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第一話

今回は情景描写を多めにしました!したはずです笑あとちょっと長くもしました笑読みにくいとは思いますが、是非!!

 ビービービービービー! 早朝六時いつもと同じ時間に聞きなれた目覚まし時計の音。


「ふぁぁあ……」


 俺はあくびをしながらだるそうに体を起こす。

 この前大輝と喫茶店でわかれた後、急遽先輩に呼ばれ終電間際まで呑んでいた。先輩の名前は椿 泰造(つばきたいぞう)。俺より十歳ぐらい年上の先輩だ。バツイチで娘が一人、五歳の女の子だ。かなりの親バカで昨日も娘の自慢話を永遠と聞かされた。こうなると手がつけられなくなる。

 少し長いが泰造さんの話は飽きない。こんな俺に仲良くしてくれてとてもいい人だ。これでシングルファザーなので余計に尊敬する。


  朝食もそこそこに簡単な昼の弁当を作り、着慣れたスーツを着て仕事に出掛ける。

  ―

 通勤電車の中、つり革に掴まりながら立っている。家から最寄りの駅は無人駅でほぼ人が居なく、乗車している人も数えられるくらいだ。会社の近くになると、ガラガラだったのが嘘のように満員になる。まだ空いている電車の中、俺は何となく辺りを見回していると、一人の女性に目が止まった。


「キレイな人だな~」

 そう小さく呟いた。


 いつもなら、乗っている人は近所の学生やお年寄りばかり。珍しく今日は俺と歳も変わらないぐらいのスーツ姿の女の人が乗っている。髪はセミロングの茶髪。身長は百六十前後だろうか、けっこう可愛い。俺とあまり歳は変わらないはずなのに、どこか落ち着いた雰囲気もあり、それでいて可愛らしい感じもある。どこかで見た気もしないでもない。そんな事を思いながら電車に揺られる。


『次は国際センター前です』

 車内アナウンスが流れる。


 ここから戦争だ。一気に混みあってくる。


『国際センター国際センターです』

  ゾロゾロと人混みが押し寄せて来る。電車のドアが締まりきらないぐらい人が乗っている。駅員が外側から押している。あと三駅我慢すればいいだけだ!満員の中さっきの女の人がいつの間にか俺の後ろにいた。


 この人まだ乗ってたのかと思いつつ、あっという間に会社の最寄り駅に着いた。人混みが一斉にホームに向かって歩き出す。俺も押されながら電車を出る。

 すると、俺の後ろにいた女の人が何かを落とした。彼女は人混みの中、何かを落とした事にまったく気付いていない。俺はそれに気付き、とっさにコケそうになりながら拾った。


「あ、あのっ!これ!落としましたよ!」


 精一杯声を出したつもりだったがまったく届いていなく、人混みの中へ消えてしまった。


「うちの社員カードだ。とりあえず持っておくか……」


  -

 会社のエントランスにつくと、セキュリティゲート付近で何やらアタフタしている女性がいた。


「え~……ない!なんで?ちゃんと持ってきたのに~!」


 それを見た俺はまさかと思い、拾った社員カードを見る。

 小町桜 二十四歳 営業所属

 俺の部署と同じだ。証明写真を見ると、正面からは見ていないが電車で見た人と似てる気がする。


「あの~…すいません!もしかして小町さんですか?」


「えっ?」

 急に話しかけられた彼女は、驚いてこちらを振り返った。俺は拾った社員カードを彼女に渡した。


「あっ!それ私の……すいません!ありがとう!あれ?でもどこで……」


「えっと、電車降りる時に落としたのに気付いて、とっさに拾って声掛けたんですけど……人混みとかで気付いてなかったみたいで……。持ち主が分かって良かったです」そう言って軽く会釈した。


「写真……みてないですよね……?」

 気恥しそう(きはずか)に尋ねてきた。


「みっ見てないです!あの、一応女の人の物って分かってたんであまり見ない方がいいかなと思って……」


「じゃあ、なんで私って分かったんですか?」

 少し意地悪そうに聞いてきた。


「それは……証明写真をチラッと……」


「やっぱり見たんじゃないですか!でもありがとうございます。助かりました。優しいんですね」

 ふふっと微笑みながら、彼女は無邪気な笑顔で言った。

「それじゃまた後で!」


「あ、どうも」

 彼女はそう言い、セキュリティゲートを通って行った。

やっぱり標準語難しい。うん。笑

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