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第1話

 僕は世間で言うところの社不だ。しかし初めから社不だったのではない。

 2年前、僕は一般社員だった。一般社員だからそんなに手取りが高いわけではなく、家賃や光熱費でほとんど消えて残りの少ない額で遊びや食費などをやりくりしなければいけないため、貯金は出来ずカツカツだった。一年くらいはそこで働いていたが職場のパワハラで耐えれなくなり退職を選択。そこですぐに転職出来たら良かったのだが、辞めてからすぐ新しい仕事が決まらず家賃などの引き落とし日が迫っていた。結局仕事が決まらず貯金もないからお金が無く初めて滞納をしてしまった。そのため至急お金を得る必要があり仕事探しはひとまず置いて日払いの仕事をする事にした。この選択をした瞬間から僕の人生は狂ってしまった。

 日払いの仕事は自分が思っていたより、稼ぐことが出来なかった。遅れた分を払うのに精一杯なのに、また次の引き落としが来ては遅れる。この繰り返しで僕は毎日追われていた。

普通の仕事についたら、1ヶ月は給料がでない。

日払いから抜け出し、普通の仕事につきたかったが1ヶ月間給料がないという状況が無理だったため日払いをする選択肢しかなかった。

こうして僕は社不になった。

こんなことは誰かに話せたもんじゃない。

友達の前では、偽りの笑顔で何事もなく接しては一人になると絶望の中で生きていた。

漫画の中なら、ここで何かに転生をしたり、宝くじが当たったりなど人生の転機が訪れるだろうけど現実はそんな甘くなく、そんなことが起きるわけがない。自分の人生からは逃げることが出来ないのだ。だから、自分で変えていくしかない。

 僕は人生を変えるべく、日払いバイトと普通のバイトを掛け持ちする事にした。朝から日払いをし、寝る暇無く次のバイトする。そんな日々を過ごして約2週間。見事に体を壊してしまった。働きたい気持ちはあるのに体が限界を超えていた。やっぱり何をしても自分はダメなのか。変えることが出来ないのか?もう、疲れちゃったなぁ。そう考えながら無意識のうちに家から出て階段を上り屋上の端に立っていた。もう、終わってもいいと本気で思っていた。そんな時、同じ屋上の反対側の端に少女が立っていた。僕は少女も自分と同じような選択肢をしているんだと思ったらいてもたっても居られなくなり走って少女を安全な場所に投げた。「君、何をしているの?飛び降りようとしていただろう?」僕が少女に言うと、少女は泣きながら僕の目をまっすぐ見つめてきた。「貴方になんの関係があるんですか?生きようが終わろうが私の自由でしょう。もう、疲れたんです。ていうか、貴方もですよね?ここに居るってことは」「そうだよ。僕もだよ。」僕がうつむいていると少女はボソッと言った。「貴方は、なんでそうしようと思ったの?」「僕は、社不なんだ。」「社不?なぜそう思うの?」「だって、22歳なのに普通の仕事に就いてなく、日払いバイトをしているんだ。しかも、支払を遅れてるんだ。明らかに社不だろ。そんな自分が嫌で変えたいのに変えられないことに疲れたんだよ。だから…。君は?」「そんな事があったのね。私は、人から裏切られてばかりで。いつからか人を信用することが出来なくなって、孤独を感じたの。自信も無くして裏切られるのは自分に価値がないからだと思うようになって、それが辛くて。生き地獄だった。だから…」「それは、辛かったね。でも僕は君に生きていて欲しいよ。確かに世の中信用できる人ばかりじゃない。何が真実で嘘なのか分からなくなってきている。この世の中で唯一信用できるのは自分しか居ないんだ。だからこそ、自分が自分を信用出来るように日々沢山勉強して知識を付けたり判断力を高めたりしなくちゃならない。難しいことかもしれないが、君なら出来るよ。」「ありがとう…。じゃあさ、一緒に頑張ろうよ。お互い。」「僕も?僕の場合は現実的に不可能だよ…。」「何を言ってるの?諦めるのが早いわ。諦めるのは、全てやり尽くしてからにしなさい。私も頑張るから、貴方も頑張ろう。何か方法はあるかもしれないから。」「…。わかったよ。何とかならないかもしれないけれど、もう一度頑張ってみるよ。ありがとう。」「うん。」「今日から僕たちは、人生を変えるんだ。地獄から抜け出せるように。」僕と少女は覚悟の握手をした。地獄に今は咲いている花のような人生だけど、太陽に向かって頑張って咲き続ければいつかは地獄を抜け出し青空の下で幸せに過ごせるはずだ。僕たちの人生を変える物語は今ここから始まる。


初めての投稿です。読んでいただき、ありがとうございました!

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