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攻めんといて!俺達は異世界にコンクリートで専守防衛国家を作りたい  作者: くろすおーばー
五章 コンクリート鎖国と外交ドクトリン
118/166

108:サンダン王国の行方

書き上げられれば15:00に次話も投稿予定

雨季の到来を告げるかのようなくぐもった空の下


サンダン王国へと向かうフェデンを見送るコンクルザディアの面々


「長い間世話になりました、そして再びお力をお貸し頂けることを感謝します」

フェデンのおっさんと国王(工場長)が握手を交わす


サンダン王国の王印の付いた書状が届きフェデンのおっさんは呼び出されたのだ、斥候部隊と潜り込んだエピール族とリザード族の隠密からの情報でおおよその状況は把握済み


宰相は重症だが意識ははっきりしていて撃ち殺した女の魔術に掛かっていたことを認め職を辞すると言っていることや


国王も病ではなく毒によって臥せっていて回復傾向に有る事まで伝わって来ていてそこまでは予想できたが



国家乗っ取りという状況からは辛うじて抜け出せたかと思えば、今度は纏まりをなくし混乱状態これを勝機だと謀反を企てる者まで出てきて内乱が発生、国を二分してしまっている


隠密以外にもベルザードからの情報でも確認できている事から見ても確かな情報だろう


エピリズの村に住む者たちはもうコンクルザディアの国民だ、だが故郷の危機を鑑み国王からフェデンと共に救国に向かう事を不問とした、あくまでも不問だ


例え亡くなったとしても遺族年金などの国民に対する国としての保障は出せないがそれでも良いという覚悟の有るものだけが好きにしていいという今回限りの国王の宣言


フェデンの元に集まったのは半数を超える三百名、これならば鎮圧しサンダン王国を平定することは可能だろう、願うのは少しでも死傷者が出ないこと、戦にはなったが直接サンダン王国の民に対しそこまでの恨みはない、それにうちの国からも正規兵を二十人とチハ公が増援として出兵しているからな


たったの二十人だが侮る元サンダン王国兵は一人もいない


出兵する理由はサンダン王国が滅んだり内乱が悪化するとこっちにまで飛び火しそうだからというのが本音だが口には出さない


国家に真の友人は居ないだっけか?近隣国家からの盾になってもらう予定なのだからこちらの心象は良くしておきたいしな


正規兵二十名の隊長はオークのスワンザ元々兵士として強かったがここしばらくは戦術や戦法など軍としての戦い方を学んでいて満を持しての実戦になる


人口四万人の都市を部隊にした制圧戦、囲碁ではなく将棋、頭を押さえればおそらく投降してくる


準備としては情報から事前にクーデター側の位置はドーロンで撮影して敵の見張りなどの位置は把握済み現地でもドローン隊とスワンザの本隊にはエルフを配置して念話でリアルタイムに情報を共有出来る時点でかなり有利なはずだ


武器に関しても三八式歩兵銃の他にレバーアクションショットガンのソードオフ仕様、弾は五発しか装弾できないが屋内での戦闘の取り回しとカバーできる範囲と再装填の速さを考慮したモデルを予備装備として持たせている


戦場に出すからには最良の装備をがモットーだ


======


「こちらチームAアルファ、ポイントCより突入する」

発破用の火薬を詰めた筒をドアにセットし導火線に火を付け身を隠す

「3,2,1,」

爆風とともに重厚そうに見えた扉はあっけなく吹っ飛び、突入と同時に隊員は何かを壁に向かって投げつけるとまばゆい光に包まれ立て籠もっていた者たちの視界が奪われるが隊員は怯まない、彼らは閃光に対応するために溶接で使われる遮光グラスを付けていたからだ


視界を奪われたクーデター側の兵士は闇雲に魔法を放とうとするがその前に至近距離から散弾をまともに喰らい倒れる


「突入成功、前進する」


「チームB(ブラボー)こちらも突入成功、引き続き敵を掃討する」


「チームリーダより各班へ、その調子で頼むターゲットは礼拝堂にいると思われる、可能な限り生け捕りにせよ」


「「了解」」


チームリーダーのスワンザは自分で指揮を取りながらも驚愕していた、ほんの数年前までは自慢ではないがオークの中でも自分は強いと自覚していた、しかしこの近代化された戦いの前では自分も倒された敵と同じくなすすべなく倒されていただろう…それほどまでに武器と戦い方が根本的に違う、まるで蛇の様に突如として現れ姿が見えたときにはもう口のに居たそんな狡猾さを指揮を取りながら感じていたのだった



======


結果的に言えば半月で制圧、移動を除けばたったの十日で事態を収拾した事になる、それほどまでに銃という物は脅威だった


チハが前面に出て敵を釘付けにしつつスワンザ達正規兵は本拠地に突入するという陽動作戦は見事に決まった


クーデターを企てた貴族たちだが彼らで言うところの寺院に立て籠もった、これは同族からすれば攻めにくい場所だろう立地云々ではなく精神的な意味で


だがこちらは異教徒、全く持ってただの建物以外の感傷がない、その上国王からは逆賊として名指しされているとなれば遠慮する必要など何処にもなかった


念の為に捕縛という形で国王のもとにリーダーは連れていき国王国民の前で裁かせたというのだから隊長としての活躍としてはスワンザは最高の出来だろう、こちらがなし崩し的に殺してしまえば何処かでわだかまりを生む可能性があるが国民の前で裁かれてしまえばこちらに恨みの矛先は向かいにくい


クーデター側の鎮圧が終わると国王代理としてフェデンからの書簡、内容は内戦で荒れてしまったサンダン王国の復興協力の要請、クーデター側が所構わず魔法をぶっ放したせいであちこちに被害がでているというものだった


見切り発車では有るが既にサンダン王国へ向けての仮設道路を敷き始めていたお陰で復興協力の為の重機や資材にサイロの持ち込みは短期間で達成でき


見たこともない重機達が一斉に復興に取り組み始める姿はサンダン王国の民の度肝を抜いたのだった

戦闘シーンは難しいですね、書きながら上達していけるよう頑張ります


ブクマや評価をしていただけると作者が大変喜びます!続きを書く活力になりますので


『ページの下にある☆マークでの評価』


よろしくお願いします!

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