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俺と私  作者: 大仏さん
14/50

4月25日 月曜日~4月27日 水曜日 0.5


月曜日、学校が終わって俺と真奈はハッピースマイルへ向かった。

まず店長に挨拶してから、キッチンに居る人達に適当に挨拶してから、俺も真奈もホールでの仕事をすることになった。


「ま、適当にがんばってくれ。分からないことはこいつに聞け」


「よろしくね~」


「ああ」


「よろしくお願いします」


紹介されたのはチーフの様でのほほんとした女性で名前は北条咲ほうじょうさきというそうだ。


年齢は20歳。

フリーターらしい。


髪は金髪でポニーテール。

目はたれ目で色は碧。

俺よりも背は少し高い。


このファミレスは仲の良い奴だけだろうが、大抵名字か名前で呼んでいる。


俺はチーフと呼ぶことにしたが、真奈は咲さんと呼ぶことにしたみたいだ。


「で、チーフ。俺らはまず何をすればいい?」


「そうね~・・・まずは皿洗いからやってもらうわ~」


俺は皿洗い、真奈はホールの仕事をすることになり、基本的なことを教えてもらって、忙しいながらも充実した時間が流れた。



夜9時にバイトを終えて、シフト表をもらってから、アパートに帰った。



「どうだった?」


「うん・・・疲れたけど、楽しかった。みんなも親切に教えてくれたし」


「そっか、良かったな?」


「うん」


真奈は本当に嬉しそうに笑った。








翌日火曜日。


私たちは、とりあえず早く慣れろと店長に言われて今週は金曜日まで働くことになった。


いきなり週5日はきつくないかと思ったけど、裏央は特に何も言わなかったから私も特に何も言わなかった。

というか、裏央は最初から何もいうつもりがなかった気がするけど・・・。



裏央ってホールに出ても大丈夫なのかな?


