序章
初小説です。シリアスっぽい雰囲気ですが、そこまでシリアスにならないと思います。文章力も無く、見切り発車な小説ですが少しでも暇潰しになればと思います。
ハァ、ハァ、ハァ・・・・・。
何が起こっているのだろうか。少年は目の前の光景が信じられなかった、いや、信じたくなかった。
少し前まで笑い合っていた仲間が、この1ヶ月協力してきた仲間が殺しあっている光景を。
「死ねぇぇぇぇぇ!!」呆然と立ち尽くす少年に、狂気に染まった目をした別の少年が刀を降り下ろしてきた。
「何してるの!このまま死ぬつもり!!」
10歳前後の少女が少年の手を取って走り出した。
赤い、赤い、真っ赤な世界。二人はただ逃げ続ける。。今は逃げることしかできないと解っているから。互いに繋いだ手の温もりだけが、狂気に染まった世界で信じることのできる唯一《たった一つ》のモノだった。
狂気と絶望に満ちた地獄のような世界から逃げ出すことのできた少年は人間に絶望し、人間を信じなくなった。
狂気と絶望に満ちた地獄のような世界から逃げ出すことのできた少女は人間を憎み、人間を信じなくなった。
お互いだけを除いては・・・・・。
そして、少年と少女はチカラを手にする。人間が決して手にすることのできない強大なチカラを。