物の軍隊の役割と同じなのは一~三等兵だけと言いたいところだけど、斥候、医療班、歩兵…最低限の割り振りすら出来ない、本当に名ばかりの軍隊


トップで軍曹のノウミさんもこの状態で将軍とか言われてもちょっとね…と、追々組織が大きくなったら応じて役職を増やすことで落ち着いた


伍長にオークのスワンザとエルフのミュレッタ、先遣隊で一緒だったドワーフのヤノットは族長の息子という事も有って軍には入らなかった


仕事がはっきりしているのは飯を作る給養員10名と九七式中戦車ことチハ君に乗るホビットの兄弟ジェイルとケイルしかいない、そのチハ君も普段は資材運搬と採掘場での鉱石掘りで居ない…


「クレイちゃん…何処から始めたらいいと思う?」

「いや~流石に判んないっすよ…普通いきなり軍隊が出来るんじゃなくて前身というか基礎になるような組織から近代化した軍隊に再編もしくは変容していくもんですから」


テーブルを挟んで頭を抱える二人、民間人だけの組織からいきなり軍隊はハードルが高すぎる


「とりあえず軍隊に必要だと思うものを上げてメモしていきましょう」

「そだね、だけどさ種族も違うじゃん訓練一つとってもオークとホビットじゃ一緒にやる意味なくない?」


「、、、」

「、、、」

頭を抱えてため息を付く二人


「まず種族ごとに分けましょう」

「それで?」


「力が強いオークは白兵戦とバリスタなどの大型兵器運用向き、身体が小さく隠れやすいホビットと念話の使えるエルフは斥候向き」

「うんうん」


「ドワーフは工作や設営向きですかね人族はバランス型で飛び抜けたものは無いけどどの部隊もこなせる感じですかね」

「いいねいいね」


「さっきから相槌ばっかりじゃないですか、ちょっとはノウミさんも考えてくださいよ!」

「ごめんごめん」


「それじゃあさ輸送部隊、うちは車はあるけど荒れ地を行けるのはピックアップ4WDが一台とチハしか無いから敷設部隊も必要だな」


「ああ自衛隊の施設科みたいなもんですね、この際出来る出来ないは無視しましょう他には?」


「武器の管理でしょ、事務方も欲しいし整備要員も欲しい」

「なるほど、一人に役職二つか三つ付けましょうか」


「クレイちゃん…それブラック」

「最初だけですよ最初だけ」


「本当?…クレイちゃん配車係の時の二回戦行かせるときみたいな笑顔なんだけど」

二回戦というのは一日に二現場行かせる時の事で基本一日一現場が仕事なのだが車がどうしても足りない時はそうするしかない



グラウンドに集められた兵士たち、これから体力測定が始まるのだが測定で失格者が出ることはない、あくまでも測定、種族ごとの平均値を求めることが主題、その為に握力計や懸垂用の鉄棒等々測定用の機材も作らせた、その後は視覚聴覚といった身体検査も行われる、こちらは悪すぎると除隊も有り得る


今欲しいのはデータなのだ、それがなければ基準もへったくれもない


人の測定を平均値のCとしてA~Eの五段階評価で個々の種族の特性を測ることにした


結果は


オーク

A筋力(握力)

D敏捷性(反復横とび)

C跳躍力(立ち幅とび)

D柔軟性(長座体前屈)

A筋持久力(上体起こし)

B全身持久力(20mシャトルラン)

C魔法適性


ドワーフ

B筋力

C敏捷性

C跳躍力

C柔軟性

A筋持久力

B全身持久力

C魔法適性


エルフ

E筋力

A敏捷性

A跳躍力

B柔軟性

D筋持久力

E全身持久力

A魔法適性


ホビット

E筋力

B敏捷性

D跳躍力

B柔軟性

D筋持久力

E全身持久力

A魔法適性


賢狼族ウルーダ

不参加


種族ごとの平均値はこんなものだったけど、分母となる数が少ないからガバガバ今後集計を取り続けることで信頼できるデータになっていく


座学におけるテストの成績は種族間の明確な差は無かったというか個人による所が大きかった、逆を返せばどの種族も事務方に着くことは出来るということだ


今回は身体検査で落とされる者は一人も出なかった


集めたデータからカリキュラムの枠組みは全体の合同訓練、種族毎の訓練、多種族混成のチーム訓練、座学は全員参加


肝心のカリキュラムの内容はこれから考える、訓練とは別にチーム編成での狩猟や魔物討伐なども当番制で有るからより複雑になっていくがこの辺りまで来るとクレイとノウミは楽しくなってきた様で日々アイデアを出し合って内容を詰めていった



「学校ですかぁ」

家に帰ってきたクレイさんが私に学校作りたいと言ってきた

「うん、、向こうの世界ではほぼ全員が通っていたし保育園も来年には卒園する子達がいるから軍隊と一緒に学校も良いんじゃないかと思うんだよ、幸い建物も有るし今の人数じゃガラガラだから、スクールバスみたいな感じで毎日送り迎えすれば危険も少ないし」


確かに学校から軍隊まで一貫して教えられれば防衛力も学力も向上するけど…


「でも、農業をやっている家は子供は重要な人手ですから、手間のかかる小さい子を保育園に預けるのと違って通わせてくれますかね?」


「う~ん、そうかぁ目先のメリットがないと厳しいか…でもタイミングを考えると今がベストだと思うし…」

将来役に立ちますよと言ったところで実際ビニールハウスでもドワーフの麦畑でも子供たちが手伝っている事を考えると学校に行かれてしまう事を快く思わない人たちも出てくるだろう


「報酬を払うにしても卒業後位にしといた方が良いかもしれませんね」

「どうして?」

「あまり悪い方向には考えたくはありませんが、入学で報酬だと途中で止めさせて報酬だけゲットみたいな人も出るかもしれないなぁと思いました」


「そっか農家や自営業の人手は減らしたくないけど報酬は欲しいみたいな考えになる人もきっと居るよね」


「何が良いんだろう…」

軍隊に関してやっとスタートが切れそうだと思った矢先の学校をどうやって立ち上げるかという問題にぶち当たったクレイなのだった

ブクマや評価をしていただけると作者が大変喜びます!続きを書く活力になりますので


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