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少女の生まれ変わり×邪神


前世の記憶のないちょっと惹かれてる程度で「おれ是派」やってる元嫁ちゃらんぽらん×元嫁の「お前をひとにしてやんよ」で無理やり半人半神になってしまった神様の歪んだML。

「君が悪い」

 そう言って、少女は真っ白いレースのハンカチで口元をぬぐう。ピンク色の一方でグロテスク、正面で可憐なその色はレースに移って、残ったのはかさついた生気のない皮膚。

「オリヴィ」

「ゲルタ、君が悪い」

 そう言って少女は、キュッと凶器に紅を塗りつけて、首元に。


「君が」



「そうだ、俺が悪かった」


 呻きながら、つぶやくと、少女の面影の残る美しい青年は怪訝に眉を寄せた。


「ひとりごとか、シュウ」

 さらりと、落ちてくる金の髪。グレーの瞳。苦く笑いながら、無性に息苦しくなってシュウは青年に問いかける。

「大昔、被害者が忘れているほど昔。加害者の罪は現在許されるか否か?」

「ふふ、なんの問い?聖書?ごめんね、ぼくアレストロ・バトリックなんだ」

「…邪教じゃねえか」

 思わず、胡乱な眼を。彼はただ微笑んで、色のない唇をおとしてきた。バトリックはマイナーな土神を祭って生贄だ、近親だと問題が多い土着信仰である。元は、金の髪のオリヴィアという百年前の少女が13になるかならぬかで自ら首を土神の生贄としてささげ半神を産んだという伝承が発端である。


 君が悪い。

 小さな唇。

 幼き我妻。

 君が悪い。


 歪んだ存在には過ぎた少女だった。

 シュウは、またの名をアレストロ・ゲルタ・バトリックという。


「あんな、しょーもねーの拝む必要ないと思うけどね」

 ショウに覆いかぶさる青年は、怪訝に首をかしげた。


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