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魔女は「答え」を希う  作者: でしりっとる
Ⅲ章
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支障は出ませんか?<Ⅱ>

「あはは!リーヤって!どうしたらそうなるの!」


 夜になり、お風呂を済ませてからわたしは今日買ったローブに隠蔽魔法を付与していた。その最中、張り紙の話をしたところ、このように笑われた。


「ははは……はあ。そういえば、なんで呼ばれてるのかしらね?リリアちゃん何をしたの?」

「うーん……強いて言うなら、情報収拾かしら?」

「嘘だ。一体どんな情報を集めたら警備兵に目をつけられるのよ……」


 一応嘘ではないのだけど。だが、とうとう【真人類(オリジン)】を使ってわたしを探し出そうとしてくるところまで動くとは。


 そもそもの話、「師匠の仲間(わたし)」と言う存在がいるのかどうか、いたとしても害をなす存在なのかわからなかった訳だ。そこに割く資源も有限ではないので、いるかもわからない者にかけられなかったのだろう。


 それが、あの時の戦闘で明確に敵だと判断されたことになる。あの戦闘は迂闊(うかつ)だったか。何かしら情報が得れると思い、つい相対してしまった。


「で、どうするの?リリアちゃんが出頭するとは思えないけど……」

「まあ行かないわね。もし直接関わってきそうであれば考えるけどね」


 基本的に支障が出るかどうか、その点を考えて行動する。街中で警備兵を見かけても人違いで通すつもりだ。名前ですらまともに情報が出回ってないのだから不審がられても捕まることはないはずだ。


「ごめんなさいね。わたしのせいで変に目立つ羽目になって」

「ううん、大丈夫だよ。目立つぐらいなら、ね……」


 そういって遠い目をするサラ。試験の時のことを思い出しているのだろう。


「そんなことは良いから、明日のことを考えようよ。明日は情報収拾?依頼?」

「そうね……情報は今は大丈夫だから、しばらくは依頼を続けましょ」

「りょーかい!」


 何故【鱗人類(リザード)】が関わっているのか。どこまで深く関わっているのか。他に情報を持っていないか。知りたいことは多いが、少なくとも図書館でわかるような情報ではないだろう。流石にそれを調べるためにわざと出頭する気も、城の中に侵入する気もない。


「それじゃ、おやすみなさい」

「ええ、おやすみ」


 そういって布団に入る。監視されている様子も感じないが、念のため防御用の魔法を貼っておく。夜中に、しかも街中で攻撃を放ってくるような軽率な行動はしてこないはずだ。だが、侵入してきて捕獲しようという可能性は捨てきれない。


 わたしは部屋全体と、念には念を入れてわたし達に魔法をかけて目を瞑る。これだけの魔法をわたし達に気付かれずに対処して同行できる相手がいないと良いのだが……。



 翌朝、目が覚めたわたしの目に入ってくるには見知らぬ部屋の天井……ということもなく、三泊はしている宿の天井だった。顔だけを動かし、サラの方を向く。サラだけいない、と言うこともなく、まだぐっすりと寝ている。


 体を起こし、布団から出る。顔を洗い、服を着替えて布団の上に正座する。日課でも済ましておこうと思って目を瞑った時、コンコンと部屋の扉が叩かれる。


 敵意は感じられない。一応用心しながら扉を開く。鎧を着た男が三人立っている。警備兵だろうか。


「君が「リーヤ」という魔法使いか?君がこの部屋に滞在しているという告発があったためこちらに出向かせてもらった。宿の受付のものに聞いた所「リリア」というそうだが……」


 直接きたかと思ったが、わたしは


「はい、この部屋にはわたし、リリアとサラという二人しかいません。リーヤという名前の人は知りません」


と答える。警備兵の人達はわたしに聞こえないように後ろを向いて相談し、結論が出たのかこちらを向いて


「そうでしたか。似ている名前と張り紙の情報が一致していたのもあっての告発だろう。こんな朝早くに申し訳なかった」

「いえいえ、お勤めご苦労様です。あの、一つだけよろしいでしょうか?」


 この場はなんとかなりそうだ。わたしは少し気になっていたことを聞く。


「はい、我々に答えられるものであれば」

「その「リーヤ」という魔法使いのことを、何故張り紙を貼られてまで探しているのですか?何かしたのでしょうか?」


 どういった理由で呼び出そうとしたのか。張り紙には書かれてなかったので聞くことにした。


「それでしたらお答えできます。こちらも匿名の告発にはなるのですが、昨晩その魔法使いが街を違法に出入りし、更には森で暴れたのか一部木々が破壊されているといったというような話がありました。確認した所、確かに森の一部が荒れてしまっているのは確認できたので呼び出して確認を取ろうという訳でした」

「……ありがとうございます。こちらも、何かありましたら連絡させてもらいます」

「ご協力ありがとうございます。では、失礼します」


 警備兵が去っていき、わたしは扉を閉める。……しばらくは強い魔法を控えるか、と心に誓った。

閲覧ありがとうございました!

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