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決戦、魔王軍対勇者の軍勢:ブラックリッジ砦決闘

【――魔王軍陣営の要衝ブラックリッジ砦――】


 流石に魔王城と前衛施設の中継点となるこの地点となると、戦力は充実し始める。これを急襲するは勇猛果敢にして知られる、騎馬国ガルガンダイン騎馬騎士団と騎士団国ヴァルハイト騎士団だ。ドラゴン部隊の上空からの支援を受けつつ、砦への攻撃を仕掛ける。


「かかれ! 魔導装備にて砦の防壁を撃破! 一気に突入口を作れ!」

「砦開門! 魔族騎馬部隊出現! 来ます!」

「迎え撃て!」


 ブラックリッジからは敵の精鋭である騎馬部隊が出撃し野外戦闘となった。これに対して充実した防御装備と魔導武装を備えた両国騎士団は果敢にもこれを迎え撃ち、中堅の位階のドラゴンで構成される飛行分遣隊は上空からの支援火炎攻撃で砦からの攻撃を遮断。激戦の末に敵騎馬部隊を壊滅に追い込んだ。

 そして――


「閉門を許すな!」

「突撃!」

「おおおお!」


 不利を悟った砦側が門を閉鎖して立てこもろうとするも、猛将ローラン・サンストライダーとアルトゥール・シリバリオの両名が自ら突撃、門を撃破して突入に成功する。砦内の広場で彼らを待ち受けていたのは守備部隊の隊長を務める魔族の男とその部下たちだった。


「よくぞ守備騎馬部隊を打ち破った! 二百人斬りの血鬼(ブラドオルグ)アルトゥール・シリバリオ! 千里踏破の猛馬ローラン・サンストライダー! お前たちと相まみえる時を待っていた!」


 アルトゥールはロングソードを抜剣し、ローランは愛用の馬上槍を手にしながら尋ねる。


「この砦の頭目か」

「名を聞こうか」


 守備部隊隊長の魔族もまたロングソードを抜剣しながら答える。


「闇夜の戦士長、ベルゼリス・ナイトフォール」


 彼に習ってその背後に4人の家臣たちも控えていた。名乗られたら答えるのが作法だ。


「騎士国ヴァルハイト正騎士団・騎士団総長アルトゥール・シルバリオ」

「騎馬国ガルガンダイン騎馬騎士団・騎士師団総長ローラン・サンストライダー」


 二人に向けてベルゼリスは答える。


「俺たちに勝てばこの砦をくれてやろう。この一騎打ちの間、一切の抵抗を止めるように下命してある」


 その言葉にローランとアルトゥールは背後に控える部下たちに命じる。


「一騎打ちの間、こちらも一時停戦だ」

「はっ!」


 その正々堂々とした判断にベルゼリスは謝意を表す。


「我儘に付き合っていただきかたじけない」

「なんの、これは戦士としての当然の礼儀」


 堂々と答えるアルトゥールはベルゼリスと向かい合う。

 そしてその傍らではもう一つの一騎打ちが始まる。4人の家臣のうち、最も体躯の大きな鎧姿の槍持の魔族が名乗った。


「血の千人長、ヴァルゴス・オルサス。お相手をいたす」


 対するローランも槍持ちだった。騎馬術の名手であるがゆえに馬上槍は息をするように若い頃から修練を重ねてきた。ヴァルゴスの三叉槍(コルセスカ)、ローランのショートスピア、長さは人の背丈のから頭一つ分くらいとほぼ同じだ。


「槍持ちとしてローラン殿の名は耳にしていた」

「光栄だな。ならば最善の礼をもってお相手いたそう」

「恐悦至極!」


 ローランとヴァルゴスも互いの獲物を手に対峙する。共に戦場に立つ戦士として騎士として、通すべき礼節を極めているが故だ。今こそ、雌雄を決する時。


「いざ尋常に!」

「勝負!」


 魔族の戦士と、猛将騎士、それぞれの名誉と命をかけて2つの一騎打ちが始まった。

 それは後に吟遊詩人たちが歌い上げて伝えるほどに苛烈な戦いとなったのである。


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魔王軍との最終決戦を終えた少女勇者カリナ。
次に彼女が辿り着いたのは、AIと戦闘機械が支配する未来世界――。

『勇者カリナ/未来戦線クロスロード』を読む

―魔王を倒した少女は、AI戦争の未来世界で、聖剣精霊と豪剣人機とともに人類を救う―

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