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今もあの場所で

主人公の尊は医者の父を持つお嬢様、父の病院に来る寝たきりの患者を起こす為に父の手伝いをする中学生だ、


霊にはつよい願いがある、それを叶える為に夢を見ているのだ、叶う夢ならとうに成仏しているはずだ、霊は叶わぬ夢を見続ける。

ミコトは患者の夢を終わらせる為に夢に入る事が出来る、レイコは霊を成仏させるて患者の魂を取り戻す為父の手伝いをしている。





ある街に寝たきりの患者を直せる病院があるらしい、そんな噂が広がったせいだろうこの病院は以前までは寝たきりの患者が連れてこられる事なんてなかったが最近はたまにどうしてもとこの病院に連れて来るのだ

「ミコトまた寝たきりの方が一人入ってくる事になった、すまないが今回も頼むよ」

病院の医院長である神藤 薫は中学生である尊に寝たきりの患者をたのんでいた。

神藤薫は秀才であり若くして医院長を勤めていた、丁寧で静かであり多少の圧を感じる人もいるだろう。

「あんまり連れてこられても困るんですけど」

ミコトはあまり乗り気でないようだった。

だが薫がミコトに頼むのも仕方がない、ミコトは人の夢に入れる娘であったからだ、夢と言ってもただの人が見る夢ではない死人の見る悪夢である。

「わかっているがその子は未だミコトと同じ年の男の子なんだ、調べて見て夢を見ている事がわかってほっておけなくてね」

「仕方ないからやるけど、あれ買っといて欲しいんですけど」

「わかったよ、それとどうしたんだいその話し方は」

「患者さんと話す時は敬語の方が良い思うんですけど」

「…良い心掛けだけどもう少し練習が必要かもね」 


ミコトは患者のいる病室入った

「この子か、名前はツトム君か確かに良い夢見てそうなんですけど」

「ミコトちゃん今回も頑張ってね」

舞香がミコトに声を掛ける

ミコトの事情を知っていて毎回付き添いをしてくれている看護師だ

「ええ、今回は少し時間掛かりそう出すけど」

「どうかしたの?」

「このツトム君って子は夢をもっと見てたいって感じなんですけど」

「そうなの、早く夢から醒めた方が良いのに」

「まあそうゆう人もいるから良いんですけど、じゃあ行ってきます」

「気を付けてね」

舞香の声が遠のいて、意識が夢に沈んでいった


着いた場所は何処かの水路街のようだ大きな水路がミコトの隣にあったミコトは水路に沿って歩き始めた

「この街はツトム君の地元なのかしら、人もいるみたいだけどこの人たちはただのモブね、人間の意識はないみたいだし」

水路に沿って歩いていると水路に係る橋を見つけた、その橋に行って見る事にした。

「あっいたわツトム君、それにあれはこの夢の主人みたいね」

橋から水路見て微笑んでいるツトム君と異形の者がいた、異形の者は夢の主人だろう真っ黒い人型とも言い難いそれは微笑むような大きな目と口をツトムに向け固く離さないという意識を強く感じさせるように手を繋いで今にもツトムは飲み込まれそうに感じだ

「さて、どうしたものかしら、あんなお化けに近づかれたら誰だって嫌がるはずなのに笑ってる」

ミコトが悩むのも仕方がないツトムは今の状況に満足しているようだったし、夢の主人がそばに居る以上ツトムに近づく事も危うい

「今は待つしかないようね」

そう言った時ツトムと主人はおもむろに橋から身を投げた、そうすると空間が歪んで何もかもが主人を中心にその水路に吸い込まれた

「場所が変わるみたいね。うう、今度は何処かのスタジアムみたいなんですけど」

「うわーやったー、本当にあの中村選手を見れるんだ」

「えっ」

ミコトはサッカーの試合が始まるスタジアムでツトムのすぐ隣の場所にいた

(これはこれでチャンスかも)

「ええー、わかったよ待ってるから早く戻ってきてよ」

主人はツトムから離れて行った、それが何故なのかは主人の言葉がわかるらしいツトムにしかわからない。


夢から醒ますには夢を見ているツトムにここは夢の世界であり現実に戻るように説得するか主人を成仏させるかのどちらかだ


「ツトム君は中村選手が好きだったのかしら?」

「え?君はだれ」

「私はミコトですけど」

「ミコト?そんな人は居ないはずだよ」

「ツトム君はここが夢って事知っているの?」

「夢?ここは俺の思い出だよ。あっ母さんが帰ってきた、早く試合を見よう」

そこにいたのは夢の主人だった。

(ここはツトム君とお母さんの思い出の夢なんだ)

 「ツトム君いつまでも思い出ばかりは見てられないよ、現実に一緒に戻らない?」

「戻らないよ、母さんも俺もずっと楽しいんだ。それより試合がはじまるんだから静かにしてよ」

「向こうではみんなツトム君の事心配してるんですけど」

「母さん隣の人がずっとうるさくする。」

主人の目がミコト向いた次の瞬間には先までミコトがいた場所は瓦礫があった。

「危ないのよ、もうやるしかないかしら」

ミコトは後ろにかわして立っていた、これはミコトが夢の中で身につけた技であった、夢の中なので現実で体格が良くなったりする訳では無いがその技はミコトを強くしていった。

そして夢の中でのみ使える技がある

「心器錬成」

ミコトは自分の心を武器に変える技だ

「何その刀?」

「これは私の心の刀、冥王。ツトム君が眼醒めないならこの刀でお母さんを成仏させるしかないかしら。」

「嫌だよ、そんな事出来るはずがない」

主人は黒い体から大量の触手を生やしてミコトに攻撃してきた、だがミコトは上手くかわしながら触手を斬っていった

「数が多すぎるわ」

ミコトも限界か、かわし損ねたか思った瞬間

「やった、これでもう俺の思い出を邪魔するヤツはいない。ありがとう母さ…」

ツトムが母さんの方を見た時にはミコトが母さんの後ろから首に刃を通した後だった、母さんは文字通り首の皮一枚であった。

「母さん!」

夢の主人が膝をドンッと膝をつきその衝撃で首が落ちた、だがその首を地面に着かせることは無かった。

ツトムは母の首を抱きしめて二度目の母を失う悲しみに暮れていた、それがどれだけ辛い事なのかを察するに余りある。




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