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みんなみんな宇宙人  作者: のーのーむ
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なの...?

冷たい空気と、冷たい水が頬にあたって気持ちいい。

私はいま自分の住んでいるミディアムサイズのしがない茶色のマンションのスモールサイズの駐車場の真ん中で夜の空を見上げてるわけだけど。

冷たいなぁ。降ってくる幾粒もの水はこの広い黒の氷から溶けだした雫なんだろうなぁ。こんなに空いっぱいを氷で覆われたらそりゃ、寒くなるね。

そんな詩人している私を、自分の部屋の隅にたまった髪の毛まじりのほこりをみつけた瞬間みたいな目つきで通行人がちらりと見、通り過ぎる。そんなの今の私はびっくりするくらい気にならない。だって、彼みたいに生きることに忙しすぎる人には分からないんだ。こんな雨の日に傘をさすなんて、粋じゃないんだよ。それに気づける余裕が無いんだ。頑張ってるんだ。


途端に鼻がむずっこくなってきて、クシャミした。

いい加減寒くなってきたので、家に入ることにした。


自分の部屋に入って考える。やっぱりみんな宇宙人なんじゃないだろうか。私がこの仮説をたてたのは、早三年前くらいだったと思う。かの世界的に有名な天才が、「私たち人類も皆、宇宙人であるのだ」うんぬん語ったのを知ったときから、私はそれに心から納得して、賛同した。広い宇宙のなかにおいては人類も宇宙人なのだと。そりゃそうだ。きっと私の周りで生活している宇宙人諸君も、多くはこれに賛同するだろう。でも私は、納得もしたし賛同もするけど私は、これは少し違うんじゃないかと思う。みんなが宇宙人な世の中で、私だけは地球人なんじゃないかと、そう思う。地球人も宇宙人だろう。これはそういう趣旨の話なんだろう?。。。いや、その通りなんだけど。私は今まで自分と他人の考えがあまりにも違いすぎて(それこそロシアン帽子とベレー帽くらい)、それなりに悩み苦しんできた。その結果辿り着いたのが、そもそも私とみんなは違う生き物なんじゃないか、という仮説なのである。違う生き物といってもニワトリとハエほど違うわけでもないし、見た目はとっても似てるもんだから「地球人」と「宇宙人」でくらべるしかなくなった。


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