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じゅー

毎度遅くなり申し訳ありません……。

もうしばらく薬の眠気との戦いが続きそうです。

 水馬達の相性も悪くはなさそうだという結論を出し、後は経過観察で様子を見ましょうということになり女伯とウィリアムご一行は昼前にエクリプス館へと帰り着いた。


「お帰りなさいませ。 湖までの道のりお疲れ様でございました、軽いものではございますが昼食のご用意をいたしておりますのでよろしければお支度の後にでもお召し上がりくださいませ」


家宰が一行を出迎えそう告げる。


「それはありがたい! 着替えてから頂くとしますね」


育ち盛りのウィリアムは喜んで家宰に礼を述べた。


「それと御当主様、先ほどデニス侯爵子息が館へお越しになりまして、先に昼食をお出ししておりますが、道中で面会のお約束をされたとか……いつ頃御面会なさいますか?」


その言葉にデニスの存在をすっかり忘れていた女伯は


「あー……そうであったな……うん、わたくしの昼食後にお呼びしますと伝えてくれぬか?」


「畏まりました。 では、そのように」


そう答えつつ慇懃な礼をして家宰の爺は用意に向かった。


「あぁ女伯……一つお願いがあるのですが……」


家宰との会話を聞いていたウィリアムは女伯へ言いにくそうに声をかけた、爺もお客様の前ではちゃんと空気を読んでお嬢呼びはしないのだな……などとどうでもいい事を考えていた女伯はその言葉に


「はい? あ、どうされましたウィリアム殿? 昼食のメニューになにかご注文でも……?」


などと答え、その言葉にウィリアムは困惑しながら


「えっ? いえいえ、メニューはおまかせいたしますよ! そうではなくてですね、できたらオケリー侯爵子息との話し合いに僕も同席させていただけないかと」


なにやら決意を秘めたような目で女伯を見ながらウィリアムは懇願する。


「えっ……オケリー侯爵子息との話し合いにですか……?」


「えぇ、女伯の婚約についてのお話合いだそうですね。 それでしたらカンバーランド公爵家としても、なにかお力になれるかもしれませんのでぜひ同席させてください!」


そう言いながら深く頭を下げるウィリアムに、女伯は慌てて


「なっ! なにをなさいますかっ! 頭を上げてくだされウィリアム殿! 分かりましたからっ!」


とあたふたする。


「では、同席させてくださいますか?」


ウィリアムは頭を上げてニコニコと女伯へ問いかける、その子供のような態度に少々呆れたようにしながらも


「承知いたしました、では昼食後に」


と苦笑しながらウィリアムへ告げる。


「感謝いたします女伯! ではまた後で!」


ウキウキとした様子で部屋へと戻って行くウィリアムを、ヤレヤレとした思い出眺めていた女伯に


「おや、だいぶご子息と親交を深められたようでございますなぁ」


と後ろから声をかけられビクッとした女伯、バッと後ろを向くといつのまにか爺が帰ってきていた。


「じい! いきなりビックリするじゃないの!」


女伯はそう抗議するが、家宰はどこ吹く風で


「背後の気配に気づかぬようではお嬢様もまだまだでございますな」


ほほほっと笑う。


「それ、貴族の令嬢に必要なのかしら……?」


困惑したように家宰へと問いかける女伯。


「何をおっしゃいますお嬢様! このエクリプスの女伯爵であれば必須でございますぞ! いつ何時この領地へと、仇なすものが訪れぬとも限らぬのですからな!」


すごい勢いでなにやら捲し立てる家宰に気圧されたように女伯は


「そ、そうよね! 何事も備えは必要よね! ありがとう爺、鍛錬がんばるわね」


そう決意も新たに、着替えのために部屋へと戻って行くのであった。


その背中を見送りながら


「お嬢様はまっすぐお育ちですなぁ……ですがその分少々騙されやすそうで少々心配でもある……やはりここは、もっとしっかりとした御仁に婿に来ていただかねばのう」


などとブツブツいいながら、家宰はお嬢様のために昼食の配膳へとむかうのであった。




亜神の加護持ちを害せる存在なんて、この世界ごと消し飛ばせるようなヤツしかいないということに気が付いてない女伯でありました。

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