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ガリア戦記    作者: ゴウ
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第0話 プロローグ

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 帝政ハルミール。

 ガリア暦1867年、三代目皇帝ヴァルス二世の元で最盛期を迎えた、かつての覇権国家。その国土は世界の5分の1を占め、豊富な人的資源や地下資源、高い技術力、経済力により他の国を圧倒し、世界帝国を作り上げた。しかし、それはあくまでかつての話。1903年、隣国カイン共和国が、世界を強国から解放することを理由にハルミール帝国に宣戦布告。その影響は二国間のみにとどまらず、それぞれの同盟国にも飛び火し、第一次世界大戦が勃発した。

 初めは帝国側が優勢だった。1906年3月、カインの首都ムルクが陥落。首都をカロラインに移し、戦争を継続したが、もはや降伏は時間の問題だった。

そんな中、同1906年7月、帝国側の兵士をとある化物が襲う。鉄砲も機関銃も大砲も手投げ弾も核でさえも効かない彼らはただひたすらに目の前にいる帝国兵を蹴散らし、千切り、踏み潰し、そして喰らった。戦線では逃げ出す者が続出。その結果、戦局は一転し、劣勢に立たされた帝国は1906年12月、第二首都ガイアスが陥落した時点で降伏。降伏した時点での帝国側の死者数は分かっているだけでも5000万人を超えた。その内の約半分が、かの生物兵器によるものであった。その後、カインの占領下のファラルで講和会議が行われ、ファラル条約が結ばれた。植民地は全て没収、国土は当時の約10分の1に縮小、傀儡国からも手を引かされ、軍隊は8分の1に縮小、さらに賠償金800兆ハルム(日本円で約7500兆円)を要求され、事実上帝国は壊滅状態。世界帝国の栄光はここでついえることとなった。

 世界帝国を殺した怪物。今日では「破壊の悪魔」と呼ばれ、使用をタブーとされているこの生物兵器は、大戦でのそのおぞましい活躍から名前がつけられた。

「狂戦兵」と。

 これはそんな彼らと、壊滅した帝国に生まれた、とある神兵の物語。


  


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