基本いつも無表情だし、殆ど変わらない。


ハッピースマイルっていう店なのに笑顔のえの持も当てはまらないのが裏央。


「はぁ・・・大丈夫だろうか?」


「何がだ?」


「ひゃあ!裏央!いつからいたの!」


突然声を掛けられてびっくりして変な声を上げてしまった。


なんか周りの視線が集まってる気がする。


ちなみに場所は店。


ただ今バイト中です。


「さっきからずっといたが?とりあえず仕事しろよ?8卓の出来てるぞ?」


「え?あ、すいません!すぐに持って行きます!」


「焦らなくていいからね?」


「はい!行ってきます!」


ハンバーグ定食としょうが焼き定食をお盆に乗せて持って行く。



「お待たせしました。ハンバーグ定食としょうが焼き定食です」



お熱いので注意してくださいねと言って、テーブルに置きごゆっくりと言ってキッチンに戻った。








「転けなかったか?」


皿を洗いながら戻ってきた真奈に聞くと、


「転けてない!」


力強く言ってきた。


そんなに声を張り上げなくても十分聞こえるんだけどな・・・まあ、いいか。


「余り大声出すなよ?」


「あ」


言うと口を押さえる真奈。

その後チーフが来て俺にもホールに出てくれてと言ってきた。


「正気か?」


「どういう意味かしら~?」


「いや別に・・・じゃあ、真奈が皿を洗うのか?」


「そうね~」


「んじゃ、パスだ真奈」


丁度呼び出しが掛かったので俺が行くことになった。


「待たせた。注文は?」


敬語を使うつもりなんか更々ない。

面倒だし。


「・・・店員なんだから敬語くらい使いなさいよ?」


「いや、面倒だし・・・良いだろ別に?ほら、腹減ってるんだろ?」


「ぐ・・・確かにそうだけど・・・」


「良いじゃない、由香ちゃん?こんな人が1人くらいいた方が楽しいわよ」


「でも、葵ぃ~」


俺に文句を言ってきた方がゆか、で宥めた方があおい、というらしい。


まずゆかと呼ばれた方の女子だが、年は俺たちと殆ど変わらないだろう。


髪は翡翠色のショートヘア。

目の色は赤。

背は・・・まあ、小さい。


私服だったら間違いなく中学生に間違われるだろうな。


あおいと呼ばれて居る方は髪は銀髪で腰まであり、何も弄っていないのか真っ直ぐだ。

目は黄色。

背はゆかと呼ばれたほうと余り変わらないが、何故か子どもっぽ印象は受けない。


制服が同じでリボンが2人とも青いから3年だろうな。

ちなみに1年が赤、2年が黒だが・・・統一性がないな。


「わたしは豆腐サラダと唐揚げ定食でお願い。ほら、由香ちゃんも」


「うん・・・デミグラスハンバーグ定食とポテト」


「カロリー高」


打ち込みながら呟くと、


「良いでしょ別に!」


怒鳴られた。


「悪いなんか一言も言ってないが?」


「確かに」


「以上で良いか?」


「ええ」


「さっさと行け!」


「へいへい・・・暫くお待ちを~」


キッチンに戻って注文を伝えて待っている間チーフと話していた。


最近の芸能界をどう思うか?と言う訳の分からない話題で・・・。


10分程話しているとさっきの2人から受けた注文の品が出来上がり、それを持って行く。


「ほれ、デミグラスハンバーグにポテト、それから唐揚げ定食と豆腐サラダな。

ごゆっくり~」


俺が行った途端睨んできたがスルーして料理を置きさっさと戻っていく。








裏央の様子を見ていたけど、明らかにお客さんの顔が怒ってる様な顔になった。

一体何をしたんだろう?


そのまま料理を置いて戻ってきた裏央に聞いてもはぐらかされたから、後でお皿を下げに行った時に聞いてみようかなと想いながら皿を洗い続けた。



暫くして、さっきのお客さんのお皿を下げに行った時に少し聞いてみた。


「あの・・・さっきの人に何か言われましたか?」


「ん、さっきの人って?」


「あの男の子のことじゃない?でしょ?」


「はい」


それから話しを聞くと裏央が敬語を遣わずに注文を聞いたみたいでそれについて怒ってるみたいだった。


「すいません。注意しておきますので」


私が頭を下げると銀髪の長い髪の人が気にしなくていいと言ってくれたので、私はもう一度謝ってから

お皿を下げキッチンに戻った。


「裏央!お客さんには敬語を遣わないと駄目じゃないか!」


「めんどい」


もう・・・ホントに大丈夫かな?


今日はそれからは特に何も起きることなく過ぎていった。






翌日水曜日。


俺たちはただ今登校中。


適当に話しながら学校に着いて2限の休み時間、次は移動教室だから3階にある音楽室へと向かっている。


そしてその途中。


「あーー!あんた昨日の!」


「「ん?」」


見ると俺を指さして声を上げている・・・


「ゆか、だっけか?」


がいた。


「なんで名前知ってるの!まさかストーカー!」


「・・・・・・・」


少し沈黙して、


「「自意識過剰だな(ね)?」」


俺とあおいがハモった。


「え?どういうこと?」


割と落ち込んだのか、あおいを見るゆか。


真奈は昨日の服装をよく見ていなかったのか、同じ学校だったことに驚いていた。

それから、時間もないと言うことで昼休み教室に来ると言ってきた。


来る必要は無いだろ?


ま、いいか・・・。


「じゃ」


「また後ほど」


「ええ。あ、2人の名前教えてちょうだい?」


音楽室へ向かおうとしたらあおいに止められてそれぞれ名乗った。


ゆかはこんな奴の名前聞かなくてもいいとか言っていたが・・・。


「裏央。裏に中央の『央』で裏央だ」


「真奈です。真実の『真』に奈良の『奈』で真奈です」


「わたしは葵よ。それでこっちが」


「由香」


「よろしくね?」


「ああ」


「はい」


ついでにメアドと番号を葵とだけ交換した。

真奈は2人と交換していたがな。


音楽室へ向かい空いている席に真奈と座った時、鐘が鳴った。



校歌やら何やら歌っていたが俺は口パクで歌っていた。

途中、真奈に突かれたりもしたが、それでも口パクで歌った。


意外と疲れるんだよな・・・歌うの。



授業が終わり、教室に戻りながら説教され、4限が終わって弁当を食いながら2人が来るのを待っていたが、


「来ないな?」


5分経っても来なかった。


ブブブ・・・と携帯が鳴った。


「葵か?どうした?」


『ごめんなさい。由香ちゃんが動こうとしないから、悪いんだけど来てくれない?』


「ああ。何組だ?」


クラスを聞いて真奈に事情を話し、まだ半分ほど残っている弁当を包み、持って3階へ向かった。


着くと目印のつもりなのか葵が立っていた。



「行くか」


「うん」



俺たちは葵の元へ向かった。




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