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攻めんといて!俺達は異世界にコンクリートで専守防衛国家を作りたい  作者: くろすおーばー
二章 コンクリートと魔法
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28:結婚しようと言ったけど(婚約中)

結構しようとは言われたけど今は婚約中、クレイさん曰く少しだけ待って欲しいとのこと


別に今でもいいのにと思うけど、きっとあれかな映画で見たあれ


そんな事を考えると思わず顔がにやけちゃう…だめだめ今は仕事中なのだ!


そう、あれから私は事務所でお仕事と言っても今は配車の仕事がないから二階の部屋でやっていた勉強を下の事務所に移して、お仕事の方は少しづつクレイさんに教えてもらっているんだけど


コンクリートと一言で言っても用途は様々、前に勉強した一次製品の生コン、二次製品のプレキャストと呼ばれる予め作っておいて現場で組んだり埋めたりする製品この二次製品が本来の工場のメインということまでは知っているけど


垂直でまっすぐ壁材も有れば、セグメントと呼ばれるトンネルに使われる曲がったコンクリートの壁材、基礎に使われる地中に埋めるコンクリートパイル、海と呼ばれる大きな池?に使う波を打ち消すテトラポット、とにかくクレイさんの世界ではありとあらゆるところにコンクリートが使われていて製品を覚えるだけでも一苦労


向こうの世界ではそれぞれの製品に強い工場があってすべての製品を一手に受けられる会社はそれこそ大企業と呼ばれる業界でも一握りのトップくらいなのだとか


こちらに来て今は里の排水のための小型の製品U字溝であったり防壁が主力、それもこちらに来てから作った製品


どろっとして柔らかいコンクリートは金型と呼ばれる型に入れて固めて製品を作る、金型は自分たちでどうこうするものではなく専門の業者に頼んで製作メンテナンスをしてもらっていた、現在はそれをドワーフ達の技術でしてもらっているというわけだ


ドワーフ達はドワーフ達で工場の機械類を触れることが楽しくてたまらないらしい、契約上彼らは仕事をしつつも暇な時間には自分たちのアイデアを機械を使って制作加工をしていいという条件を貰っていて好き勝手に色々しているそうだ


大将さんも食料事情の改善に向けて頑張っていて私のところにも聞きに来た


動物たちを自分たちで育ててから食べるという養殖という手法は私達にはないものだけど今の状況を考えればそういった考えも出てくるのか、でも餌だって必要なのだから難しいと私は思うんだけどその辺りどうするんだろう、でも二号店かぁ楽しみだな


明日は社会科見学という子供たちが大人の仕事を見るという勉強がある、私達は親の背中を見て育つだけなのだけど人間の社会では中々出来ないためこういった事をするらしい


私は研究室でコンクリートと魔法の合成素材についての説明を任せられているんだけどドワーフやオーク達は魔法に疎いというかどちらかと言えば苦手なはず、でも魔法を使うドワーフにもオークにも出会ったことは有るどちらも旅人で外に出ると必要に迫られて覚えるのかもしれない


それなら子供たちだってちゃんと教えたり興味を持ってもらえれば学ぼうという気になる子もいるのではないか?


まずは小難しい理論や魔法の使い方でなく興味を持ってもらうことから始めよう


外を見れば15tという大きなフォークリフトにメーベが乗ってワンさんの指導の元練習をしている


私が帰ってきたときは帰還パーティーでドタバタした後、クレイさんとの…後


家に帰ると出迎えてくれたメーベに結婚の報を真っ先に伝えた


「おめでとうございます、それとおかえりなさい」

ぎゅっと抱きしめられて彼女の温かさ離れていてもいつも彼女に支えられていたことを実感した


結婚すると何が変わるのだろう、クレイさんは判っているのかな?


父様や母様に色々と教えてもらいたかったな、エルフの男性は成人すると旅に出て戻ってこない、いくつか有るエルフの里を探しパートナーを見つけ新たな里を作るためにパートナーを伴い旅に出るのだ、だから親しいと言える大人の男性のエルフは私は父しか知らない


メーベに聞けばエルフ式の結婚式がどんなものか判るかな?でも人間…映画で見たウェディングにも憧れる


ああどうすればいいんだろう、そう考えると結婚まで時間が有るのが良いことなのか悪いことなのかもわからなくなる、クレイさん早く帰ってこないかな


そんな事を考えたり明日の社会科見学を楽しくするアイデアを考えたりして時間を潰すそれでも帰ってこないので子供用の漢字ドリルで勉強だ、でもなんだかもやもやするなんだろうこの感じ…


時計を見ればもうすぐ夕方の5時で定時になる、クレイさんは帰ってこない何してるんだろう…なんだか不安になりかけた所でクレイさんが帰ってきた


「只今戻りました」

そうだ今はまだ仕事中仕事モードで接しなければ

「おかえりなさい」

「…」


?なんだろうクレイさんが挙動不審だ

「あ、いや、なんかおかえりなさいって言われるのが嬉しかっったと言うか…」

ぐぅ、仕事モードで接したのにそれはずるい!


「えっと、ですねドワーフの族長さんの所で色々とこっちの世界での結婚について聞いてたんですけど、最初は喜ばせたくてサプライズと言うか内緒で進めようかと思ったんです、でもやっぱり二人のことだからそういうんじゃなくてちゃんと話し合って決めたいって」


驚かしてくれるのも嬉しいかもしれないけど、そうだ二人のことなのだクレイさん任せにしないで私も一緒に考えたい、もやもやしていたのはこれだ!待っているだけで自分から動かないからもやもやしてたんだ


そっか同じ様に考えてくれたんだクレイさん…その気持が嬉しい


「その…今更かもしれないけど一緒に考えて貰えますか?」

「勿論ですよ」


その日は定時を過ぎても部屋には戻らず、応接室で結婚について二人で話し合いいつまで経っても帰ってこない私にしびれを切らしたメーベにいい雰囲気になっていた所を目撃されて


「仲が良いことは私にとっても嬉しいですが、何事も程々に」


とお小言を食らってしまったのだった

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