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俺の考えた魔法理論が異世界で使われていた件  作者: キューマン・エノビクト
第1章: 新しい生活、始まる
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49. 連戦連勝

 結論から言えば、俺はなんだかんだ勝ちを重ねた。

 エルジュの『対魔法戦闘と対物理戦闘の両方に対応できる魔法陣を探したほうがいい』という助言に従い、例の銃型魔道具をもう一丁作ってもらった。

 こちらはエルジュのときに使ったものとは違い、あの初心者用の杖にあった魔法陣を俺が独自に改良したものを刻んでもらった。

 威力はだいぶ落ちるが、クールタイムがなく、飛距離と速度もアップしていて、魔素を流し続けるだけで連射できる。

 実銃には当然劣るものの、遠距離攻撃できるメリットは想像以上に大きかった。

 剣と盾で戦う相手にはノンストップでマシンガンでもぶちこむようにして、近づけさせないようにした。

 魔法で戦う相手に対しては、もう片方の銃で魔法を封じてから怪我になってもすぐ治りそうなところに弾をぶちこんだ。

 …正直、どの相手もジュルペより弱かった。

 そんなこんなで俺は勝ち進み、ついに明日決勝を残すのみとなった。


「しかし、別にジュルペにだけ勝てたらさっさと次に負けてさよならしても良かったんだけどな」

「「いやいやいや」」


 夕食の場で発した俺の後ろ向きな言葉を、リーサとガルゼがハモりながら否定した。


「だってほら、ジュルペに勝った俺が次に負けたら、その俺にすら勝てないジュルペよえーってならない?」

「まあ、なるかもしれないけど、だからって勝ちを逃すのはもったいなくない?」


 本心としては、元々参加するつもりがなかった新入生対抗戦などさっさとリタイアして、授業のないこの時間をだらけるか冒険者業にでも充てたかったのだが。


「そうだぞヒロキ。優勝すりゃ賞金10万なのに」

「…は?10万?」

「聞いてなかったの…?」


 食事の手が止まった。

 全く知らない。

 アルナシュ先生も「今度新入生対抗戦があるぞ」としか言ってなかったような。

 説明を忘れていたのかもしれない。


「…10万…普通に冒険者で稼ぐよりいいな…」

「そりゃ賞金っつーのはそういうものだろ」

「いや、それはそうかもしれないけどさ」


 突如舞い込んだ10万という大金を入手できる可能性を脳で処理しきれず、俺は黙ってしまった。

 10万という額があれば、1年間は食いつなぐことができる。


「…頑張ってみるかねぇ…相手誰だっけ」

「把握してねえのかよ」


 ガルゼに呆れられてしまった。


「まあそんなことだろうと思った…相手はシルヴィーナ・アルティスト。アルスレー地方を治めてる貴族の一つ、アルティスト家の長女だよ。歴史的には魔道具開発の名門の一つでもあるね」

「あぁー…エルヴェスタに居た頃聞いたことあるな。なんか魔法戦闘も物理での戦闘もどっちもだいぶ強い長女がいるって噂があったが、マジだったのか」

「今日も見てたけど、すごかったな…」

「2日目に見たあの金髪ツインテールか」


 試合で控室にこもりっきりだったので、あれ以降はあまり試合をちゃんと見ていなかった。


「相変わらずあのカード使ってたのか?」

「使ってたねー。ただ、2日目とは魔法の種類が違った気がする。向こうもきっと、いろんな魔法陣を用意してるんだろうね。明日は向こうの手札をほとんど全部持ち出してきたりして」


 実際、シルヴィーナという少女がどういう性格をしているのかはわからないが、魔道具開発の名門ともなれば、こちらを舐めてかかることはないだろう。

 厄介な相手だ。こっちは負けてもいいやの精神でいる分ロクに対策もしてないというのに。

 どう考えても自業自得なのだが、それについてはできるだけ考えないようにした。


「ヒロキは、シルヴィーナに勝つ手段はあるの?」

「正直わからんけど…一個試してみようかな、と思ってる手段はある」

「おっ、もしかしてあのウサギをぶっ倒したアレか?」

「いや、アレで一瞬で決着つけるのは流石になあ…めちゃくちゃ顰蹙買いそうでなんか…でも、アレと同じ原理で動く技をやろうかと」


 どういうことだ、とガルゼが首を傾げる。

 リーサもいまいち理解が追いついていないらしい。


「まぁ、明日試合が終わったら説明するよ。上手くいくよう祈っててくれ」


 そう言って、俺は食べるのを再開した。

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