平凡思考の王子さま←筋金お馬鹿
タイトルまんまですが、田道くんは別作品にも出てくる田道くんと同一人物です。
何アレ、マジかっけー!
いきなりだが、俺。明日甲斐 仁は、王子さまに恋をした。
なんだありゃ。あれ人類?マジ女神?あれ?女神って女?とりあえず美人?
混乱を極めた俺の中で、王子さま…寺 みつぐは、段々と容量を増やしていく。いっぱいいっぱいだ。
とりあえず、初恋だった。中学生なめんなよ!いや俺をなめんなよ!恋を理解したのが、今だった。
後ろの席に座る寺みつぐの、美しさったらない。俺多分、寺みつぐに生まれてたら、自分好き過ぎてナルシストだわ。芸能人になって自分磨くわ。あ、また、思考がそれた。
兎に角、寺みつぐは、綺麗だった。そして、まるで母さんが読んでる少女漫画に出てくる‘王子さま’という人種と全く同じだったのだ。すげーな俺。
王子さまと出会っちまったぜ!
寺みつぐと俺のファーストコンタクトは、さっきだ。生徒玄関だ。いやあ、マジさっき、格好良かったよ。
「あれ?君さっきの」
驚いた顔すら輝いている。俺は、凄いを心中連発しながら、セカンドコンタクトを開始する。
「なあ、お前なんで俺を受け止めてヘーキなの」
「いや、肩脱臼しそうになったし、今も保健室行って来たばかりだから平気ではない、かな?」
君こそ、どうなったら、3階から、落ちるの。
「ん?あそこ、丁度、長机あって寝てたんだわ!いや、マジサンキュー!さすが、王子さまだわ!俺が惚れただけはあるな!」
その時、俺は、固まった王子さまに気付くこともなければ、自分の台詞の意味も深く考えていなかった。
ただ、長年の友人である所の田道が、真っ青になって駆けてきて「すみません!コイツ馬鹿なんです!本当にすみません」と中学になっては、はじめての道連れ土下座をしたのには、カチンと来た。
なんで中学にもなって土下座なんだよ!お前本当に土下座好きな。