表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

98/196

98.神も参加するんで



 またも進化させてしまった。


『マスターってば、まーた、美人を増やしてます。ほんとに名前をつけて美人を作るの好きですよね。つーん』


 ミネルヴァさん、ちょっと怒ってる……いや、だいぶ怒ってるなこれは!


 この子……つーん、とか言ってるし……。

 

 ぱぁ……! と光とともに、人間バージョン全知全能さんが現れる。


「謝ってください」

「え? な、なにに……?」


「『正妻のことわりもなく女を増やしてしまって、ごめんなミネルヴァ愛してる』。へい、セイ」

「あ~~~~~~……」


 めんどくさいので、スルーしよう。うん。

 ここで誰が正妻とか言うと、角が立つから……。


「ち……」

「ちっ!? 舌打ちした君、ねえ?」

「で、マスター。女増やして何がしたいの?」


 だから辛辣……。

 何がしたいって、別に何がしたいわけでもないけどさ。


「とりあえず、サラディアス大聖堂ってとこに行きたい。そこにいる、大司教と話がしたい」


 そもそも俺は、天導教会てんどうきょうかいの七人いる大司教たちに、もう俺んとこにちょっかい出すなって言いに来たんだ。


「サラディアス大聖堂でしたら、ご案内できるのです!」


 水精霊ウンディーネのレンが、手を上げて言う。


「おお、頼めるか?」

「はいなのです!」


 水精霊ウンディーネが結界の外にぴょんっ、と飛び出す。

 え、あ、あぶねええ!?


「って、あれ。平然としてる……」


 水の中って呼吸できなくなるのに、なんで……?


「解:水精霊ウンディーネには【適応】という固有の能力が備わってます」


「てきおー?」


『是:どんな状況下でも、普通に活動できるようになるという能力です。水で呼吸できるし、水圧にも耐えられます」


 へー……便利ぃ~~。

 って、ん?


「なぁ、ミネルヴァ、水圧ってなんだよ」

「さ、マスターは人間なので、結界で体を包んでから外に出てくださいね」


「ねー水圧ってなんだよ? ねー」


 ミネルヴァが俺の体の中にひっこんでしまった。

 結局水圧の正体についてはわからずじまいだ。


 全知全能がついてながら……。


「しかし、適応。便利な力もってんだなぁ。使えると便利かも」

「たしかに便利ですが、無理です。適応は水の民固有の能力。陸に住む人間の皆さんには備わってない力です」


 ふぅん……。

 ん? ふんふん……なるほど。


 俺は結界を張らずに、結界の外に出た。

「ちょ!? 神!?」


 驚くレン。

 だが……。


「ええええ!? て、適応が使えてるぅうううううう!?」


 レン、驚愕。

 あれ、そんな驚くことだろうか……?


「あ、あり得ないのです! 水の民でもないあなた様が、適応を使えるわけがないのに!」


「え、そうなん? でも、できたけど」


「で、できたって……どうやって……?」


「なんとなく」


 俺はどんな魔法も、一度見れば、模倣できる。

 水精霊ウンディーネの力は魔法に近いモノだった。


「だから、マネできた。そんだけ」

「そんだけって……種族固有の力を、再現するなんて……す、すごい……」


 しかし、便利だな。

 水の中で呼吸できるなんて。


『そして水圧も防ぐなんて』

「だからさー、水圧ってなんだよー」


『さすマス』

「だからさー、もー」


 

【★大切なお知らせ】


好評につき、連載版をスタートしました!


『【連載版】カバンの勇者の異世界のんびり旅~ハズレ勇者と王城から追放され奈落に落とされた。でも実はカバンは何でも吸収できるし、日本から何でも取り寄せられるチート武器だった。今更土下座されても戻る気はない』


広告下↓にもリンクを用意してありますので、ぜひぜひ読んでみてください!


リンクから飛べない場合は、以下のアドレスをコピーしてください。


https://ncode.syosetu.com/n1872iu/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] ウンディーネだし適応ではなく水(中)適応では? 適応だと溶岩の中だろうが雲の上だろうが平然と生存出来てしまう…。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