ミーコの家出
『それより、ここから登ってきたら来たら
あぶないって言ったでしょ!!』と
マンション横に街路樹を登り
その樹から延びる枝を伝って
この部屋のベランダまで来た
黒猫のくろすけと
白猫のももすけに向かってルナは叱った
『ごめんなさ〜い(ちゃ〜い)』と
2匹は揃って両前脚を揃え
ちょこんとと座ると
両耳を下に下げて頭をさげた
『2匹ともケガはない?』と
リナが声をかけると
2匹はお互いの顔を見合わせ
リナの方を見て同時に
『おねぃちゃん、だれ?』と
2匹は同時に小首を同じ左に傾げた
私は《あっ、元の姿に戻ったからわからないのね》
(擬人猫の時は猫達にはリナは茶色と白の茶トラに見えてた)
2匹は『おねぃちゃん、だれ?』
『おねぃたん、だれ?あそんで、あそんで』とリナの周りによって来て膝に登ろうとしたり、
リナの背中を登ろうとしたりしてる
ルナは2匹の行動を見て
『ちょっとぉ~!2匹とも!?
リナはあたしのなんだからね!!』と
ルナよりも一廻りほど年の差のある
2匹の仔猫に対してルナが怒った。
『リナもリナよ。2匹に注意もしないで
甘やかして…』とルナが拗ねた
『ルナ?ルナが1番可愛いよ。
でも、相手はまだルナより小さい仔猫じゃない。
確か3ヶ月ぐらいでしょ?!
ルナはもう1歳なんだから
少しぐらいは……
って、ちょっと、え〜と、くろすけ君
頭の上に登らないの!』と
くろすけを床に降ろすと
ルナは
『…わかったわよ。』と渋々納得した。
『それより、ミーコさん、どこに行ったのかしら…
ねぇ、ママがいつも行く場所とか知らないの?』と
ルナはリナの膝辺りでくつろぐ2匹に質問をした。