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俺と私  作者: 大仏さん
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11月30日 水曜日


翌朝目が覚めると、赤坂が隣に潜り込んでいた。

多分一度目をさましのだろう。


まだ時間も早い用で、外は暗い。

もう少しこのままでいることにした。


1時間ほど経って、そろそろ準備をしようと思ったとき、ベッドの方から音が聞こえて、見てみると麻里が起きていた。

まだ、疲れが取れきっていないみたいでハッキリと目が覚めている訳ではないだろうが、その内目をさますだろう。


赤坂を起こさないようにして、朝飯の準備を始め、ついでに鈴野達の分も作っておく。


できあがった朝食を食べて、鈴野達の分は冷蔵庫に入れておき、紙に『冷蔵庫に入ってるから温めて食べろ』と書いてテーブルにおき、部屋を出た。


「あ、裏央。おはよう」


「ああ。鈴野達は今日は多分来ない」


「そっか・・・やっぱり疲れてるのかな?」


「だろうな。まあ、仕事柄仕方ないかも知れないが・・・。行くか」


「うん」


学校に向かう途中で、珍しく崎間と遭遇した。

今までこの身道を通って会ったことは一度もないんだが・・・。


「おはようさん。2人とも」


「おう」


「おはよう」


そのまま3人で学校に向かうことに。


真奈と崎間はよくそんなに話題があるなと思うほどよく話しており、俺はそれをBGMに歩いていた。




教室に行っても、真奈は崎間と話していた。


俺は暇だからヘッドフォンを付けて音楽を聴こうと思ったが、誰かに取り上げられそれは叶わなかった。


顔を上げてみるとそこには岡部がいた。


「どうした?」


「佐久間、課題してきた?」


「課題?んなのあったのか?」


全然記憶にないな・・・。


「現国の課題なんだけど」


「・・・・・・・・・・・ああ、あったな。で、それが?」


記憶の底からなんとか引っ張り出すとやっと分かった。


「分からないところがあるんだけど、佐久間分かる?」


「多分な。どこだ?」


「ここ」


持ってたのか。


「ああ、これは――――」






「なんで分かるの?」


「分かるから」


としか言えないと思うぞ?

大抵の分かる奴は。


「裏央は授業寝ている癖に勉強はできるからな・・・」


少し余計だぞ?

事実だが。



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