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攻めんといて!俺達は異世界にコンクリートで専守防衛国家を作りたい  作者: くろすおーばー
三章:コンクリートの国
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67:大将一号店復活(新メニューを作ろう)

本日二話目!15時頃といいましたがごめんなさい病院の予約が入っていたのを忘れていました。と言う訳でフライングで投稿です

秋頃になると踏んでいた予想よりも早く店を再開できるという事で久しぶりの新メニュー作りをしている


従来からの豚も使いつつ、ヤンゲ向こうの世界(日本)のほぼ山羊の肉を使っていこうと思うのだ


やはりね現地の食材を活かせるようにしていきたい、豚が悪いというわけではないしこれはむしろ強みだけど限界がある、冷蔵庫に入っている部位も限られているからメニューの幅を広げづらいのだ


その点ヤンゲはすべての部位が使えるし新しいメニューにも挑戦しやすい、今のところの課題は獣臭さ


山羊臭とでも言えばいいのかこの臭みを取らないと話にならない、幸いローズマリーによく似た植物を見つけられたので試行錯誤しているのだけど、この世界の人は使うことはないそうで臭いままのヤンゲの肉を食べているのだから、これ必要ない?


と思わなくもないが、今までそれが当たり前だっただけで臭みのない肉料理を出せれば『そういう物だ』という概念を壊せるかもしれない、少なくとも人族で言えばこの匂いは受け付けづらいだろう


クレイさんも昔故郷で山羊汁をごちそうしてもらう立場だったにも関わらず店の外の時点で臭いにやられて


「ごめんなさい、これは無理」

と言って店を変えてもらったそうだから改善しないと店に来なくなるかもしれない、それは困るお向かいさんだし…近所迷惑にもなりかねない


何より


「パパ臭い…」

娘のリサに臭いパパと言われた…絶対に食欲をそそる香りに変えたい!ヤンゲの交配を続けていけば家畜として徐々に良くなるかもしれないが待っている時間は無い、今作りたいのだ


ゲラ鳥に関してはクレイさんのお父さんからの知識のお陰で美味しいメニューは作れる、圧力鍋を使って筋肉質の軍鶏のようなゲラ鳥を柔らかく出来てお父さん直伝のタンドリーチキン風味のメニューは秀逸


ただし時間と手間が掛かりすぎる、家で出すメニューならそれで良くても店となれば話は別、スピードも求められるからね


無理をせず数量限定メニューにするのも手かもしれないな


それとクレイさんから熱望されている麺作り、今はモツ鍋の〆用に冷蔵庫に入っている麺が有るけど鉄板焼の二号店でお好み焼きで是非使って欲しいと要望されているのだ


お好み焼きと麺か…なんか揉めそうだけど気づかなかったことにしよう


ドワーフ達が作っている麦は硬質小麦で強力粉向き、今は店の薄力粉を使うしか無いが薄力粉向きの小麦が欲しいところだ


ヤンゲの肉はクリシュナさんにお願いして弱火に調整してもらった燃えるコンクリートで一晩ローズマリー似のハーブで煮込んで臭みを消したヤンゲ汁と、炭火で炙り塩で味付けした和風串焼きが新メニューの一つ


もう一つは大根おろしでいただく焼きヤンゲ


冷蔵庫の中にある大根のヘタをリボベジ(再生野菜)として栽培して種を取りそこからビニールハウスで育てた、白と紫のきれいな花が咲くのでリサも喜んでたっけ


ヤンゲはヤギ肉同様、牛に比べると甘味は薄く降ろした大根と一緒に食べるとさっぱりと味わえる、同じ肉でも違う味わいをお客さんには楽しんでもらいたい


ゲラ鳥のメニューは数量限定のクレイさんのタンドリーチキンと若鶏の足焼き、そしてワンコインメニューの親鳥の足焼きだ、この親鳥の足焼きというのはクレイさんが旅先で知ったメニュー、親鳥は年を食った分筋張って普通なら若鶏限定になるのだが、職工さん達は安くてボリュームの有るものが欲しいだろうということがメニューの始まりなのだという


確かにがっつり食いたい人には多少筋張っていようが関係ない、養鶏業者は廃棄を減らせるし、店も人を呼べるし客も満足、無駄のない巧い事考えたメニューだと思う


卵を取れるようになったことも大きい味付けゆで卵とかサイドメニューもこれで増えるし鉄板焼の二号店でもニラ玉などに使えて卵は重要な食材、栄養面でも重宝するしね


どれもこれも白米にピッタリの一品、問題は白米を焚くのが間に合わなくなってしまうことかな…割と深刻なんだよね


炊飯器は複製されないから…今は簡易的な炊飯器が作れないか魔法陣を用いてクリシュナさんが研究を進めているところ、火力自体は弱・中・強と設定できるけど時系列に合わせて設定を変える事ができないから炊いたらそのままの火力で焦げてしまうんだとか、自動で炊いて保温してくれるって当たり前だと思っていたけど凄い技術だったんだなぁと感謝してる


あとこれはメニューじゃないんだけどドワーフの人たちに頼んでナイフとフォークとスプーンを発注した、箸が使えない種族もいるし何なら最初の頃はオークさん達は手づかみだったりもした、お店で手づかみはちょっと…いやだいぶ困る、掃除も衛生面もやばくなる


一号店はメインメニューが串焼きだけど二号店は鉄板焼だから思い切って和風な居酒屋だけどお客さんの使いやすいナイフとフォークとスプーンを使ってもらおうと決めたのだ、もちろん箸も使えるけどね


ホビットの皆さんもやって来た事で三号店も頭を過るようになってきた、なんていうか表に出すことはないけど商売として考えると小柄なホビットさんメニューによっては五人で一人前をシェアし合うなんていうことも有るわけで、そうすると利益率も回転率も落ちちゃうよなぁっていう商売人としての考えも湧いてきちゃうわけで…


やっと営業再開だというのに大将の悩みと野望は尽きないのだった

ブクマや評価をしていただけると作者が大変喜びます!続きを書く活力になりますので


『ページの下にある☆マークでの評価』


よろしくお願いします!

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