13 いちご
カエデさんと別れた後に、父さんと車中で話し合う。
「陸上養殖場の方とそれから農場でも似たようなことができそうなんだけど」
「そうか。まぁ、あっちが落ち着いてからでいいんじゃないか」
「……カエデさんには悪いけど、特異開発をあんまり把握されたくないんだよ」
「気持ちもわかるが、安全とそれを担保する金を出してもらう立場を損なうことになる……母さんも交えて改めて相談しよう。陸は母さんの管轄だしな」
「オッケー」
帰宅後──、リビングにて母も交えて話を進める。
……ダメだった。
母 花木 美樹曰く、コインランドリーを任せたんだから、まずはそっちでできることをやりなさいとのこと。
ごもっとも。
しかし、コインランドリーについては好きにやってしまって構わないという話。
「ならさ。家の中でならやっていい?」
「というとなんなん?」
「実は昼間に家をプライベートエリアとして支配してしまいまして」
ここから30分間、ご飯を食べながら母さんの小言がまったく留まることなく肩身を狭くし続けた。
言いたいことを全て吐き出した母さんは、呆れながらも実験することを許してくれた。
ここはヒラクの家でもあるからと。
グレードは♤♧♢♡で分類されるっぽい。
陽が落ち切る前に、庭のプランターに実っている家庭菜園のうち、イチゴの情報をスマホで確認する。
イチゴ ♧3。強化は……できそうだ。
必要素材は肥料 ♧3(10g)と水 ♧3(100ml)。
得られる恩恵は害への耐性のわずかな向上、味評価の向上、育成速度の短縮といったところかな。
肥料は倉庫に貯蔵してあるものが♧5で、水道から出る水が♧9だったためすぐに強化することができた。
「……だからグレードアップがタブのラベルなのか」
イチゴを3回強化したら、強化ボタンがグレードアップボタンに変わっていた。
強化はグレードアップするための下地造りみたいなものだったのか。
検証のため、今度はブルーベリー♧2の強化を試してみると、強化2回の後に強化ボタンがグレードアップボタンに変わった。
グレードの数=グレードアップのための必要強化回数って感じかな。
検証内容をメモしながらも、一つの壁にぶち当たる。
「にしてもどうするかな。ここでも核肉かよ」
最大強化したイチゴのグレードアップに必要な素材は、同じグレード3の核肉だった。
どうせならゲーム内通貨みたいな感じで核肉関連事項を統一しておきたい。
Glitter+Stock=Glick.
グリックがいい……アップデートしろぉ……どうだ?
おお、消費素材が核肉からグリック表記に変わった。
エリア支配コストもグリックに変わった。
グリック(ꨄ︎)を長押しすると核肉☆1=ꨄ︎1、☆10=ꨄ︎10ってレートも出た。
やったね。
「プランターや土も強化したら相乗効果が乗ったりすんのかな。まぁ難しいことは明日考えよう」
本日の検証はここまで。




