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95.また信者増えちゃう


 俺は龍と戦い、舎弟にしてやることにした。


『で、神様! これからどうするのでしょうか!』


 龍が俺の前で、手もみしながら、へこへこと頭を下げる。

 なんか一気に格が下がったな……。


「サラディアス大聖堂ってところにいきたい」

 

 そこにいる大司教と話をつけて、こっちに襲ってこないように、ってくぎを刺しておきたのだ。


『大聖堂の場所なら知っておりやす!』

「あ、そうなの?」


『はい! あっしの餌場でやんす!』

「やんす……」


 てか……餌場か。


「おまえ……人食ってやがったのか……?」


 じろり。


『ひぃいいいいいいいい! さ、さーせん! でで、でも龍の体を保つためには、人を摂取しないといけなくて……』


「でも人を食うのは、ちょっとなぁ……やっぱりちょっとぶっ飛ばそうかな」


『ひぃいい! ご勘弁してくださいやしぃいいいいいいいい!』


 ……まあ、舎弟にするっていったいじょう、そいつを殺すのはちょっとなぁ。

 しかし人を食ったやつを放置するのも……。


 ん?

 待てよ……。


「おまえ、食った人間、どうしてる?」

『骨は、ゴミ捨て場に吐き出しているでやんす』


 なるほど、一カ所に捨ててるのか。

 なら都合が良い。


「そうか。じゃあ今すぐゴミ捨て場に連れてけ」

『は、はあ……? 何するんでヤンス?』


「うるせえ。さっさと連れてけ。おまえをぶっ飛ばすぞ」

『ひぃいいいい! わかりやしたでやすんすう~!』


 龍の背に乗って、俺はゴミ捨て場とやらに連れてってもらった。

 海の一番深い場所。

 

 海底には、骨やら、宝箱やらが置いてあった。

 金銀財宝もあった。


「なんで財宝?」

『解:龍とは元来、宝物を集める習性があります』


 なるほど……。ってそれ、ドラゴンの習性では?

 龍もドラゴンってことなのか……?


 まあいいや。


『神さまが望むのでしたら、お宝を全部お譲りするでやんす!』

「いらん。それより……人間の骨をもってこい。全部だ」


『わ、わかってでやんすぅ~』


 龍をパシって、骨を集める。

 一カ所に捨ててくれたおかげで、回収は思ったよりもスムーズにできた。


「まずは、結界」


 きぃいん!

 海底に、空気の結界を張る。

 そこのなかに、骨を置く。


 ……俺は、ここに来てからずっと感じていた。

 このくらい海の底に留まっている、人々の魂を。


 魂さえあれば、俺は蘇生できる。

 ……無残に食われてしまった、人々を、放置することは俺にはできなかった。


 特に、俺にはこの力があるんだ。

 やらないほうがおかしかった。


死者蘇生レイズデッド!」


 俺は死者を復活させる魔法を発動。

 無数の骨が光り輝くと、やがてそれは、人の形を取る。


「ど、どうなってるんだ……?」

「あれ!? 生きてる!?」

「なんでぇ!?」


 よし、無事みんな復活できたな。


『す、すすす、すごいでやんすぅ! 神さま! まさか人間を復活させちまうなんてぇ……! ぱねー!』


 もはや龍としての格が地に落ちた龍に。

「おい」

『へ?』


「天誅」


 魔力撃を食らわせる。

 ボッ……!


『ほぎゃぁああああああああああああああああああ!』


 龍は細胞のいっぺんだけを残して、死亡。


死者蘇生レイズデッド


 ぼんっ!


『ひ、ひでえでやすんすぅ~……』

「これに懲りたら、もう二度と人を食おうとするなよ」

『ふぁーい……』


 すると……。

 その様子を見ていた、人々が、俺の前で深々と頭を下げる。


 え?


「神さま!」「ありがとう!」「悪龍を成敗してくださって、ありがとう神さま!」


 え?

 え?

 あれこれって……。


『解:生け贄にされた人々を復活させ、悪しき龍を成敗した、善なる神さま、と思われてますね』


 ……また信者が増えてしまう気がした。

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